【世界遺産】上都(ザナドゥ)の遺跡とは?|元朝が遺した必見のスポット!

画像出典:S.Ajiujin / PIXTA(ピクスタ)

【世界遺産】上都(ザナドゥ)の遺跡とは?|元朝が遺した必見のスポット!

北京の真北200kmほどのところにあった上都は、元の初代皇帝クビライが夏の都として建設した都市です。マルコ・ポーロが『東方見聞録』に記したことで西洋にも紹介され、ヨーロッパではザナドゥと呼ばれました。

今では、草原のなかに城壁や建物の跡が残るのみ。ですが、航空写真でもはっきりその形がわかるほど、その規模の大きさは健在!内モンゴルの地平線が見える草原に立って、かつて繁栄した都の面影を偲ぶというのも、世界遺産観光の醍醐味でしょう。

目次

【世界遺産】上都(ザナドゥ)の遺跡とは?|元朝が遺した必見のスポット!

上都(ザナドゥ)の遺跡とは?

遊牧民の国家であるモンゴル帝国の皇帝クビライは、中国大陸への進出にあたって、オルドと呼ばれる移動式の宿営を張っていました。1279年に南宋が滅ぼされると、クビライは都を大都(今の北京)に遷し、それまでの宿営が夏の離宮「上都」となったのです。

やがて元に代わって漢人王朝の明が興ると、交通の便も良くない上都との往来の必要もなくなりました。1403年に上都はついに放棄され、もとの草原へと還っていきました。

上都(ザナドゥ)の遺跡へのアクセス

まずは北京の六里橋バスセンターから長距離バスに乗り、内モンゴル自治区正藍旗上都鎮という最寄りの街を目指します。

上都鎮からの公共交通機関はないので、世界遺産の遺跡まではタクシーで20kmほどです。目的地が決まっているので、事前に必ず値段を交渉して決めておきましょう。

ゲートから実際の遺跡までは1km以上歩かなければならないので、有料のカートを利用した方が良いでしょう。

上都(ザナドゥ)の遺跡のおすすめポイント①:広大な遺跡

上都は1辺2kmほどの正方形に近い巨大な都市で、三重の城壁に囲まれていました。現在は遺跡内に遊歩道が整備されていて自由に見て回れます。とはいえとにかく広いので、隅々まで歩くのはちょっと難しいでしょう。ゲートから遺跡までのカートとは別に、やはり有料で遺跡内も走れるレンタルサイクルもあります。

石垣に挟まれた城門跡を2か所くぐると、中心となる宮殿跡にたどり着きます。今は基壇が残るのみですが、ここに立てば、ひとまず元朝の都の壮大さを実感することができるでしょう。

そこからさらに奥へ二重の城壁を抜けると、かつての市街エリア。ここから先はアズ・ユー・ライク。遠くに一番外側の城壁を望みながら、お好きなだけ世界遺産の都市遺跡を堪能してください。

上都(ザナドゥ)の遺跡のおすすめポイント②:元上都博物館

元上都博物館は正藍旗上都鎮の街中にあります。世界遺産には含まれていませんが、上都の遺跡の出土品や元王朝の歴史的資料が展示されています。

アクセス上、世界遺産の上都の遺跡を訪ねるには正藍旗に最低1泊することになるので、市街にある元上都博物館で基礎知識を蓄えておくのがおすすめです。

館内には上都の復元図などもあるので、先に博物館に行っておくと、世界遺産上都の遺跡の姿がよりイメージしやすいでしょう。

◎まとめ

チンギス・ハンが打ち立てたモンゴル帝国に端を発する、元王朝の夏の都「上都(ザナドウ)」。マルコ・ポーロが「大理石で出来た宮殿があり、建物の内部はみな金で塗られ」と書き伝えた豪華な遊牧民の都市は、今では静かな草原の遺跡となっています。

まだ本格的な観光地化がなされていないことから、中国にあってそこまで観光客も多くない穴場の世界遺産でもあります。この機会にぜひ、世界遺産「上都の遺跡」を訪れてみてはいかがでしょうか。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

中国(中華人民共和国)でおすすめの記事

中国(中華人民共和国)のアクセスランキング