名称:峨眉山と楽山大仏
住所:四川省楽山市
2000年以上前から中国全土に名前が知れ渡っていた峨眉山は、中国十景にも選ばれています。中国内には崋山、泰山、黄山などの名峰がありますが、十景に選定されている山は峨眉山のみです。
船から眺められる断崖の大仏として有名な楽山大仏も登録されていますよ。この記事では四川省楽山市の世界遺産、「峨眉山と楽山大仏」について紹介します。
目次
【世界遺産】峨眉山と楽山大仏とは?|金が美しい建造物と巨大な石窟像!
峨眉山と楽山大仏とは?
四川省・峨眉山市と楽山市の境に位置する峨眉山は、中国の四大仏教名山の一つに数えられている山です。険しい地形と美しい景色は「天下の峨眉」と称され、最も標高が高い万頂仏は3099メートルに達しています。山頂付近は金頂と言われていて、万頂仏も金で覆われています。
凌雲大仏とも言われている楽山大仏は、71メートルの高さを誇る中国最大の摩崖石窟像です。713年に彫りはじめてから約90年の歳月をかけ、803年にようやく完成しました。楽山大仏風景区に属する楽山大仏と凌雲山、烏尤山と巨形臥仏は国家5A級(最高は5A)の観光スポット。場所は大河に面する青衣江と岷江の二つの川の合流地点にあります。
峨眉山と楽山大仏へのアクセス
峨眉山と楽山大仏へのアクセスするには成都を経由するのが一般的です。
【鉄道】
成都と昆明を結ぶ成昆線は夾江や峨眉山、沙湾や峨辺、金口河などを通っています。峨眉山に訪れるには成昆線の峨眉山駅で下車。または成昆線の楽山北駅で下車して、楽山夾江行きのバスを利用すると約30分で到着します。
【高速道路】
成都から楽山までは高速道路で162キロです。成都の北門、西門、新南門からバスが定期的に発車していて、各旅行代理店は小型の観光バスが運行しています。楽山と峨眉山市間は約70キロ。10分ごとにバスが運行しています。
【水運】
楽山は岷江と大渡河が交わる場所です。楽山大仏への遊覧船が毎日、数10便運行しています。また、楽山港からはイーピンや瀘州、重慶へのアクセスも可能です。
峨眉山と楽山大仏のおすすめポイント
峨眉山の魅力
峨眉山の宗教は仏教が主体です。建物や彫像、楽器や儀式、音楽や絵画に至るまで宗教的色彩が強く表れています。峨眉山の歴史や文化と共に形成されました。峨眉山には多くの名所旧跡があって、報国寺や伏虎寺、洗象池や龍門洞、峨眉仏光などがあります。観光やリゾート、避暑地として訪れる人が多いです。
峨眉山は動植物の種類が豊富なエリアでもあります。固有種も含め3,200種の植物が生育していることから、中国にあるすべての植物種の10分の1を占めていますよ。動物では希少動物も含め、2,300種以上が生息しています。登山道にはサルの群れがいるので、観光客に食べ物をねだる様子は峨眉山の名物です。
楽山大仏の保護
世界遺産に登録される前から楽山大仏は、長年にわたって風化や破壊に遭っているため何度か修復作業が行われました。明や清の時代以降は風雨にさらされ、仏の体には千近い穴があいています。
1962年:政府が仏像を全面修理
1982年2月:国務院が全国重点文物保護に指定
1990年:政府が仏頭をより完全な状態に修復、案内所などの施設を設置
1996年12月:ユネスコ(世界遺産の認定機関)によって峨眉山と楽山大仏が「世界遺産(文化遺産および自然遺産)」に承認
2010年6月:大仏の保護が本格化したことによって、専門家が視察を開始。管理委員会がメンテナンスプログラムの検査を実施したため、修正案がユネスコと国家文物局に承認される
2011年:楽山大仏の全体修理が開始され、頭部の付着物や雑草の除去、鼻と胸部を修繕、手足の掃除と大仏の左側を補強
2011年7月:楽山大仏風景区が国家5A級(最高は5A)の旅行景区に指定される
大峨山
峨眉山にはいくつかの峰があります。中でも標高3099メートルの大峨山は峨眉山の主峰。起伏もあって岩肌が露出した登山道があります。麓から頂上までは約50キロです。頂上の大半は風化しにくい玄武岩で覆われ、10度から15度の平坦な頂上になっています。
また、頂上の東側には古代の炭酸岩があって、斜面が溶かされ800メートルの断崖を作り出しました。その自然景観は世界遺産の名にふさわしい場所といえるでしょう。楽山大仏とセットで観光すると効率よく回れますよ。
◎まとめ
世界遺産「峨眉山と楽山大仏」について紹介しました。楽山大仏は損傷が激しいとしてニュースにも取り上げられたことがあります。現在は修復が完了しているので、ゆっくりと楽しむことができるでしょう。
船から眺める大仏様も見ごたえ抜群です。休日は混雑しているため、早めに足を運ぶことをおすすめします。峨眉山と楽山大仏、訪れた際にはぜひセットで観光してみてはいかがでしょうか?