名称:モーン・トロワ・ピトン国立公園(Morne Trois Pitons National Park)
住所:Morne Trois Pitons National Park, Dominica
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/814
ドミニカ国で初めて世界遺産に登録された「モーン・トロワ・ピトン国立公園」は、熱帯雨林と火山地帯の国立公園。公園内には、標高1342mのトロワ・ピトン山を含めた5つの火山、温泉湖、50を超える噴気孔があります。
熱帯雨林には多様な植物、絶滅危惧種に指定されている動物や鳥類が生息。貴重で見どころがたくさんあるドミニカ国の世界遺産「モーン・トロワ・ピトン国立公園」をご紹介していきます。ドミニカ国への旅行や興味がある方は必見ですよ!
目次
ドミニカ国初の世界遺産!火山と熱帯雨林のモーン・トロワ・ピトン国立公園
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モーン・トロワ・ピトン国立公園とは?
カリブ海には「ドミニカ国」と「ドミニカ共和国」という2つのドミニカがあります。西インド諸島の真ん中に位置し、ハイチと国境を接しているのは、ドミニカ共和国。今回ご紹介するドミニカ国は、西インド諸島の東部、ウィンドワード諸島の最北部に位置するドミニカ島を領土とする国です。
そんなドミニカ国の南東部にある「モルヌ・トロワ・ピトン国立公園」は、総面積約70平方キロメートルの世界自然遺産に登録された国立公園。ここでは、火山特有の荒涼地や温泉湖、噴気孔など多彩な景観を楽しめますよ。
出典: nousernameforme (CC BY 2.0)
また、世界の平均降水量の約8倍にもなる多くの雨は熱帯雨林を育て、豊富な水が溪谷や滝、湖など美しい自然や地形をつくりました。
モルヌ・トロワ・ピトン国立公園には、世界最大のカブトムシとして有名なヘラクレスオオカブトなどの昆虫類が数多く生息。オウムをはじめとした鳥類やカエルなど両生類の中には、絶滅が危惧されている貴重な種も棲んでいるため、国立公園及び世界遺産として生物多様性の保全を図っています。
モーン・トロワ・ピトン国立公園へのアクセス
日本からドミニカ国のダグラス・チャールズ空港(メルビル・ホール空港)には、直行便がありません。パリとドミニカ国の北にあるグアドループ経由、ロンドンとドミニカ国の南東にあるバルバドス経由など、2回以上の乗り継ぎが必要です。
ダグラス・チャールズ空港からモーン・トロワ・ピトン国立公園へのアクセスは、ツアーに参加するか、レンタカーやタクシーを利用します。路面電車なら、ラウダット( Laudat)から約45分乗ってエアリアル・レインフォレスト(aerial rainforest)で下車し、歩いてアクセスします。
モーン・トロワ・ピトン国立公園のおすすめポイント①:いたるところで湧く温泉
モーン・トロワ・ピトン国立公園ではいたるところで火山ガスが吹き出しており、硫黄の匂いが立ち込めています。あちこちで熱湯と蒸気が噴き出しているその光景は、普通の自然公園とは異なる別世界。「カリブ海の地獄谷」とも呼ばれています。
モーン・トロワ・ピトン国立公園の中央部には、直径約60mの沸騰湖があります。この「ボイリング・レイク(Boiling Lake)」と呼ばれる沸騰した火口湖は、世界で2番目に大きな沸騰湖。ボコボコという音を立てながら、白い湯気を絶えず立ち上がらせています。これは、マグマの上の空洞に地下水が溜まり、それが熱湯となって噴き出しているもの。何万年も前から沸騰し続けている不思議で神秘的な温泉ですが、落ちたらひとたまりもありません。
出典: Titanium The Dog (CC BY 2.0)
でも、怖がらないでくださいね。この沸騰湖まで散策するボイリングレイク・ハイクは大人気!途中の熱湯が流れる川でゆで卵を作ったり、自然の滝つぼ温泉に浸かることもできますよ。
モーン・トロワ・ピトン国立公園のおすすめポイント②:豊富な生態系
モーン・トロワ・ピトン国立公園にはたくさんの珍しい生態系があります。ヘラクレスオオカブトやレッサーケイマンイグアナなど、もし出会えればきっとテンションが上がってしまうことでしょう。
密林に住むナンベイウシガエルは、体長約20cmにも及ぶ大型のカエル。味や食感が鶏肉に近いことから「マウンテンチキン」と呼ばれていますが、絶滅危惧種。落ち葉を食べるシリックというカニは、一生を森の中で過ごします。その他にも絶滅危惧種の鳥たちや植物もたくさん存在しているので、自然を守りながらも、ぜひ観察ツアーに出かけてみましょう。
モーン・トロワ・ピトン国立公園のおすすめポイント③:ミドルハム・フォールズ
公園内を進んでいくと、綺麗なグリーンの泉をつくる滝が存在しています。それは、ミドルハム・フォールズという世界遺産にふさわしい華麗な滝。絶えず大量の水が泉へと流れ落ち、新鮮な姿を保っています。マイナスイオンいっぱいの綺麗な空気のなか、憩いの場として訪れる人々に癒しを与えてくれています。
◎まとめ
ドミニカ国は、「カリブ海の植物園」と呼ばれるほどの自然の宝庫。ハイキングやボート、ダイビングなど充実したアクティビティが魅力で、アウトドア派におすすめ。火山島であるため、温泉も楽しめます。ビーチが美しいカリブ海のドミニカ国、そしてドミニカ国が世界に誇る神秘的な世界遺産モーン・トロワ・ピトン国立公園へ訪れてみませんか。