名称:世界遺産カピバラ山地国立公園
住所:ブラジル、ピアウイ州
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/606
ブラジル北東部のカピバラ山地にある「世界遺産カピバラ山地国立公園」。ここには沢山の岩山がありますが、そのほとんどで洞窟壁画が見つかっています。そのうちのいくつかは約6万年前のもの。これは南アメリカに先住民族が存在していた証拠でもあります。その文化的価値が認められ、1991年に世界遺産として登録されました。
また渓谷の地形は約2億5000万年前に形成されたといわれているんです。そんな貴重な岩絵遺跡のある世界遺産カピバラ山地国立公園の魅力をお届けします。ぜひ旅の参考にしてくださいね!
目次
3万点もの岩絵や壁画!ブラジル世界遺産・カピバラ山地国立公園の魅力
世界遺産カピバラ山地国立公園とは?
出典: Artur Warchavchik (CC BY-SA 3.0)
ブラジルの世界遺産・カピバラ山地国立公園は面積が約1,000平方km。350以上の洞窟群に壁画があり、約500カ所で考古学的遺跡が確認されています。
国立公園は考古学上重要な遺跡群と生態系を保護する目的で、ブラジル人とフランス人の考古学者により設立されました。岩絵は100メートル以上の高所に描かれたものや、6万年以上前に描かれた3万点に及ぶものがあり、世界遺産として高く評価されています。
これらの残された岩絵から、古代にこの地で生活していた人々の暮らしを推測することができます。例えば、儀式らしいことをしている絵や、ダンスをしている絵、狩りの様子など。また、彼らの身近な動物はカピバラやシカだったのだと分かります。これらが、赤や白、黄色、黒の顔料で描かれていて世界遺産カピバラ公園の見どころになっています。
カピバラ遺跡の古さについては、フランスやオーストリアでも研究がされてきました。最初は48,000年前という調査結果でしたが、年を追うごとにさらに古いという結果が出てきて、この世界遺産にはまだまだ新たな発見がありそうです!
世界遺産カピバラ山地国立公園へのアクセス
世界遺産カピバラ山地国立公園へ行くには、ブラジルで国内線に乗り換えてペトロリナ空港まで約5時間。そこからレンタカーで公園まで約5時間~6時間です。
ペトロリナから235号線を西に走っていき、レマンソで右に曲がって324号線に乗ります。世界遺産に一番近い町サン・ライムンド・ノナトに着いたら、20号線に乗って東方面に進んで下さい。しばらく走ったら、公園に入る道路が左側にあります。
世界遺産カピバラ山地国立公園への道は舗装されておらず、動物出没しますのでご注意ください。
世界遺産カピバラ山地国立公園のおすすめポイント①:カピバラ国立公園ツアー
出典: Artur Warchavchik (CC BY-SA 3.0)
世界遺産カピバラ国立公園内はガイドによる観光が必要です。そのため日本の旅行会社か、世界遺産カピバラ国立公園に一番近い町「サン・ライムンド・ノナト」で現地ツアーの申し込みをおすすめします。
世界遺産カピバラ国立公園には、岩壁に沿って良く整備された歩道が付いています。観光の見どころは「サン・ライムンド・ノナト遺跡」で、氷河期以前に絶滅したと考えられているアルマジロに似た動物「クリプトドン」や、世界最古の船の絵、幾何学的な絵など、200カ所以上に壁画が見つかっています。
カピバラ世界遺産のもう一つの見どころは、「ペドラ・フラダ遺跡」と呼ばれるもので、2億5,000万年前に風化によって開けられた穴です。厚い岩なのに、その上部にだけ直径15mほどの大きな穴のある岩は、この公園の象徴とも言うべきスポットでしょう!また、園内では古代人が使っていたと思われる陶器製の道具類も見つかっていますよ。
世界遺産カピバラ山地国立公園のおすすめポイント②:アメリカ人類博物館
出典: Vagner Carvalheiro from São Paulo, Brasil (CC BY 2.0)
サン・ライムンド・ノナト近郊、アメリカ人類博物館基金(FUMDHAM)の本部にあるアメリカ人類博物館。先住民が残した遺産の希少性を明らかにする目的で、2009年にオープンしました。
こちらの博物館は最新の研究を一般公開するため、常設展示と特別展示の両方があり定期的に入れ替えがされています。館内には映画館のような巨大スクリーンでの説明や、さまざまな種類の化石を目にできますよ。
また、ミュージアムショップでは壁画をデザインした陶器が販売されています。
◎まとめ
世界遺産カピバラ山地国立公園の魅力は、その壮大な風景にもあります!高い丘から見える赤茶色の岩山の数々、そして、その狭間に映える緑の森。この風景は、朝日が昇る早朝か夕方に見るとさらに美しいでしょう。遠くには小さな町も見えますよ。