名称:シュトルーヴェの測地弧
住所:Stara Nekrasivka, Odessa Oblast, ウクライナ
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/1187
シュトルーヴェの測地弧は、世界遺産の中でも非常に珍しく、全10カ国にまたがって世界遺産に登録されているスポットです。19世紀の天文学者シュトゥルーヴェが、現在の地図の礎を築いた三角測量を行なったスポットは、南北2,820kmもの長距離に渡っています。
そうした偉大な功績を称え、そのすべての観測地点が世界遺産として登録されたこのスポットは、かつて自分たちが住む世界の形と広大さを知りたいと切望した、偉大な天文学者の足跡を残す、まさに後世に語り継ぎたい世界遺産のひとつです。そんなシュトルーヴェの測地弧の中でも、特にウクライナの見ておきたいおすすめのポイントをご紹介します。
目次
10か国に跨るウクライナの世界遺産「シュトルーヴェの測地弧」
シュトルーヴェの測地弧とは

世界遺産シュトルーヴェの測地弧とは、ノルウェーにある世界最北の町ハンメルフェストの岬から、ウクライナの南端、黒海にほど近いスタラ・ネクラシウカの町までを南北一直線に結ぶ、258カ所に及ぶ三角測量地点のことです。
三角点とは、測量をするときに基準となる地点のことで、目印として石が置かれるものです。今から200年以上も昔は、今ほど正確な地図は存在していませんでした。しかし19世紀にドイツ出身の天文学者フリードリッヒ・ゲオルグ・ヴィルヘルム・フォン・シュトゥルーヴェは、約40年物歳月をかけて、ノルウェーからウクライナまでの長距離を測量し、これによって正確な地図ばかりか、地球の正確な形までもが判明することとなったのです。

この偉大な功績を称えて世界遺産に登録されたのが、シュトルーヴェが調査を行なった、2,820kmにも及ぶ長距離の三角測量地点の連なりであり、その測量地点すべてが世界遺産として登録され、総称してシュトルーヴェの測地弧と呼ばれているのです。
シュトルーヴェの測地弧を辿って各地点の世界遺産を巡りながら、地球の広大さに思いを馳せる旅を楽しめますよ。
ウクライナにあるシュトルーヴェの測地弧へのアクセス
シュトルーヴェの測地弧のうち、ウクライナの観測地点へのアクセスは、ウクライナの首都キーウからの場合は車で9時間半程かかってしまいますが、隣国ルーマニアの首都ブカレストからは、車で5時間程です。