名称:イグアス国立公園(Iguazu National Park)
住所:アルゼンチン ミシオネス州イグアス県
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/303/
南米のアルゼンチンには全部で9つの世界遺産が登録されています。その中でも、日本人をはじめ世界中の観光客から一番人気がある世界遺産は、こちらの「イグアスの滝」ではないでしょうか?北米大陸のナイアガラの滝、アフリカ大陸のヴィクトリアの滝とともに世界三大瀑布として知られています。
この滝があるイグアス川はアルゼンチンとブラジルの国境になっているため、イグアスの滝は両国にまたがっています。イグアスの滝と亜熱帯の密林一帯は、ユネスコの世界自然遺産「イグアス国立公園」として登録されていますが、まずアルゼンチン側が1984年に「Iguazú National Park」というスペイン語で世界遺産に登録されました。その後、ブラジル側は1986年に「Iguaçu National Park」というポルトガル語で、拡張登録という形ではなく別の世界遺産として登録されました。
このようにイグアス国立公園は、2つの国それぞれに世界遺産として登録されていますが、今回はアルゼンチンのイグアス国立公園についてご紹介したいと思います。
目次
アルゼンチンの世界遺産イグアス国立公園で「イグアスの滝」の迫力を体感!
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イグアス国立公園とは?
アルゼンチン、並びにブラジルにおいてユネスコの世界自然遺産として登録されているイグアス国立公園。その一番の見どころは間違いなく、U字型が特徴のイグアスの滝です。水量によって200~300ともいわれる大小の滝が広範囲に流れ落ちるイグアスの滝は、息をのむほど美しい絶景!最大落差約80m、毎秒6万5000トンもの水量を誇り、落差と規模の両面においても、ヴィクトリアの滝と肩を並べる世界最大の瀑布です。
出典: Christian Haugen (CC BY 2.0)
どこから見ても非常に美しく魅力的なイグアスの滝ですが、ハイライトといえる場所は最大の滝であるアルゼンチン側の「悪魔の喉笛」でしょう。多くの観光客が水しぶきでびしょ濡れになりながらも、大迫力に魅了される悪魔の喉笛については、後ほど詳しくご紹介しますね。
イグアスの滝の存在するイグアス川は、南米のアルゼンチン、ブラジル、パラグアイの3か国を流れる川。その滝並びに周辺の広大な地域が、イグアス国立公園として指定され保護されています。そして、日本なら動物園などでしか見ることができない多くの生き物も観察できるのも、イグアス国立公園の大きな魅力です。
イグアス国立公園へのアクセス
アルゼンチン側で、イグアス国立公園への拠点となるのは「プエルト・イグアス」という街で、最寄空港は「イグアスの滝国際空港」です。
日本からイグアスの滝国際空港へ直行便がないのはもちろんのこと、アルゼンチンの首都であるブエノスアイレスへも直行便がありません。日本から行く際には、最低でも2回の乗り継ぎが必要になってきます。
日本からブエノスアイレスへのアクセスは、ニューヨークやダラスを経由するのが一般的でしょう。ブエノスアイレスからイグアスの滝国際空港へは毎日複数の定期便があります。
イグアスの滝国際空港からプエルト・イグアスまで、バスで約30分、プエルト・イグアスからイグアスの滝への入り口となるビジターセンターまで40分ほどです。
イグアス国立公園のおすすめポイント①:悪魔の喉笛
出典: Beatrice Murch (CC BY 2.0)
アルゼンチン並びにブラジルにおいてユネスコ世界遺産の文化遺産に登録されているイグアス国立公園の一番の見どころは、何といってもイグアスの滝です。さらにその中でも最大の規模を誇る、最大落差80mという物凄い迫力の滝「悪魔の喉笛」こそが、このイグアス国立公園における最大の注目スポットです。
悪魔の喉笛を間近で観光するには、まずビジターセンター近くのセントラル駅からトロッコに乗って、終点のガルガンダ・デル・ディアブロ駅まで移動します。トロッコの運賃は入場チケットに含まれているので、無料で乗車OK。終点駅から約1100mほど桟橋を歩いて渡っていくと、悪魔が唸るかのような凄まじい音が大きくなってきて、立ちのぼる水煙が見えてきます。
出典: Samantha Beddoes (CC BY 2.0)
観瀑台からは、数万トンもの水が轟音を立てながら滝壺に飲み込まれていく様子を目前に見ることができます。この迫力ある滝が「悪魔の喉笛」!恐ろしくもあり非常に魅力的な光景は、遠路はるばる来てよかったと実感できるでしょう。水しぶきを浴びながらの見学にはなりますが、ほかの場所では体験できない自然の驚異を感じられます。
イグアス国立公園のおすすめポイント②:遊歩道散策とアクティビティ
出典: John Seb Barber (CC BY 2.0)
イグアスの滝周辺には、イグアスの滝をいろんな角度から楽しめる遊歩道が整備されています。
イグアスの滝を上から見られるアッパートレイルは、大量の水が流れ落ちる滝や、下流のロウワートレイルを見下ろせて、足がすくむほどの迫力を体感!ロウワートレイルは滝を下から楽しめるコースで、ジャングルの中を歩きながら、大小さまざまな数多くの滝を見ることができます。マイナスイオンを浴びながら散策して、写真をいっぱい撮って、イグアスの滝の様々な景色を楽しみましょう。
また、上空からイグアスの滝や亜熱帯のジャングル一帯を含めた絶景を見渡せるヘリコプターでの遊覧飛行や、滝壺へ迫るボートツアー、4WDでジャングルをドライブするツアーなど、いろんなツアーを利用すればイグアス国立公園をより堪能できますよ。
イグアス国立公園のおすすめポイント③:動植物の観察
ユネスコ世界遺産の自然遺産に登録されているイグアス国立公園。その一番の見どころは当然ながら大迫力の光景を堪能することのできる「悪魔の喉笛」を中心としたイグアスの滝なのですが、もう1つの魅力は、そのラテンアメリカのジャングルや森の中で見ることができる動植物です。
大きなくちばしが特徴のカラフルなオニオオハシをはじめ、色鮮やかな野鳥がたくさん生息しています。ハナグマやアルマジロ、サルなどの哺乳類が公園内を歩いているのを見かけることもあるでしょう。
さらに、500種以上ともいわれる蝶など珍しい昆虫、ハ虫類など、さまざまな生き物を観察できるんですよ。滝を楽しみながらも、こんなに豊富な動植物を見られる環境なのですから、見学しない手はないですよね!
◎まとめ
ユネスコ世界自然遺産に登録されていて、世界三大瀑布イグアスの滝があるアルゼンチンのイグアス国立公園をご紹介しました。ここは、南米大陸ならではの大自然の迫力にあふれた超有名観光地のひとつ。ペルーのマチュピチュ遺跡、ボリビアのウユニ塩湖と並び、この光景を見るがために日本人だけでなく、世界中の観光客が集まってくる場所です。日本からはるか遠い場所ですが、イグアスの滝の大迫力や、滝と虹のコラボレーションなど、決して後悔することのない絶景を堪能できるでしょう。
今回はアルゼンチンのイグアス国立公園をご紹介しましたが、イグアスの滝の姿はアルゼンチン側、ブラジル側、それぞれ見る側によって異なった別の魅力があります。時間が許すのであれば、ぜひ両国側からその圧巻の絶景を堪能するのがおすすめです!