地中海沿岸都市にあるリビアの世界遺産、サブラータの古代遺跡

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地中海沿岸都市にあるリビアの世界遺産、サブラータの古代遺跡

アフリカ大陸に位置するリビアは地中海に面し、エジプトやチュニジア、アルジェリアなどに隣接しています。石油の埋蔵量はアフリカ随一であり、資源が豊富で豊かなことでも知られている国。さらにこのリビアには長い歴史があり、それ故いくつかの世界遺産もあるんですよ。残念ながらリビアは現在情勢が安定せず、気軽に訪れることができる観光地ではありませんが、行ってみたい観光スポットがいくつもあります。今回はその中でもフェニキア人が残した地中海沿岸都市、世界遺産「サブラータの古代遺跡」をご紹介しましょう。

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地中海沿岸都市にあるリビアの世界遺産、サブラータの古代遺跡

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サブラータの古代遺跡とは?

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世界遺産サブラータの古代遺跡はリビアの北西部、首都トリポリから西へ67キロほどの場所に位置しています。紀元前500年頃にフェニキア人によって築かれたと考えられ、交易の中継拠点として栄えました。サハラ以南より持ち込まれる金や装飾品、象牙などによって潤うサブラタはやがてローマ帝国に支配され、最盛期を迎えます。365年には大地震の被害に遭いますが、その頃に支配されていたビザンチン帝国の下、再建されました。しかしその後交易の拠点が変わったことにより、サブラータの町は中継拠点としての役割が終わり、衰退しました。

リビアの世界遺産サブラータの古代遺跡では、フェニキア時代、ローマ時代、ビザンチン時代の遺跡を見ることができます。実はこの遺跡、全体の3割程しか発掘が進んでおらず、長い間砂に埋まっていました。1937年からの発掘作業でローマの都市遺跡を発見。円形劇場や広場、公衆浴場、キリスト教会などはローマ時代の遺構。さらにフェニキア時代のベスの塔、ビザンチン時代のバシリカなど歴史的価値のあるものばかりです。これらは1982年に「サブラータの古代遺跡」として世界遺産に登録されました。

サブラータの古代遺跡へのアクセス

世界遺産サブラータの古代遺跡までは、まずは拠点の町でもあるリビアの首都トリポリへ。トリポリからサブラータの町へは、乗り合いタクシーまたはタクシーで向かいます。所要時間は約1時間ほどです。

サブラータの古代遺跡のおすすめポイント①:サブラタの劇場跡

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世界遺産サブラータの古代遺跡で最も有名なのが、ローマ劇場の遺跡です。北アフリカでは大きく保存状態も良いこの遺跡は、3世紀頃コモドゥス帝の時代である190年から建設され始め、2世紀に完成したと考えられています。大きく3段になった観客席にはかつて5000人をも収容でき、豪華な3階建ての楽屋が備わっています。舞台正面の基礎部分には、ヘラクレスや上演された劇の様子がピンクの大理石に繊細に施されています。

世界遺産の一部であるローマ劇場の周囲には俳優の居住区や浴場や富裕層の邸宅、ヘラクレス神殿などがあります。浴場や邸宅は美しくモザイクで飾られ、その一部を今も見ることができますよ。大半はサブラータの古代遺跡入口にあるローマ博物館に移されているので、そちらも兼ねて見学するのがおすすめです。

サブラータの古代遺跡のおすすめポイント②:フラビウス・ティルスの噴水

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フラビウス・ティルスの噴水はサブラータの古代遺跡、アントニヌス神殿の角にあります。噴水がある広場には、白い大理石の彫像が台座の上に鎮座しています。かつてここには4体の彫像があったそうですが、現存するのは頭のない像1体のみ。これは2世紀頃にこの世界遺産の地サブラータに住んでいた市民の像であり、水路建設に尽力したことを記念して造られたものです。

噴水のある広場の西側には、4本の列柱に囲まれた大理石の祭壇があるバジリカが建っています。建物の間からは青い地中海に続く道があり、とても印象的な世界遺産です。

サブラータの古代遺跡のおすすめポイント③:地中海に向いたオケアノスの浴場跡

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サブラータの古代遺跡の絶景ポイントに位置するのは、オケアノスの浴場跡。真正面が地中海という素晴らしいオーシャンビューを臨む場所にあります。1~2世紀頃ギリシア人によって造られた浴場で、この世界遺産では特に美しいモザイクが有名です。当時のローマで流行していたモザイクは、裕福層の邸宅などにもふんだんに使われました。

この浴場跡の様々なモザイクの中で特に、白と黒のモノクロのモザイクが見どころです。こちらも大部分がローマ博物館に移されていますが、地中海を一望する場所に残る美しいモザイクの浴場跡は、世界遺産サブラータの古代遺跡で一見の価値があります。

サブラータの古代遺跡の注意事項

外務省の海外安全情報により、2018年4月現在リビア全土はレベル4に分類されています。リビアは2011年にカダフィ政権が倒れ、無政府状態となり政情不安が続いています。それに加えテロ組織であるISによる一部都市占領情報などもありますので注意が必要です。渡航しないことを強くおすすめします。今後の治安情勢に注意しましょう。

◎まとめ

リビアの世界遺産サブラータの古代遺跡をご紹介しました。リビアにも素晴らしい世界遺産が他にもいくつかあるんですよ。一度は訪れてみたい所ばかりですが、今は渡航禁止になっているのが非常に残念です。かつて独裁政権とはいえ、アフリカの中では裕福な国であったリビア。ベルベル人が住んでいた古代の時代から続く長い歴史は、現代までしっかりと受け継がれています。少しでも早くリビアの情勢が落ち着くのを待つばかりですね。

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