渓谷と橋の町、コンスタンティーヌのお勧め観光スポット5選!

画像出典:Dmitry Pichugin

渓谷と橋の町、コンスタンティーヌのお勧め観光スポット5選!

アルジェリアの首都アルジェから列車で約8時間。深い渓谷の上、標高626m地点に位置するコンスタンティーヌは、アルジェリア第三の町で別名「橋の町」と呼ばれています。ローマ皇帝コンスタンティヌスから名前がついている通り、その歴史はローマ時代まで遡ります。ローマ時代からオスマントルコ時代、さらにフランス植民地時代。フランス植民地時代に架けられた数々の橋は、この町の名物にもなっているんですよ。他にも町にはフランスの香りを色濃く残す街並みやオスマントルコ時代ののモスク、さらに現代建築が混じり合ってうまく調和が取れています。今回はどこをとってもフォトジェニックな町、コンスタンティーヌのおすすめ観光スポットをご紹介します。

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渓谷と橋の町、コンスタンティーヌのお勧め観光スポット5選!

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1. シディ・ムシード橋

出典: Anton_Ivanov

コンスタンティーヌの橋の中で一番高い所にあり、一際目を引くのがシディ・ムシード橋です。フランス統治下時代の1912年に架けられた吊り橋で、高さ175m・全長160m・幅6m。1903年に計画が始まりましたが、設計上の問題が多く難航します。そこで当時ヨーロッパで有名だったフランス人の吊り橋技師に設計を依頼し、1912年にようやく完成しました。1929年にその座を明け渡すまでは、当世界一の高さを誇ったんですよ。

現在は、修復工事をしても寿命は100年とされていたので、2000年に新しい物に付け替えられました。橋の上からの眺めは素晴らしく、コンスタンティーヌの町を一望できます。橋の下には天然のトンネルがあり、下から眺めるのもおすすめ。コンスタンティーヌのおすすめ観光スポットではありますが、残念なことに飛び降り自殺にも人気を博してしまいました。そして「自殺橋」という地元での異名を取ってしまう曰くつきでもありますよ。

2. アミール・アブディルカーデル・モスク

出典: muath beragdar

アルジェリア最大のモスクは首都アルジェではなく、コンスタンティーヌにあります。1986年に建造が始まり、1994年に完成しました。

丸屋根ドームの高さ64メートル、2本のミナレットの高さは107メートルで、15000人が同時に礼拝出来る大きさです。19世紀にフランスの侵略に武装抵抗を指揮したスーフィー思想家で、アルジェリア建国の父と讃えられるアミール・アブディルカーディル・ジャザーイリーから名付けられました。19世紀半ば、フランス支配下で抵抗運動を行ったアミール・アブディル・カーディルは、現在のアルジェリア人にとっての最高の英雄なんですよ。伝統的なイスラーム様式で建てられたモスクは外観だけではなく、内部も繊細なアラベスク模様で装飾されていてとても美しいものです。観光の際には服装に気を付けて、きちんと敬意を払いながら訪れてくださいね。

3. ベイ宮殿

出典: commons.wikimedia.org

ベイ宮殿はまたの名をアハメド・ベイ宮殿とも言い、オスマントルコ帝国時代に、この地の知事であったアハメド・ベイが作らせた宮殿です。1825年から10年かけて、1835年に完成しました。ところが完成した2年後には、フランス軍に占領されてしまい、たった2年しか住むことができなかったんですよ。さらにフランス軍の司令官がこの宮殿を本拠地にしてしまい、皮肉な運命を辿りました。

ベイ宮殿はオスマントルコ様式で作られた、なんととも贅沢な宮殿です。地中海沿岸から運ばせた大理石でできた柱、杉の木の色とりどりのアラベスク模様の窓、121の部屋とモロッコスタイルのバスルームなど、見ごたえがあります。現在博物館として見学できるので、コンスタンティーヌで観光をするなら外せないスポットです。

4. シディ・ラシッド橋

出典: fr.m.wikipedia.org

1907年から建築が始まり1912年に完成した石橋は、全長447m、高さは107mで美しい27のアーチがあり、世界で最も長い石橋の一つと言われています。こちらは幅が12mあり、毎日約1000台の車がこの橋を行き来しているんですよ。作られて約1世紀経った2010年に修復工事が行われ、鉄材を入れて補強をしました。

ぜひ世界で一番長い石橋を渡りながら、真下を覗いて見ましょう!その岩肌に悪魔のような顔が浮かんでいる事から、悪魔の橋と名付けられた小さな橋がかかっているのが見えますよ。高所恐怖症の方にはちょっと勇気が要るかもしれませんね。峡谷の町コンスタンティーヌらしい観光スポットです。

5. アルカンタラ橋

出典: commons.wikimedia.org

コンスタンティーヌにかかる橋の中で一番古い橋であるアルカンタラ橋は、ローマ時代に水道橋として作られました。その後オスマントルコ時代に通行用の橋として改造されますが、後にフランス人により破壊されます。そして1863年に再建、その後拡さらに張工事が行われ、1952年に全長128mの今の形になりました。

アルカンタラ橋近くの岩肌にへばりつくように見える小道は、1883年フランス植民地時代に作られた観光用のトレイルです。トンネルをくぐったり滝を見たり、もちろん橋を見るにも絶好の散歩道なんですよ。アルジェリア政府はこのトレイルを改良して、200万人の観光客を誘致するというプロジェクトを計画しています。コンスタンティーヌに架かる数々の橋を様々なアングルを楽しみながら散歩できる、素敵なトレイルになりそうですね。

◎まとめ

コンスタンティーヌは渓谷の上にある要塞都市であり、その渓谷を流れるリュメル川に架けられた橋は歴史があるものばかりです。北アフリカにあってアフリカではないような景観は、ローマ時代からフランス植民時代までの面影がすべて残っていますよ。さらにコンスタンティーヌ付近には、世界遺産である古代ローマの遺跡ティムガッドやジェミラがあります。アルジェリアに訪れる機会があれば、ぜひコンスタンティーヌも観光先の候補に入れてみてはいかがですか?

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