十字軍の歴史を物語る世界遺産!クラック・デ・シュヴァリエとサラディン城

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十字軍の歴史を物語る世界遺産!クラック・デ・シュヴァリエとサラディン城

目次

十字軍の歴史を物語る世界遺産!クラック・デ・シュヴァリエとサラディン城

クラック・デ・シュヴァリエとサラディン城のおすすめポイント

1. クラック・デ・シュヴァリエ

出典: vyskoczilova / PIXTA(ピクスタ)

標高650mほどの山の上に築かれたクラック・デ・シュヴァリエは、フランス語で「騎士の城」という意味です。12世紀に聖ヨハネ騎士団によって大規模な増改築が行われたことに由来します。その後1171年まで、同騎士団の拠点として使用されました。

見るからに堅固な白壁の城塞は、コンセントリック(集中)型と呼ばれる防御構想に基づいて設計されたもの。ぶ厚い2重の城壁の間はわざと狭くなっていて、攻城兵器が自由に動けないよう工夫されています。クラック・デ・シュヴァリエの堅城ぶりは、イスラーム勢力の3度の攻撃を耐え抜いていることからも実証済み。13世紀には、エドワード1世によってコンセントリック型の築城思想がイングランドに逆輸入されたほどです。

他方で、高山にたたずむ白く可憐な古城の姿は、観光客を大いに魅了します。映画『アラビアのロレンス』で知られるトーマス・エドワード・ロレンスは、クラック・デ・シュヴァリエを世界で最も美しい城と評しました。城内には貴重な十字軍時代の美術品なども残されていて、美しく強く、そして学術的にも価値の高い世界遺産スポットとなっています。

2. サラディン城

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サラディン城はクラック・デ・シュヴァリエよりもずっと歴史が古く、紀元前10世紀ごろにはすでに砦がつくられていたといわれています。2つの深い渓谷に削られた細い岩山の上にあり、山道を登った先に現れる断崖絶壁と城壁に、思わず圧倒されることでしょう。

サラディン城の見どころの1つは、深さ30m・長さ156mにもわたる豪快な堀切!岩盤を見事に直角に断ち割ったもので、この堀切を渡る手段は跳ね橋しかありませんでした。現在は橋は残っていませんが、あったとしてもこれを渡るのは相当な勇気がいるでしょう。

クラック・デ・シュヴァリエと比べるとずっと無骨なお城ですが、ビザンティン様式や十字軍様式、そしてアラブ様式が混在していて見どころの多い世界遺産スポットといえます。

◎まとめ

2018年現在、シリア全土に退避勧告(危険情報レベル4)が発令されています。いかなる理由でも渡航はできない状態です。

2013年7月、山上の砦が空爆を受け火柱が上がった直後、建物の一部が砕け煙とともに飛び散る様子が映しだされました。シリア内戦で空爆を受け、クラック・デ・シュヴァリエは塔の1つが破壊され、要塞の天井にも穴が開くなどの被害が出ました。

美しく歴史的価値のある世界遺産をこれ以上傷つけることなく、シリアに早く平和な日々が戻ることを祈るばかりです。

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