渡り鳥の渡来地!ロシア領地「ウランゲリ島保護区の自然生態系」

画像出典:Jully morning (CC BY-SA 4.0)

渡り鳥の渡来地!ロシア領地「ウランゲリ島保護区の自然生態系」

今回はロシアの世界遺産、「ウランゲリ島保護区の自然生態系」についてピックアップします。北極圏に位置するウランゲリ島はロシアに属する島。今でも手付かずの自然生態系で、ウランゲリ島に生育している植物のほとんどがアメリカ大陸やユーラシア大陸の植物の亜種とも言われています。ホッキョクグマやアザラシなどの繁殖地でもあって、タイヘイヨウセイウチの生息数は世界一です。

目次

渡り鳥の渡来地!ロシア領地「ウランゲリ島保護区の自然生態系」

ウランゲリ島保護区の自然生態系とは

出典: Boris Solovyev (CC BY-SA 4.0)

ウランゲリ島の由来はウランゲリ島を最初に発見した探険家のフェルディナント.フォン.ウランゲル氏にから名付けられています。53年前までは大陸と繋がっていましたが、海抜が上昇したことによって離島となりました。気候は1年を通したツンドラ気候。冬になると周辺の海域は厚い氷が張って凍結します。北極圏ながらも氷河期に凍結しなかったことから、ウランゲリ島独自の生態系が生まれました。

そんなウランゲリ島は2004年に「ウランゲリ島保護区の自然体系」としてユネスコの世界遺産に登録されました。ウランゲリ島の周辺の海域ではメキシコの沖合いからやってくるコクジラなどがいます。アジアや北アメリカなどから来る渡り鳥たちはウランゲリ島で繁殖。こうした動植物にとって貴重な島がランゲル島保護区の自然生態系です。

ウランゲリ島のアクセス

ウランゲリ島へアクセスするにはまず、チュコトカ半島のアナディリまで向かいます。直行便は運航していないので、モスクワで乗り継ぎましょう。成田からモスクワまでは直行便が運航しています。成田からモスクワ間の所要時間は約10時間、モスクワからアナディリ間は約8時間です。アナディリに到着したら、ウランゲリ島までは車と船を利用します。また、ツアーも出ているのでツアーに参加している観光客も多いです。

ウランゲリ島保護区の自然生態系のおすすめポイント3

マンモス

出典: Chris Lott (CC BY 2.0)

ウランゲリ島ではかつてマンモスが生息していたことでも有名です。紀元前2000年頃までのマンモスの牙や歯、骨などがウランゲリ島で発見されています。この骨などからはシベリア大陸に生息していたマンモスよりは小さく、インドゾウによく似た皮下脂肪が多いマンモスだったことが判明されました。

そんなマンモスは紀元前1700年頃、原住民によって捕らえられ絶滅した説をはじめ様々な諸説があることから、現在も研究や調査が行われています。ウランゲリ島では現在も全滅危機にある動植物が多いです。100種の渡り鳥と417種の植物が厳しい環境にあるウランゲリ島で生息・自生しています。

渡り鳥

ウランゲリ島にはアジアや北アメリカなどの地域からたくさんの渡り鳥がやってきます。この渡り鳥は日本でも同様に繁殖地を目的にして渡り、また元の場所に帰ってくる鳥です。鳥の種類も豊富で、それぞれ冬鳥、夏鳥、旅鳥、留鳥、漂鳥などと区別されています。ウランゲリ島は絶滅危機にある約100種類の渡り鳥の渡来地かつ大切な繁殖の地です。

ツバメなどのように春季にやってきて繁殖が終わると南方へ渡来する鳥や、ウランゲリ島などの北極圏で繁殖するハクチョウやガンなど様々。また、映画のハリーポッターでお馴染みのミ口フク口ウもウランゲリ島で繁殖していますよ。

ウランゲリ島ツアー

現地や日本の旅行会社からもウランゲリ島へ行くツアーが出ているので、この機会にぜひツアーに参加してみるといいでしょう。絶景の北極圏を眺める絶好のチャンスです。ツアーではウランゲリ島だけではなく、口シアとアメリカの国境線まで渡る氷のカーテンやオー口ラ、トナカイやジャコウウシなども観賞できるコースもあります。

さらにウランゲリ島によるエスキモーのキャンプや、地元のレンジャーによる自然保護についてやウランゲリ島の所有権をめぐる争い、自然保護区となった過程などがわかるガイド付きツアーなどのツアーもありますよ。豊富なラインナップの中から興味があるツアーをぜひチェックしてみてください。

注意事項

近年ウランゲリ島への観光ツアーが増加したことによって、観光客によるゴミの問題が指摘されています。ウランゲリ島には様々な動物たちが生息していることから、小さなゴミでも動物たちの口に入ると生死に関わることがあります。観光の際はどんな小さなゴミであっても島へ放置しないようにしてください。

◎まとめ

ウランゲリ島は北極圏の多様な動植物の宝庫です。北極の大自然を味わうには最適な場所と言えるでしょう。また、ツアーによっては日本人ガイドが付いていることもあるので安心できます。絶滅危機にある動植物にとってウランゲリ島は大切な財産です。訪れる際にはルールに従って安全に観光を楽しんでください。

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