名称:ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ
住所:Blue and John Crow Mountains National Park
公式・関連サイトURL:http://www.blueandjohncrowmountains.org/heritage/natural-heritage.html
ジャマイカ島の美しい自然の宝庫「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」。ブルーマウンテンと言えば真っ先に思い浮かぶのはコーヒーでしょうか。でもコーヒーだけではありません。
緑が生い茂る広大なその山脈と山地には、多種多様な生き物が生息しており、その豊かな自然が認められ、2015年に登録されたジャマイカ初の世界遺産なのです。
そしてこの山岳地帯には、逃亡奴隷の子孫たちの文化も残っており、自然遺産と文化遺産の両方の要素を持つ複合遺産として登録されています。
散策するだけでも心が洗われるような山々。今回はそんな世界遺産、「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」のおすすめポイントをずべてご紹介します!
目次
大自然の宝箱!世界遺産「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」
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「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」とは
大アンティル諸島の中で3番目に大きな島、ジャマイカ島。そこにそびえたつ標高2256mのブルーマウンテンを含む山脈と、その隣接するジョン・クロウ山脈を含む国立公園で、2015年に世界遺産として登録されました。
その面積はジャマイカ島の20%をも占めています。この「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」は自然と文化の複合遺産であることが大きな特徴です。
自然遺産としての評価は、多種多様の植物相と動物相。暖かく、雨の恵みも豊富なジャマイカ島の環境のおかげで、1,357種の開花植物やスパニオラチャツグミ、タイランチョウといった世界的にも重要な鳥などが生息しています。
植民地時代に逃亡した奴隷、マルーンたちの文化を残した文化的遺産でもあることも世界遺産に登録された理由です。
このブルーマウンテン山脈とジョン・クロウ山地は、スペインからの入植者たちに、奴隷として扱われていたアフリカ系奴隷や先住民たちの避難所となりました。その後、独自の文化や山々を神聖視する宗教思想などが生まれていきました。このマルーン文化は今日も根付いていおり、伝統医学、舞踊、儀式などが残っています。
ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズへのアクセス
日本からジャマイカの首都キングストンの「ノーマン・マンレー国際空港」への直行便はありません。アメリカやカナダを経由するのが一般的で、所要時間は20時間半ほどです。
キングストンからブルーマウンテンへは車で約1時間。キングストン発のツアーを利用するのも便利でオススメです。
ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズのおすすめポイント
広大で壮大なジャマイカの世界遺産。訪れるだけでも人生観を変えそうなくらいですが、訪れる際はここだけは抑えておきましょう。
①:豊かで独自の植物相
世界遺産「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」は、暖かく雨の多い気候に加え、広大な山岳の標高差から様々な自然環境が出来上がっており、カリブ海諸島の生物多様性の最たるものとして知られています。
例えばブルーマウンテンの標高1,000m以上のエリアには、モル・リッジ森林という、アナナス科や絶滅危惧樹種からなる森林が広がり、標高2,000m以上のエリアにはシダや小さい蘭などの着生植物が自生しています。
その数、花だけでも1350種あり、うちジャマイカ固有が約294種、そしてこの地にしか自生していない種類が87種もいると言われています。その中にはスクヘフレラ・ステアルニイを始めとする絶滅危惧種も含まれており、このジャマイカの世界遺産の山岳ははこういった植物の貴重な保護地区でもあるのです。
散策しながら、ここでしか見られないジャマイカの世界遺産の山々の貴重で美しい植物を堪能してくださいね。
②:固有種や絶滅危惧種を含む動物相
ジャマイカの世界遺産「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」は、植物だけでなく、様々な種類の動物たちの生息地でもあります。特にジャマイカ島は、大陸から孤立した島であることから、固有種や絶滅危惧種が多く生息しています。
他えば写真にあるジャマイカクロムクドリモドキやエリマキボウシインコと言った鳥類や、エレウテロダクテュルス・オルクッティというカエルやジャマイカン・ピーク・フロッグというカエルなどです。
また世界中から多くの渡り鳥がやってくるのも特徴で、チャカブリアメリカムシクイやタイランチョウなどといた貴重な鳥たちもこのジャマイカの世界遺産に飛来してきます。森を散策していると美しい鳥たちのさえずりが聞こえ、すっかり癒されてしまいますよ。ジャマイカの世界遺産、ブルーマウンテン山脈とジョン・クロウ山地の可愛らしい動物たちを是非見つけてみて。
③:Charles Town Maroon 博物館
ジャマイカの世界遺産「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」は逃亡奴隷たちが避難所としてやってきたところ。今もなお Moore TownとCharles Townには彼らの子孫たちが生活しており、その文化を受け継いでいます。
そんなCharles Townのマルーン文化の展示がしてある「Charles Town Maroon 博物館」はぜひとも訪れてほしいスポット。彼らの使っていた楽器や、道具などの本物が展示され、見応え充分。
マルーンの歌やダンスも体験でき、世界遺産「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」の中核でもあるマルーン文化を深く知れる貴重な博物館です。ブルーマウンテンの大自然とともにマルーンたちの貴重な文化も感じてください。
◎まとめ
いかがでしたか?世界遺産「ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ」は、カリブ諸島の大自然のホットスポット。数々の貴重な動植物が生息しているエリアを散策すると、鳥たちの美しいさえずりや、緑の澄んだ綺麗な空気に心が洗い流されていきます。大自然だけでなく、貴重なマルーン文化を体験できる、博物館もおすすめ。ジャマイカの雄大な生命の息吹を感じに、この秘境をぜひ訪れてみてくださいね。