色鮮やかな廃墟の銅産地！チリの世界遺産「シーウェル鉱山都市」

世界遺産「シーウェル鉱山都市」は、チリのほぼ中央に位置し、アンデス山脈の標高2000mを超える山岳地帯にあります。シーウェルは、20世紀初頭に世界最大の地下銅山であった、エル・テニエンテ銅山で働く労働者のための住宅地として建設されました。街はアメリカの街をモデルにして設計され、カラフルな木造建造物が山の中腹に建ち並びます。その景観や鉱山として他の街への影響が評価され、世界遺産となりました。

現在は、人の住んでいない廃墟の街となり、鉱山や博物館、教会などが観光地となっています。ツアーでしか行くことのできない世界遺産「シーウェル鉱山都市」をご紹介します。

シーウェル鉱山都市とは？

世界遺産「シーウェル鉱山都市」は、20世紀初頭に世界最大の地下銅山であったエル・テニエンテ銅山で働く労働者の居住地です。現在は、誰も住んでいない廃墟の街で、世界遺産としての観光地。シーウェルは、チリ中央部のカチャポアル県マチャリ市にあり、アンデス山脈の標高2000mを超える山岳地帯に位置しています。

この街は、19世紀のアメリカの街をモデルに設計され、建物も当時のアメリカを真似たカラフルな外壁の木造建造物が並ぶ街。最盛期には、およそ1.5万人が暮らしていましたが、現在は無人となり、ゴーストタウンになっています。世界には数々の鉱山都市がありますが、その中でシーウェルが世界遺産に選ばれたのは、20世紀に作られた鉱山都市としては唯一の通年利用が可能な山岳地帯の街で、鉱山との近い場所にあるという利便性が評価され登録に至りました。

チリの世界遺産は、カラフルな街並みが美しい「バルパライーソの海港都市の歴史的街並み」やモアイのあるイースター島の「ラパ・ヌイ国立公園」などが圧倒的に人気ですが、「シーウェル鉱山都市」も他ではなかなか見ることができない重要な遺産ですよ。

シーウェル鉱山都市へのアクセス

日本からチリへの直行便はないので、北米等を経由して30時間前後のフライトとなります。空港からサンティアゴ市内までは、バスかタクシーで行くことができます。市内まで15分ほどなので、タクシーでもそんなに金額はかかりません。

シーウェル鉱山都市は、個人での入山が禁止されているので、ツアーへの参加のみ。サンティアゴからシーウェル鉱山都市へは、バスで片道1時間半ほどで到着します。ツアーには、往復のバス代や昼食、鉱山内できる作業時やヘルメット、マスク等のレンタル代、スペイン語または英語のガイドの料金が含まれていることが多いですよ。

シーウェル鉱山都市のおすすめポイント2

鉱山

世界遺産「シーウェル鉱山都市」を巡るツアーで、目玉となるのが坑道探検です。作業服やヘッドライトにヘルメット、防塵マスクなどを装着し、本物の坑道を探検。その長く暗い坑道は、当時の雰囲気が味わえるとても貴重な体験ができます。そこには、巨大な岩粉砕装置があり、実際に稼働するところを見学できますよ。閉所恐怖症の方には難しいかもしれませんが、探検気分が楽しめる世界遺産の見所の一つ。

また、シーウェルの街中には、鉱山博物館があります。ここには、鉱山の歴史がわかるような展示がされており、採掘の際の服装やシーウェルの街の模型などがあり、この世界遺産をより深く学べるので必見です。

街並み

世界遺産「シーウェル鉱山都市」の街は、アメリカ資本であるブラデン・カッパー社が築いたため、19世紀のアメリカの街をモデルにして作られました。シーウェルでは、アメリカ人とチリ人が働いていましたが、住宅に関しては人種により棲み分けが行われており、一番ランクの高い住宅にアメリカ人が暮らし、チリ人はそれよりも低いランクの住宅に住むことが決められていました。そのカラフルな街並みや利便性、都市設計は世界遺産に登録されるほど重要なもの。

現在は住民はおらず、レストランや博物館など一部の施設を除いて廃墟となっています。この世界遺産を散策するとかつての栄華は伝わってきますよ。この街は、山の斜面に作られているため、街のいたる所から鉱山の岩山の風景が見られ、絶景。この景色もシーウェルの見どころの一つです。

◎まとめ

世界遺産「シーウェル鉱山都市」をご紹介しました。かつて栄えた鉱山都市は、現在は廃墟となり、ゴーストタウンとなっています。長い歴史があるので、ここでしか見られないような鉱山や坑道の様子などを見ることができ、貴重な体験ができますよ。

色鮮やかな廃墟の銅産地！チリの世界遺産「シーウェル鉱山都市」