最大級のマングローブ!スンダルバンス国立公園とシュンドルボン

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最大級のマングローブ!スンダルバンス国立公園とシュンドルボン

インドとバングラデシュの2ヶ国にまたがった「スンダルバンス国立公園」と「シュンドルボン」は、世界最大規模のマングローブ群生地。ベンガルトラの生息地として有名で、壮大な自然が楽しめる世界遺産です。バングラデシュ側は「シュンドルボン」と呼ばれ、インド側では「スンダルバンス国立公園」と呼ばれています。広大な敷地を持つこの世界遺産にはどのような魅力があるのでしょうか。

目次

最大級のマングローブ!スンダルバンス国立公園とシュンドルボン

スンダルバンス国立公園とシュンドルボンとは?

出典: ja.wikipedia.org

「スンダルバンス国立公園」と「シュンドルボン」は、インドとバングラデシュにまたがる総面積100万ヘクタールの大森林地帯です。そのうちの約6割がバングラデシュ側にあります。ベンガルトラの生息地だけではなく、世界最大規模のマングローブの密林があることで有名です。

インドの西ベンガル州に位置する「スンダルバンス国立公園」は1987年に世界遺産登録されました。「スンダルバンス」とはベンガル語で「スンダリの木」という意味。「スンダリ」と呼ばれている巨大なマングローブから来ています。ベンガルトラ保護区、森林保護区にも指定されている国立公園です。

バングラデシュのクルナ管区南部に位置する「シュンドルボン」は、バングラデシュ唯一の世界自然遺産。由来はバングラデシュの公用語・ベンガル語で「美しい森」という意味から来ています。1997年に世界遺産登録されました。「スンダルバンス国立公園」と同じく森林保護区です。

スンダルバンス国立公園とシュンドルボンへのアクセス

「スンダルバンス国立公園」に行くにはまずコルカタまで向かいます。コルカタの空港からはバスが運行しているので、車での移動も可能です。国立公園の大部分が水路のため船での移動になります。船酔いしやすい方は酔い止めを用意した方がいいでしょう。また、州政府が発行する入域許可書が必要になることから、ツアーに参加して訪れるのが一般的です。

「シュンドルボン」へはバングラデシュの首都ダッカまで移動して、車でモングラ港へ向かいます。所要時間は約8時間です。モングラ港からはボートでシュンドルボン国立公園の玄関口へ向かいます。「スンダルバンス国立公園」同様に船での移動です。モングラ港からのボートはチャーター。1日のみの観光やボート内で宿泊するツアーもあります。

また、日本からコルカタ、ダッカまでの直行便は運航していません。コルカタの場合はインドの首都デリーや上海、ダッカの場合はタイやマレーシアの都市などを経由するフライトになります。

スンダルバンス国立公園とシュンドルボンのおすすめポイント3

マングローブの密林

出典: LUKASZ-NOWAK1

「スンダルバンス国立公園」と「シュンドルボン」には世界最大規模のマングローブの密林があります。マングローブとは海水と淡水が混ざり合う水域に生える植物。主に熱帯の地域に生育しています。上流より運ばれた泥が養分豊かなため、マングローブの密林には多種多様な生物が生息。まさに動植物の宝庫です。

ガンジス川の支流によって形成されたデルタ地帯(三角州)は、世界最大規模を誇ります。マングローブの気根に堆積した泥によって作られました。干潮時には無数のマングローブの気根を見ることができます。マングローブの気根はこの地域で多く発生する暴風雨から土砂の流出を食い止める自然の防波堤です。この世界遺産の見どころの1つでもありますよ。

ベンガルトラ

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「スンダルバンス国立公園」と「シュンドルボン」はベンガルトラの生息地です。20世紀初頭に約4万頭いましたが、密猟者の乱獲により1960年代には約1800頭まで激減します。インド政府はトラの保護対策として1973年に「プロジェクト・タイガー」計画を打ち出して、それによりこの地域はベンガルトラの保護区に認定。トラの数は順調に増え続けています。

その一方で人間への危険性が高まり、トラによる被害件数が増加しました。WWF(世界自然保護基金)の活動により感電装置や防御柵などを設置し被害は激減しました。ベンガルトラは夜行性ですが、運が良いとマングローブの水辺で貴重なベンガルトラを見ることができるかもしれません。

手つかずの大自然を満喫

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動物の保護活動が盛んに行われている「スンダルバンス国立公園」と「シュンドルボン」は、独特の生態系を持つ動植物の宝庫です。マングローブをはじめ様々な種類の花や木々などの植物に、数多く鳥類や爬虫類などの動物が生息しています。シカは意外に簡単に遭遇できるそうです。

また、アカゲザルやカワウソなど日本でもお馴染みの動物や、淡水イルカやガンジス・カワイルカなどの珍しい動物も見ることができますよ。水辺のマングローブはもちろん、可愛らしい鳥たちのさえずりや水のせせらぎで心を癒されたり、水平線に沈む夕日に感動したりと、美しく広大な自然の中でのんびりと過ごすことができるでしょう。

注意事項

この地域は熱帯気候で年中暖かいですが、夜には涼しくなることもあります。4月から5月は「雨季」、6月から10月は「モンスーン」、11月から3月は「乾季」と3つの季節に分かれ、ベストシーズンは11月から3月の乾季。雨季の4月から5月は雨が多く、季節の変わり目の5月や10月はサイクロンが襲ってくる場合もあるため、ボートでのツアーは乾季の11月中旬から2月までとなっています。

「シュンドルボン」と「スンダルバンス国立公園」は森林局の管理員以外に人は住んでいないため観光客向けの宿泊施設がありません。「シュンドルボン」があるバングラデシュの全域は2018年4月現在、首都ダッカで起きたテロの影響から外務省の海外安全情報でレベル2に分類されています。不要不急の渡航はしないよう注意してください。

◎まとめ

インドとバングラデシュにまたがる世界遺産、「スンダルバンス国立公園」と「シュンドルボン」。国よって呼び名が異なりますが、マングローブの原始林に囲まれた大自然は想像を絶する世界です。船上と公園内にある3ヶ所の観察塔から見学することができますよ。ツアーも出ているので参加してみるのもいいでしょう。豊かな大自然に暮らす動物たちの様子を船上から散策してみてはいかがでしょうか?

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