【世界遺産】武当山の古代建築物群とは?|道教の精神を学べるスポット!

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【世界遺産】武当山の古代建築物群とは?|道教の精神を学べるスポット!

道教の盛んな武当山には、多くの古代建築群があり世界遺産にも登録されています。長年に渡って、皇帝の支援を受け、皇帝の寺院としての役目も果たしていたため、多くの建築芸術が観光できる世界遺産といえるでしょう。

道教のような宗教建築は決まって山奥にあります。そのため、武術の修行の場所としても知られています。それでは見どころの詰まった世界遺産・武当山をご紹介します!

目次

【世界遺産】武当山の古代建築物群とは?|道教の精神を学べるスポット!

武当山の古代建築物群とは?

出典: Seth Kramer (CC BY 2.0)

武当山の古代建築群は、唐の貞観年間に建立され、明代に隆盛を極めました。歴代の皇帝は武当山を厚く保護し、修復も行いました。明の永楽年間には「北に紫禁城(故宮)を建て、南の武当山で修行する」とまで言われたほどです。

明の成祖・朱棣大は、のべ数百万人、一日当たり30万人の兵や民間人を雇い12年の歳月をかけて、8つの宮殿、72の廟、39の橋など合計で33もの建築を手がけ、嘉靖年間にはさらに拡張されました。建物全体は、「真武修仙」の故事にならい厳格な作りをしています。紫禁城の建築基準にのっとり、「五里、一庵、十里宮」としました。

武当山の古代建築物群へのアクセス

最寄りの空港は湖北武当山空港、最寄りの駅は武当山西駅です。現地でツアーに申し込むなどして、車で移動するといいでしょう。基本的には2日以上の日程がおすすめですが、日帰りの場合は、ロープウェーで琼台まで行き、金頂を観光します。

次に車で太子坡、南岩宮、紫霄宮を周り、下山して武当山ショッピングプラザで買い物を楽しんでから、帰路に着きます。

武当山の古代建築物群のおすすめポイント

金殿

武当山の金殿は、中国の全国重点文物保護に指定されています。明代の銅製の宮殿式建築で、武当山・天柱峰の頂上にあります。面積は約160平方mあります。寺の幅と奥行きは三間ほどで、高さは5.5mあります。

四方に12の柱があり、柱の上にアーチ状の支えがあり、屋根を支えています。柱との間にある四枚の壁には装飾された扉がついています。天井の彫りも見事で、曲線も滑らかです。

床には大理石が敷かれ、屋根に特徴があります。祭壇の前には、「真武大帝坐像」があり、左には「金童捧冊」が、右には「玉女端宝」があります。左右の二体は「火」と「水」を象徴し、守り神としての役目を果たしています。

祭壇下の玄武一尊は、金婉と合体しています。世界遺産の金殿には中国の鋳造レベルの高さを伺えるものばかりです。武当山は、歴代皇帝の多大な恩恵を受けた世界遺産といえるでしょう。

復真観大殿

復真観大殿は「祖師殿」とも呼ばれ、武当山の復真観神霊区にあるメインの建築物です。九曲黄河壁や照壁、龍虎殿、第二重院よりも一段、高い場所にあります。そのため、訪れる人に荘厳なイメージを与えます。

武当山・復真観大殿は、明の永楽10年に建立され、嘉靖年間に拡張されました。明の末期には深刻な被害を受けますが、清朝の康熙25年に修復されます。清朝の修復には、地方役人と地元信者の寄付があったものの以前の宮廷風の建築技術を維持することは困難でした。

しかしながら、多くの民間建築が増え、復真観大殿は明・清王朝の建築技術を今に伝えています。武当山を慕う人々の支援があって、初めて維持できた世界遺産というのも感慨深いものがありますね!

紫霄大殿

武当山・紫霄大殿は、武当山・南東の展旗峰にあり、北宋の宣和年間に建てられました。明の永楽11年に再建され、明の嘉靖31年に拡張されました。清の嘉慶8年から25年まで大規模な修繕が行われ、武当山の8つの殿の中でも紫霄大殿は、大きな建築物になりました。

また、保存状態の良い道教建築の一つでもあります。29の建物が現存し、建築面積は6854平方m、階段状に築かれた土台には、龍虎殿、碑亭、十方堂、紫霄大殿、聖文母殿がまっすぐに建てられています。

両側の建物は3つに分けられ、メインの建物とは規模も形も区別されています。宮の内部は四合院スタイルで道教徒の住居となっています。道教の雰囲気を味わうにはぴったりの世界遺産ですよ!

◎まとめ

金殿、復真観大殿、紫霄大殿とおもな建築物を紹介してきましたが、少しは道教建築に興味を持っていただけましたか?武当山の世界遺産は古くから修繕が繰り返され、地元の厚い信仰や寄付によって支えられてきた側面もあります。

戦禍で破壊されるケースの多い中国の世界遺産ですが、武当山は比較的いい状態で保存されています。ぜひそんな武当山では世界遺産も満喫してくださいね!

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