名称:イスファハーンのイマーム広場
住所:Isfahan, Iran
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/115
イラン中部、イラン高原を流れるザーヤンデ川の中流にある古都イスファハーン。かつてシルクロードの要衝に位置し、16世紀末に当時のサファヴィー王朝のアッバース一世によりイランの首都に定められたことで商業と政治の中心地として栄えました。そのアッバース一世がコーランに書かれている楽園を手本にして造ったのが世界遺産「イマーム広場」です。モスクや宮殿などの荘厳な建物に囲まえているため、その素晴らしい眺めから「世界の半分がここにある」と讃えられました。では世界遺産「イスファハーンのイマーム広場」についてご紹介します。
目次
世界の半分がここに!世界遺産イランの古都イスファハーンのイマーム広場
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イスファハーンのイマーム広場とは?
出典: Richard Yoshida / shutterstock
イスファハーンは首都テヘラン、聖地マシュハドに次ぐイラン第3の都市です。16世紀末アッバース一世は大規模な都市計画に基づいて旧市街と新市街、そしてそれを繋ぐイマーム広場を建設しました。当時は王の広場と呼ばれていましたが、1979年のイラン革命後からイスラム指導者を意味する「イマーム」を冠した名で呼ばれるようになりました。南北512メートルと東西159メートルという広大な長方形の広場です。周囲は2層のアーケードを配し、4辺にそれぞれ美しい門を持つ建造物を配置したペルシャ式庭園を基礎にしています。
長軸の南側にイマームモスク、北側にはバザールへの門、短軸の東側にはシェイフ・ロトフォッラーモスク、西側にアリー・カプー宮殿と、計算し尽された配置がこの広場の美しさのポイントとなっています。
イスファハーンのイマーム広場へのアクセス
2018年現在日本からイランへの直行便はなく、中東ドバイやドーハ、イスタンブール乗り継ぎなどが比較的便利です。テヘランからイスファハーンまでは長距離バスで約5時間。
イラン国内の移動は長距離バスがリーズナブルな上に快適でオススメですよ。
イスファハーンのイマーム広場おすすめポイント①マスジェデ・イマーム(イマーム・モスク)
広場の南側に建つのがイスファハーンの象徴といわれる、マスジェデ・イマーム(イマーム・モスク)です。1612年に着工し1630年に完成しました。イランのモスクや宮殿の特徴は、大きくて美しい「イーワーン」がある事。
イーワーンとはモスク正面に付いている門のような空間で、大きなドームとセットになっています。中庭や戸外に向かって開いていて残り三方は壁。後方の建物よりも高く作られている、といった特徴がある部分です。12世紀のペルシャ世界でモスク建築に用いられるようになり、13世紀になるとエジプトやトルコ、インドなどに広まりました。
イマームモスクで見逃してならないのは、このイーワーンの装飾です。特にイランのモスクで良く見られるムカルナスと呼ばれる鍾乳石飾りは立体的で繊細で、いつまでも見飽きません。もちろん内部も美しい装飾でいっぱいなので、華やかなイスラム美術をじっくり堪能してみてください。
イスファハーンのイマーム広場おすすめポイント②マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラー
出典: Alexander Mazurkevich / shutterstock
イランで最も美しいモスクと称賛される、広場の東側に建つマスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラー。アッバース一世が個人専用のモスクとして1601年に着工し、1618年に完成させました。個人のためのモスクということで、集団礼拝を呼びかけるための塔ミナレットや沢山の人が利用するための中庭もない、モスクとしては大変珍しい仕様をしています。
王専用だっただけあって、装飾は豪華で芸術的。黄色を主体とした彩釉タイルで飾られたドームが特徴で、その曲線美から女性的なモスクといわれます。外観だけではなく内部の装飾の素晴らしさは筆舌しがたいものがあります。イスラム美術の極みを見ることができる、それがマスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラーです。
イスファハーンのイマーム広場おすすめポイント③アーリー・カプー宮殿
広場の南側に建つのがアリー・カプー宮殿です。アッバース一世が2階までを作りアッバース二世の時代にテラスと3階から7階までが建て増しされた、イラン最古の高層建築といわれています。ここにも立派なイーワーンがあり、その上部にバルコニーがあります。王族達はイマーム広場を一望できるバルコニーから、ペルシャ発祥のポロ競技などを観戦していました。
迎賓館としても使われていたので最上階には音楽堂があり、天井には音の反響を効果的に吸収する目的で造られた楽器の形にデザインされた穴が沢山開いています。宮殿内は鳥や人物の細密画やフレスコ画があちこちに描かれていて、その美しさには定評があります。階段で7階まで上がるのはちょっと大変ですが、ぜひ最上階まで上がってイマーム広場を見おろしていた王族の気分を味わってみてくださいね。
注意事項
イラン入国に際して、個人旅行で7日以上の滞在の場合は事前にイラン領事館にて取得が必要です。3週間程度かかるので余裕を持って申請しましょう。
イラン国内ではクレジットカードの使用が出来ません。つまりはATMでのキャッシングもできないので現金が必要になります。
イランでは観光客でも女性の頭髪を覆う事、肌を露出しない事が義務づけられています。男性でも半ズボンはNGですので気を付けましょう。
◎まとめ
観光名所であると同時に市民の憩いの場でもあるイマーム広場。週末になると広場にはお弁当を持った家族連れでいっぱいになります。ペルシャ・イスラム美術の極みといえるモスクや宮殿は、世界の半分がここにあると謳われたのも納得な美しさ。おすすめ三か所以外に忘れてならないのがバザールでイラン中の名産品、特産品が全て揃いそうな程の品揃えですよ。
見どころいっぱいの世界遺産イスファハーンのイマーム広場、ぜひゆっくりと隅々まで観光してみてくださいね。
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