スロバキアの世界遺産アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群

ハンガリーとスロバキアの国境地帯には、カルスト台地の地下に700を超える鍾乳洞が広がっています。今回ご紹介するのは、ハンガリーとスロバキア共通の世界遺産「アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群」で、スロバキア側を中心にご案内！

スロバキア側は、「スロバキア・カルスト国立公園」に指定され保護されています。様々な違う形で広がる洞窟には、数百万年もの時間をかけて浸食して創りだされた歴史ロマンが広がっていますよ。両国に広がる自然の驚異が作り上げた神秘の世界を体感してください。

アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群とは？

ハンガリーはアグテレク国立公園、スロバキアはスロバキア・カルスト国立公園で構成されています。カルスト地形の平原と高原に広がり、洞窟が数多く存在する壮大な世界遺産。カルスト台地は、水に溶けやすい岩石で構成されているため、自然に無数の洞窟が出来上がりました。日本のカルスト台地といえば、山口県にある秋吉台が有名ですね。

112ヶ所にも及ぶ洞窟に700以上の鍾乳洞のがあり、1995年に「アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群」として世界遺産に登録されました。その後、2000年になって、登録対象が当初の22から現在の大きさまで拡大されています。

スロバキア側の魅力は地下だけではありません。標高約947mの最高峰Jelení vrchに位置するザディエル渓谷には、美しい植物や生物が生息しており、ユネスコ生物圏保護地区にも登録されています。ここに訪れると希少な動植物にも出会えますよ。国境を越えた全てのスポットを回るのは大変ですが、ツアーで周るとより詳しく内容が理解できるのでおすすめです。

アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群へのアクセス

日本からスロバキアへの直行便はないので、オーストリアなどの近隣国から乗り継ぎます。成田からウィーンまで約12時間で、ウィーンからブラチスラヴァヘは鉄道で約1時間です。

ブラチスラヴァからコシツェまで国内線で約1時間。コシツェからロジュニャヴァへ鉄道で約一時間です。ロジュニャヴァから世界遺産のスロバキア・カルストまではバスが運行しているので、そちらを利用してくださいね。

アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群のおすすめポイント2

ドミツァ洞窟

スロバキア側の洞窟で最大の大きさを誇るのが、この世界遺産を構成している洞窟の一つドミツァ洞窟です。ハンガリーとスロバキアにまたがり、スロバキア側はドミツァ洞窟と呼ばれ8kmにも及びます。因みにハンガリー側からは、バラドラ洞窟と呼ばれています。ハンガリーのバラドラ洞窟からスロバキアのドミツァ洞窟は、徒歩で約10分の所にありますよ。

世界遺産のドミツァ洞窟の中には、世界最大といわれる石筍（せきじゅん）や湖があります。この石筍は、大きさだけでなく美しさでも世界随一。内部ではボートクルーズ付きの60分ツアーで回ることができるのも魅力。世界遺産に選ばれるだけあり、規模が大きく美しいドミツァ洞窟は必見ですね。

ドブシンスカの氷の洞窟

スロバキアは暖かい国ですが、実は氷が詰まっている氷洞窟があります。このドブシンスカの氷の洞窟は、長さが約1.2kmあり、氷の量も世界一と推定されており何もかもが世界最大級。

観光できる部分は500mほどです。ドブシンスカの氷の洞窟は、約40万年前の氷河期に天井が陥没したことにより、この地にたまった冷気が造りだしたもの。また、ヨーロッパの氷洞窟では初めてライトアップされており、美しい姿を見せています。冬が寒いのは当たり前ですが、暖かい空気が上がる性質があるので、夏でも下部は常に－4～0度に保たれていますよ。

アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群の注意点

洞窟内を散策する時は、寒暖差があるので夏でも上着が必要です。また足場はかなり悪いので、歩きやすく滑りにくい靴がおすすめ。高さが低いところもあるので、十分注意してください。ぜひ、世界遺産の美しいアグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群を最後まで安全に楽しんでくださいね。

◎まとめ

世界遺産のアグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群をご紹介しました。巨大な洞窟は壮麗かつ規模も大きく見応えがあります。カルスト台地の大自然と地下にある美しい鍾乳洞ををスロバキアで満喫してくださいね。

スロバキアの世界遺産アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群