名称:タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群
住所:Ghat Libya
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/287
北アフリカに位置し、エジプト、チュニジア、アルジェリアなどに隣接する国であるリビア。古代にはギリシャ、ローマ、ビザンチンの支配下に置かれ、繁栄した過去を持ちます。さらに古い時代、紀元前12000年頃にも人が住んでいた事が分かっており、サハラ砂漠の一部であるこの地も昔は緑が豊かだった事も示しています。その証拠である世界遺産、タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群を今回はご紹介しましょう。
目次
サハラ砂漠に残る世界遺産、タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群
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タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群とは?
出典: Luca Galuzzi (CC BY-SA 2.5)
世界遺産タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群はリビア西部の砂漠地帯、アルジェリアとの国境にほど近い場所に位置しています。アカクスとは現地の言葉で「山」を意味し、リビアの南北に延びる山脈のこと。タドラット・アカクスでは先史時代の岩絵などが発見され、この貴重な遺跡群は1985年に世界遺産へ登録されました。
この世界遺産にはサイやゾウ、キリン、水牛などのサバンナに生息する大型動物や、馬、牛、レイヨウなどの家畜、さらにラクダや馬に乗った人、宗教的儀式の場面、音楽や舞踏の場面など、先史時代の様子が岩に描かれています。かつてこの周辺が緑豊かなサバンナ地帯で、狩猟牧畜中心の生活が営まれていた様子をも示す貴重な岩絵。紀元前12000年頃から紀元100年頃までに描かれた多数の岩絵は、描かれた時代によりそれぞれ特徴が見られます。太古に描かれた岩絵群は、リビアの宝とも言える貴重な世界遺産です。
タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群へのアクセス
まずは首都トリポリからセブハという町へ向かいます。航路で1時間、長距離バスで12時間。セブハから拠点の町であるアル・アウェイナートは約5時間です。さらに世界遺産タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群へ行くには、安全の面と遺跡の保護の理由からガイド無しで行くことはできません。
おすすめポイント①:先史時代の岩絵
出典: Luca Galuzzi (CC BY-SA 2.5)
タドラット・アカクスの中央部に位置するワディ・アビスの岩絵群が、世界遺産タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群で重要な場所の一つです。野生生物の時代から始まり狩猟民の時代、牧畜民の時代、ウシやウマの時代、そして近代のラクダの時代までそれぞれの時代で描かれる岩絵に特徴があります。
色々な動物の他に人が描かれている岩絵もあり、お面を付けて敵を威嚇しているような岩絵や太陽と人間が書かれている岩絵、動物と車らしき岩絵、そして象形文字が書かれた岩絵などが多数あります。さらに結婚式の岩絵ではドレスを着た女性が描かれており、当時の人々の様子が目に浮かぶような世界遺産です。
おすすめポイント②:アーチ状岩石
出典: Luca Galuzzi (CC BY-SA 2.5)
世界遺産タドラット・アカクスの南部は山が険しく、自然が作り出した砂丘やアーチ状岩石、峡谷、山などの景観が、リビアだけでなく世界的に有名です。その中でもアーチ状岩石である「アフォゼジャール・アーチ」は100メートル以上の高さを誇り、世界遺産の見どころの一つとなっています。他にもくっついた二つの奇岩には岩絵が集まっており、太古の人々も圧倒的な自然に畏怖の念を抱いていたことがわかります。
おすすめポイント③:アカクスの砂丘
出典: Luca Galuzzi (CC BY-SA 2.5)
タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群があるサハラ砂漠。サハラ砂漠は世界最大の砂漠ですが、この一帯はサハラ砂漠の中でも最も不毛な地域の一つです。全く植物がないわけではありませんが、不毛の大地でありながら永遠と続くかのような美しい砂漠の情景は言葉では語りつくせません。砂漠も場所によって光景が変わり、奇岩が並ぶエリアや想像通りの砂の海である場所もあります。世界遺産であるタドラット・アカクスの岩絵と美しい砂漠が融合した光景は、一生に一度は見てみたい場所です。
タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群の注意事項
外務省が発信する海外安全情報により、2018年4月現在リビア全土に危険度「レベル4」が発令されています。危険度「レベル4」は退避してください、渡航は止めてください、という退避勧告です。残念ながら現在渡航できない状況ですので、旅行を計画されている方は今後の危険情報に注意してください。リビアは2011年にリビア内戦(アラブの春)でカダフィ政権が倒れ、無政府状態となり政情不安が続いています。それに加えISの一部都市占領情報などもありますので注意が必要です。
◎まとめ
世界遺産タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群をご紹介しましたが、いかがでしたか?アクセスが大変な秘境といえる場所ですが、一度は訪れてみたい世界遺産の一つです。しかし残念ながら2016年、タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群を含むリビアの世界遺産全てが、危機遺産リストに加えられました。情勢が回復し、治安がよくなることを願うばかりですね。