ブラジルが誇る大自然の宝庫、中央アマゾン保全地域群の魅力

画像出典:Neil Palmer (CC BY-SA 2.0)

ブラジルが誇る大自然の宝庫、中央アマゾン保全地域群の魅力

南米のアマゾン川は、世界最大の流域面積を誇る大河。ブラジル及び周辺国を流れる1000以上の支流を総称して、「アマゾン川」と呼んでいます。その流域面積はオーストラリア大陸をひと回り小さくしたくらいの700万平方キロメートル!ナイル川に匹敵する長さと、世界中の川の約1/4にあたるほどの水を大西洋に注ぐという、アマゾンのとてつもない規模に改めて驚きを隠せません。

そんな広大すぎるアマゾン川流域の中の、ごく一部がユネスコの世界遺産に登録されています。2000年に「ジャウー国立公園」、2003年には周辺のマミラウア保護区とアマナ保護区を追加する形で、「中央アマゾン保全地域群」という名称に変えて拡大登録。熱帯雨林の貴重な自然と生態系を保護しています。

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ブラジルが誇る大自然の宝庫、中央アマゾン保全地域群の魅力

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中央アマゾン保全地域群とは?

ジャウー国立公園はアマゾン川流域最大の国立公園です。公園内を流れるジャウー川は、ネグロ川に合流。アマゾンカワイルカやアマゾンマナティー、ピラルク、デンキウナギなど絶滅危惧種を含む貴重な哺乳類動物や魚類、鳥類などが生息する、地球上で最も豊かな生態系をもつ地域のひとつです。これらの多種多様な生物と自然を保全するため、世界遺産に登録されました。

アマゾン川は支流によって、白、緑、黒など水の色が異なっています。黒色はジャングルの木や葉から染み出たタンニンによるもの。黒い川の代表である「ネグロ川」は、アマゾン川の支流の中で8番目に長い川です。「ジャウー国立公園」を流れるジャウー川は、ネグロ川、そしてアマゾン川となり、大西洋にそそがれているのです。

中央アマゾン保全地域群へのアクセス

中央アマゾン保全地域群へアクセスする場合には、アマゾンの中心部に位置する都市マナウスに向かいます。マナウスはネグロ川と、アマゾン本流であるソリモンエス川が合流している北側の都市。市街地の北西部にマナウス国際空港(エドゥアルド・ゴメス国際空港)があります。

日本からマナウス国際空港はもちろんのこと、ブラジルへの直行便はありません。まず、アメリカ・中東・ヨーロッパなどを経由して、サンパウロのグアルーリョス国際空港(GRU)へ向かいます。グアルーリョス国際空港からマナウス国際空港へは、約4時間のフライトです。

出典: Diego Lezama (CC BY-SA 4.0)

マナウス国際空港からネグロ川まで車で約40分。ジャウー国立公園へは、船でネグロ川をさかのぼり、玄関口となるノーヴォ・アイラン(Novo AirãoAirão)まで行きます。

世界遺産の保全地域へ入るにはブラジル政府の許可が必要ですが、エリア外でも想像を絶する大自然が迎えてくれるでしょう。アマゾン流域を巡るには、船が必要なこと、治安面や危険性を考えても、必ずツアーを利用してくださいね。

中央アマゾン保全地域群のおすすめポイント①:アマゾン川クルーズ

出典: Mario Roberto Duran Ortiz Mariordo - (CC BY 3.0)

手軽にアマゾンの魅力を楽しむなら、観光船の日帰りクルーズがおすすめです。

一番の見どころは、ネグロ川とソリモインス川の合流地点。黒い「ネグロ川」はジャングルをゆっくりと流れてきた水温が高い川、白い「ソリモンエス川」はアンデスの雪どけ水が源流の冷たくて流れが速い川。この2色の川はマナウスで合流してアマゾン川になるのですが、水温と流れる速度の違いから混じり合うことなく、別の色のまま10km以上も流れていきます。

ほかにも水上集落や、「子供が乗っても沈まない」オオオニバスなどを見学。ピンク色でくちばしが長いアマゾン固有種、アマゾンカワイルカとも触れ合うことができますよ。タイミングが良ければ、アマゾン川に沈む夕陽の絶景を眺められるかも。水上レストランでのビュッフェランチや、ホテルの送迎も含まれているツアーを利用すると便利です。

中央アマゾン保全地域群のおすすめポイント②:ジャングルロッジ

出典: www.shutterstock.com

はるばるアマゾンまで行くのなら、大自然の中で滞在や観光を楽しめる「ジャングルロッジ」でゆっくり過ごしてみませんか?

マナウスから車とボートで1時間ほど。ジャングルの中には、エアコンやシャワー、網戸などを完備した、綺麗で快適なロッジが点在。天然のプールやプライベートビーチがあるほか、ジャングルウォークやナイトサファリ、ボートトリップ、ドルフィンスイム、ピラニア釣りなどバリエーション豊かなアクティビティが用意されています。

マナウスのホテルや空港から送迎もしてくれる人気のジャングルロッジで、ブラジル料理などを堪能しながらアマゾンの大自然を満喫しましょう!

中央アマゾン保全地域群のおすすめポイント③:ジャングルトレッキング

出典: Nao Iizuka (CC BY 2.0)

世界遺産アマゾンに訪れたのならば、自然に直接触れられる熱帯雨林のジャングルへ足を踏み入れてみましょう。

ジャングルトレッキングをするには、ツアーへの参加が必須です。熱帯雨林の中は魅力がいっぱいですが、危険も隣り合わせ。地元ガイドと一緒に周ることで危険を回避することができるのはもちろんのこと、薬になる植物や危険な植物、食用の実、動物、植物についてなど様々なことを教えてもらえますよ。

出典: www.shutterstock.com

ナマケモノやアルマジロ、バク、ペッカリー、サルなどの動物や、コンゴインコなどカラフルな鳥類、アナコンダなどのヘビ、カイマンなどのワニ、カワガメなど珍しい野生の生き物たちに会えるチャンス!肌を露出しない服装や歩きやすいシューズを準備して、ぜひ参加してみてくださいね。

中央アマゾン保全地域群のおすすめポイント④:ピラニア釣り

出典: www.shutterstock.com

アマゾン川で、釣りに挑戦してみませんか?ドラドやピラルクーなどの大物は難しいですが、ピラニア釣りなら簡単です。ピラニアは怖いイメージがありますが、本来は臆病な魚。ガイドから注意点をやコツをレクチャーしてもらえば、安心して釣りを楽しめますよ。

ピラニア釣りに適しているのは乾季。ガイドがよく釣れるスポットへ連れて行ってくれます。水面をパシャパシャして、生肉を付けた釣り糸を垂れれば、まさに入れ食い状態!釣ったピラニアは料理してもらって、味見してみましょうね。

◎まとめ

ブラジルの世界遺産「中央アマゾン保全地域群」をご紹介しました。貴重な生態系を持つと同時に、手つかずの自然が美しく壮大な景色を見せてくれる世界遺産。人類が守るべきたくさんのことを教えてくれる、そんな場所でもあります。ブラジルを訪れるなら、一生に一度は足を踏み入れてみたいワイルドなアマゾンへぜひ行ってみましょう!

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