砂漠の波形アート！オーストラリア世界遺産・ウィランドラ湖群地域の魅力

世界遺産ウィランドラ湖群地域は、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州の南西部に位置しています。2400平方kmというこの広大な土地には、約4万年前の湖の跡が19個残されていています。まるで地面が波だったような珍しく貴重な地形と、ここで発見された古代人の遺跡が評価され、1981年に世界遺産として登録されました。

水と風により造られた、美しくも荒涼としている風景の世界遺産ウィランドラ湖群。観光の見どころや魅力をお伝えしますので、ぜひ参考にして下さいね！

世界遺産ウィランドラ湖群地域とは？

世界遺産ウィランドラ湖群地域で見られる独特の風景は、「ウォール・オブ・チャイナ（万里の長城）」と呼ばれています。これは、もともと湖の底にできていたシワ。長い年月をかけて湖の水が干上り、地上に現れたものだそうです。この地域には、オーストラリアがかつて他の大陸と繋がっていた跡も残されています。

世界遺産ウィランドラ湖群地域には、ムンゴ（Mungo）国立公園の大部分と、放牧地帯が含まれており、公園内は観光客も入場することができます。人類の化石「ムンゴ・マン」とそれと「ムンゴ・レディ」が発見された場所としても有名。約4万年以上前に暮らしていた人間の祖先ホモサピエンスのものと見られ、ここで見つかった儀式場は、世界で最も古いものであると推測されています！また、古代の暖炉や石で作った道具、動物の骨、植物の化石なども発見されていますよ。

ムンゴ・マンは発見された当時、その表面に顔料が残っていたそうです。先住民族のアボリジニと関係があるといわれており、ムンゴ・レディの遺骨の方も、この近くで発見された同時代のものと考えられています。

世界遺産ムンゴ国立園内では、野生動物の観察も楽しめます！レッドカンガルーやウエスタン・グレー・カンガルーなど、この地域ならではの動物が見られますよ！長期滞在者用に、ビジターセンター周辺にはキャンプ場も用意されています。

世界遺産ウィランドラ湖群地域へのアクセス

世界遺産ウィランドラ湖群地域は、ニュー・サウス・ウェールズ州の南西部、シドニーから西へ約700kmの所に位置しています。まず、オーストラリアのメルボルンで国内線に乗り換え、ミルドゥラ空港まで行きます。

空港周辺でレンタカーを借り、世界遺産までは約8時間のドライブ。ミルドゥラからの道は舗装されておらず、雨の後は通行止めになることもあるのでご注意を。

世界遺産ウィランドラ湖群地域のおすすめポイント①：ムンゴ国立公園でのツアーとキャンプ

世界遺産ウィランドラ湖群地域の主要観光エリアであるムンゴ国立公園では、様々なアクティビティが楽しめます。

ムンゴ国立公園に来たら、やっぱりこれ！アボリジニのガイドと一緒に世界遺産の見どころである「ウォール・オブ・チャイナ」の観光ツアーにでかけましょう。ムンゴ湖周辺にある4万年以上前のアボリジニ文化遺産を見学し、ウィランドラ湖周辺も散策。文化的に重要なエリアを回ります。ウォール・オブ・チャイナのある地域は、ガイドなしでは見学できず、自分の車でガイドに付いて行く必要があります。ツアー時間の30分前に要予約です。

世界遺産ムンゴ国立公園では、この珍しく荒涼とした風景の中でキャンプしたい人達のために、キャンプサイトが用意されています。「Belah キャンプ場」と「メインキャンプ場」で、広大な公園内を何日かかけてセルフツアーしたい人や、ピクニックなど他のアクティビティに挑戦したい人達にもぴったり。キャンプ以外のオプションとしては、5つベッドルームがあるドメトリー式の宿泊施設も用意されていますよ！

世界遺産ウィランドラ湖群地域のおすすめポイント②：ウォーキングと展望台

世界遺産ウィランドラ湖群地域内のムンゴ国立公園は、自然の中でウォーキングを楽しみたい人達には嬉しいスポット。

2.5kmのフォアショア・ウォークは、ムンゴ湖やウィランドラ湖周辺に向かって歩くコースで、砂丘や低木が生える地域などを通ります。世界遺産の見どころである古代人が残した足跡のレプリカを見たり、野生動物を観察したりできますよ。

1.2kmの簡単なグラスランド・ナチュラル・トレイルは、車椅子でもアクセスでき、バードウォッチングも楽しめます。乾燥した砂漠地帯で、草の多いこのエリアは、多くの野生動物の避難所。その他、アボリジニの遺跡を探索する1kmのコースもあります。

世界遺産ムンゴ国立公園内には、展望台が2つあり、一つはムンゴ展望台で、もう一つは、ビジターセンター近くにある「レッド・トップ展望台」。ここにはボードウォークもあり、歩きながら美しいパノラマビューが見られますよ。

世界遺産ウィランドラ湖群地域の注意事項

世界遺産ウィランドラ湖群地域への観光は、天候の良い3～5月と9～11月の期間がおすすめです。ただし未舗装の道路を通るため、ベストシーズンの間でも大雨の後は通行禁止になることがあります。

◎まとめ

世界遺産ムンゴ国立公園では、その荒涼とした風景の中で沢山のアクティビティが楽しめます。自分の車で探索するセルフガイドツアーも許可されていますし、バードウォッチングやワイルドフラワーが楽しめるピクニックエリアも3カ所ありますよ！