名称:サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
住所:Piazza Santa Maria delle Grazie 2, 20123 Milan, Italy
50件以上の世界遺産を持っており、世界で最も世界遺産が多い国として知られるイタリア。この国には数多くの貴重な歴史の遺物や芸術作品がありますが、その1つにあのレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた作品『最後の晩餐』があります。
あまり芸術に興味のない方でも小説、映画として話題になった『ダ・ヴィンチ・コード』などで、『最後の晩餐』の名を聞いたことがあるのではないでしょうか?
『最後の晩餐』はイタリアのミラノ、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に併設されているドメニコ会修道院の壁画として描かれたものです。この記事では『最後の晩餐』の見どころに加え、『最後の晩餐』を見るための入場チケット予約、入場方法についても詳しく解説していきます。
目次
【世界遺産】最後の晩餐はどこにある?|チケット予約から魅力まで詳しく解説
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レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』はどこにある?
『最後の晩餐』は、イタリアのミラノにあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会で見ることができます。サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会は、その昔ミラノの有力者であったスフォルツァ家により完成された世界遺産です。現在、教会の敷地全体がユネスコによって世界遺産に登録されています。
敷地内にドメニコ会修道院の食堂が併設されていて、その食堂の壁画として描かれたのが『最後の晩餐』です。『最後の晩餐』があまりにも有名な為に影に隠れてしまいがちですが、『最後の晩餐』の上部に描かれている壁にある半円状のルネットもレオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれた作品。現在、「レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院」という名前でユネスコから世界遺産に登録されています。
第二次世界大戦時はアメリカをはじめとした連合国がミラノを爆撃し、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会も大きな被害を受け、食堂は破壊されかけましたがレオナルド・ダ・ヴィンチの作品は奇跡的に被害を免れました。『最後の晩餐』だけでなく、教会自体も歴史があり価値ある世界遺産です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』のおすすめポイント
『最後の晩餐』おすすめポイント①:人物のリアルな描写
数多くの神秘的で芸術性の高い絵を残した天才・レオナルド・ダ・ヴィンチ。ですが、解剖学の知識も習得していたダビンチだからこそかけるリアルな描写は『最後の晩餐』の注目ポイントと言っていいかもしれません。
キリストを囲む弟子達ひとりひとりの表情や手や体の動きまでリアルに描かれており、緊張や苦しみ、野望など様々な思惑や感情を読み取る事ができます。また、ダビンチは絵の中にメッセージを込めたとされているので、じっくり見て『最後の晩餐』の中に込められたメッセージを読み解いてみては?
せっかくイタリアのミラノに来たのなら、ミラノ唯一の世界遺産を見て帰りたいものです。約3ヶ月前からの予約が必要で簡単に見ることができる世界遺産ではありませんが、一生に一度は見てみたい世界遺産のひとつかもしれませんね。
『最後の晩餐』おすすめポイント②:弟子の裏切り
数多くの作品を残したレオナルド・ダ・ヴィンチですが、彼の作品の殆どは未完成と言われています。『最後の晩餐』は彼が残した作品の中では珍しい完成作品と言えます。
『最後の晩餐』のシーンは聖書に基いて描かれているそうです。このシーンはイエス・キリストが12人の弟子のうちの一人が自分を裏切ると予言した直後の場面を描いています。その弟子とはキリストの左隣2番目に座っている「ユダ」。あなたにはどう見えるでしょうか?少し意識してみてみると、また違った見方ができるかもしれませんね!
他にもダビンチは『最後の晩餐』の中に様々なメッセージを込めたとか、込めてないとか…。世界中でロマン溢れる議論がされておりますので、『ダ・ヴィンチ・コード』の映画や小説を見てからミラノへ世界遺産の旅に出ると、もっとミラノ世界遺産の旅を楽しめるかもしれません。
『最後の晩餐』おすすめポイント③:ダメージを受けやすい技法
『最後の晩餐』の特徴的な点は、見た目のダメージ。西洋絵画ではたいてい壁画や天井に絵を描く場合、フレスコ画の技法が使われます。フレスコ画は漆喰を使うためその乾く時間との関係上、スピーディーさが求められますが古代ローマから用いられてきた技法で、ほぼ永久的に保存することが可能です。
しかし、『最後の晩餐』では写実的な表現や時間的制限がないテンペラ画の技法を使いました。テンペラ画は温度や湿度の変化に弱いため、完成から約20年後、なんとレオナルド・ダ・ヴィンチの存命中から顔料の剥離が始まったとか!
1977年から1999年にかけ大規模な修復が行われ、現在では鑑賞人数を制限したり、空調設備を整えています。
『最後の晩餐』のチケット予約方法
『最後の晩餐』を見学するためには入場チケットの予約が必要です。
『最後の晩餐』の鑑賞時間は約15分の入れ替え制で、各回の見学人数は最大30名となっています。
ここでは入場チケットの予約方法をご紹介しましょう。
◆[予約専用サイト]で予約する
『最後の晩餐』のWebチケットは、予約専用サイト・vivaticketで「CENACOLO VINCIANO(最後の晩餐)」で予約できます。予約は5枚まで可能です。会員登録が必要になりますが、もっとも簡単に予約できる方法です。
ページを下へスクロールすると、カレンダーが出てきます。予約可能な日は、背景色がグリーンの日!
画像のように全てグレーということは、残念ながら予約枠が無いということです...。
予約開始日は3か月ほど前ですが、枠はすぐに埋まってしまいます!
(例)2023年5/1~7/31分のチケットは、3/14予約開始
事前にチェックしておいて、予約開始日に予約するのがコツですよ。
◆[電話]で予約する
コールセンター窓口(+39 02 92800360)にて、9枚まで電話予約が可能です。Web予約で枠が無くても、電話で予約できる場合もあります。
予約できたら予約番号が伝えられるので、メモを用意しておきましょう。また、決済用にクレジットカードも必要です。電話がつながったら、希望日時、人数、名前、クレカの番号とセキュリティコード、メールアドレスを告げてください。
◆[オプショナルツアー]に参加する
チケットを予約できない場合でも、ツアー会社が提供するオプショナルツアーなら見学できる可能性があります。料金的には高くなりますが、せっかくミラノまで行くのであれば検討してみる価値アリですよ。
『最後の晩餐』の見学方法(専用入口・チケットオフィス)
『最後の晩餐』を見学するための入口は、教会とは別の入口になっています。上の写真右側は教会で、『最後の晩餐』見学の専用入口は左側の白い建物です。
まず、『最後の晩餐』入口のさらに左にあるチケットオフィスで、予約したチケット受け取ります。予約時間の30分前までに、予約番号とパスポートを提示の上、チケットを受け取ってください。
予約時間の15分前頃を目安に、『最後の晩餐』見学専用入口へ入りましょう。
なお、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会は無料で見学が可能です。『最後の晩餐』の見学前後に、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会内部もぜひご覧ください。
『最後の晩餐』がある教会へのアクセス
『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会へ行くには、地下鉄1・2号線カドルナ駅で下車し、徒歩約10分です。
◎レオナルド・ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』まとめ
今回はイタリアのミラノにある世界遺産を紹介させていただきました。たいていの人はレオナルド・ダ・ヴィンチの名前くらいは知っていると思いますが、今回の記事で興味を持って頂けたら嬉しく思います。『最後の晩餐』を見るのには約3ヶ月前には事前予約が必要で、遅刻は厳禁という厳しいルール。簡単に見える世界遺産ではありませんが、それだけ価値とロマンのある世界遺産だといえますね!