青く輝く氷河に触れる旅。アルゼンチン世界遺産ロス・グラシアレス国立公園

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青く輝く氷河に触れる旅。アルゼンチン世界遺産ロス・グラシアレス国立公園

アルゼンチン南部のサンタ・クルス州に位置する「ロス・グラシアレス国立公園」には、南極、グリーンランドに次いで面積が世界3位を誇る巨大な氷河群があります。

ロス・グラシアレスとは、スペイン語で「氷河群」を意味する言葉。山と海、そして貴重な氷河からなる大自然、総面積約4459平方キロメートルに及ぶ氷河群とその一帯は1937年に国立公園に制定され、1981年に世界遺産に登録されました。

ロス・グラシアレス国立公園の壮大な氷河を観光するなら、12月~3月頃の夏場がベストシーズン。あなたも、迫力ある氷河崩壊の瞬間を見られるかもしれません!

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青く輝く氷河に触れる旅。アルゼンチン世界遺産ロス・グラシアレス国立公園

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ロス・グラシアレス国立公園とは?

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太平洋からの湿った空気が3500m級のアンデス山脈にぶつかることにより、この一帯には夏でさえ雪が降ります。積雪量が増すことで積もった雪に圧力がかかり、それが凍結して氷河ができるのです。

気泡が少なく透明な氷河は、波長の長い光を吸収して青い光だけを反射させます。つまり氷を透過した光は青く見えるわけです。氷河の先端部は轟音と共に氷河湖へ崩落し、それが水蒸気になって空に舞い上がり、やがて雪になり、再びこの地に氷河を形成します。

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東京都と神奈川県を合わせたほど広大な面積を誇るロス・グラシアレス公園内には、大小合わせて300を超える氷河があり、うち47はとても巨大。冬場の最低気温が比較的高めなことから、世界でも珍しく氷河の形成から崩落のサイクルが早いのが特徴です。

公園の北端に位置する、切り立った険しくも美しい姿が印象的な山は、標高3405mのフィッツ・ロイ山です。ここでは特に人気のある3つの氷河を写真と共にご紹介しましょう。

ロス・グラシアレス国立公園へのアクセス

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ロス・グラシアレス国立公園の拠点は、アルゼンチンのエル・カラファテという町。エル・カラファテのコマンダンテ・アルマンド・トーラ国際空港へ行くには、最低でも2回の乗継が必要です。

日本からブエノスアイレスへの直行便もありません。ブエノスアイレスまでは、フランクフルトなどヨーローッパ経由よりも、ダラスなどアメリカ経由の方が早くて便利です。

ブエノスアイレスからエル・カラファテまで、飛行機で約3時間半。ロス・グラシアレス国立公園まで車で約1時間です。

ロス・グラシアレス国立公園のおすすめポイント①:ペリト・モレノ氷河

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ロス・グラシアス国立公園の中で一番人気があるのが「ペリト・モレノ氷河」です。全長約35km、先端の幅は約5km、高さは約60m~100mにも達します。

ペリト・モレノ氷河はエル・カラファテから1時間ほどでアクセスできるので、バスツアーやクルーズツアーなど多くの氷河観光ツアーが催行されています。中でも注目のツアーは、氷河に上陸してトレッキングするコース。氷上トレッキングなら、氷河の魅力を、目で、そして身体で感じることができ、素晴らしい経験になりますよ。個人の氷河上陸は許可されていませんので、ガイド付きのツアーを利用しましょう。

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地球温暖化で世界中の氷河が後退を続けている中で、ペリト・モレノ氷河は依然として1万年前以上と同様、活発に成長を続けているといわれています。いくつかある展望台から見学したり、クルーズ船に乗れば、誰でもペリト・モレノ氷河の素晴らしさを手軽に体験できますよ。青白い流氷の中をクルーズ船で進むのは、特別な気分になれるはず。轟音をたてて氷河が崩れ落ちる瞬間の目撃者になれるといいですね。

ロス・グラシアレス国立公園のおすすめポイント②:ウプサラ氷河

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「ウプサラ氷河」は、ロス・グラシアレス国立公園の中で最大の氷河。全長約60km、先端の幅は約7km、高さは約80m~100mという壮大なスケールの氷河ですが、数字を聞いてもあまりピンとこないかも知れません。ウプサラ氷河も、ペリト・モレノ氷河同様に、上陸して氷河トレッキングが可能。ガイドと一緒に約3時間、さまざまな角度から氷河を楽しめる人気のコースになっています。

クルーズツアーは、エル・カラファテから西約45kmにあるプンタ・バンデーラ港から出航します。クルーズにも色々コースがありますが、近くにあるオネージ湖に立ち寄るコースがおすすめ。森と氷河と湖のコントラストはここでしか味わえない神秘の世界です。

ロス・グラシアレス国立公園のおすすめポイント③:スペガッツィーニ氷河

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3大人気氷河の最後にご紹介するのは「スペガッツィーニ氷河」です。全長約25km、先端部の幅約1.5kmと前述の氷河と比べれば小さく感じますが、その特徴はとにかく高くそびえていることです。最高約135mというのですから驚きですね。

ウプサラ氷河のツアーで立ち寄ることも多いので、一緒に巡るツアーに申し込むと便利。近くにあるセコ氷河も共に見学することができます。見学可能な氷河の中で最も高さがあるスペガッツィーニ氷河のクルーズで、その高さを体感してみたいものですね。

◎注意事項

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ロス・グラシアレス国立公園観光のベストシーズンは、現地の夏である12月から3月ごろ。気温が上がると、氷河が轟音をたてて崩落するシーンを目撃するチャンスが増えますよ。ただし、観光シーズンには交通機関もホテルもかなり混み合います。早めに予定をたてて予約をするのがベスト。足元が悪い場所を歩くこともあるので、滑らないトレッキングシューズがあると便利です。

◎まとめ

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ロス・グラシアレス公園はアクティビティの宝庫です。氷河クルーズはもちろん、氷河トレッキング、ハイキング、キャンピング、カヌーや乗馬といった体験型の遊びがいっぱい!

観光拠点となるのは、エル・カラファテとエル・チャルティンです。さほど大きくない街なので、オンシーズンには観光客でいっぱいになります。バスと氷河の組み合わせツアーも満席になることがあるので、宿と共に早めの予約が必須。氷河の世界を堪能したい方は数日滞在して、あちこちの氷河へ出かけるのがおすすめです。日本からの道のりは結構遠いですが、苦労した分ご褒美の絶景が待っていますよ!

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