化石と岩が造る芸術美!世界遺産イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群

画像出典:Yury Birukov/shutterstock

化石と岩が造る芸術美!世界遺産イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群

アルゼンチンの世界遺産「イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群」は、中央アルゼンチンの北部に位置しています。サン・ファン州にあるイスチグアラスト州立公園と、ラ・リオハ州にあるタランパジャ国立公園で構成されており、隣接した公園。

世界遺産イスチグアラストとタランパジャは、地質学的にも重要な場所で、公園内の6つの地層からは、約250億年から2億年前までの地質が見られます。恐竜を含め、動物や植物の生命の記録が残されていることから、2000年に世界遺産として登録されました。世界遺産イスチグアラストとタランパジャの魅力や見どころをお届けしますので、ぜひ旅の参考にしてくださいね。

目次

化石と岩が造る芸術美!世界遺産イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群

イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群とは?

出典: Guillermo Caffarini/shutterstock

世界遺産イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群は、シエラ・パンピアナスの縁にある砂漠地帯にあり、とても乾燥した地域です。イスチグアラスト州立公園の方には、約2億5100万年前から約1億9960万年前までの地質である「三畳紀」の後期の地層があり、恐竜をはじめ、古代の哺乳類や爬虫類、両生類や魚類、植物の化石が発見されました。恐竜に関しては世界最古といわれており、人間より小さいエオラプトル・ルネンシスやピサノサウルス、体長3mほどのヘルレラサウルス、超巨大なリオハサウルスなどの化石が見つかっています。

ここの化石は、とても状態が良く、動物の形を復元しやすいことでも貴重な研究の対象。この地層は「イスチグアラスト累層」と名付けられました。まるで違う惑星にでも来たかのような風景は「月の谷」とも呼ばれており、世界遺産の見どころの一つ。

またタランパジャ国立公園は、標高約1400mの砂漠地帯にある盆地で、その周囲をサニャガスタ山脈とコロラドス山脈が囲んでいます。そびえ立つ赤茶色の岩壁が特徴。イスチグアラスト州立公園と同じく三畳紀の地層などが観察され、生物学的にも、考古学的にも重要な場所と評価されています。この地方だけに生息する固有の植物もあります。

イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群へのアクセス

イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群に行くには、アルゼンチンから国内線に乗り換え、サン・ファン州の首都サン・ファンまで飛行機で向かいます。通常は、サン・ファンから出ている世界遺産観光ツアーに参加して公園内に入ります。どちらにしても、個人のレンタカーで、ガイドなしに世界遺産の中に回ることはできません。選んだアクティビティによって、自転車やトラックが用意され、ガイド付きで世界遺産イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群の中を散策します。

世界遺産イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群のおすすめポイント2

イスチグアラスト州立公園の景観

出典: Marcelo Sanchez/shutterstock

世界遺産イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群の観光の見どころは、なんと言っても他の惑星に来たかのような珍しい景観にあります。現在イスチグアラスト州立公園と呼ばれる地域は、乾燥しきったその大地からは想像もつきませんが、古代は緑豊かな植物で覆われていました。

公園内には、乾燥した大地のあちらこちらに変わった形の岩が見られます。観光スポットとしては、「スブマリーノ」と呼ばれる背の高い岩。てっぺんの方が丸い大きな岩になっていて、まるで人の頭と首のように見えます。その他、「スフィンクス」や「エル・グサノ」、「エル・オンゴ」と呼ばれる奇岩もありますよ。

また思わず写真を撮りたくなってしまう「カンチャ・デ・ボチャス」の風景!数センチから数十センチの丸い岩のボールがあちこちに落ちている不思議な場所です。しかし、なぜ丸いのか、なぜこの場所に集中して存在しているのかは謎に包まれたまま。他にも「月の谷」や植物の化石の見学もありますよ。

タランパジャ国立公園の景観

出典: ebone/shutterstock

イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群では、ツアー参加者の車を連ねて公園内を回ります。ガイドさんが必ずついてきて、公園内の観光スポットを回りながら、考古学的なことを説明してくれますよ。

タランパジャ国立公園の方にも、イスチグアラストと同じような奇岩が見られますが、こちらの見どころはなんと言っても巨大な赤い岩壁。山のように傾斜があるわけではなく、ほぼ垂直に立つこの岩壁は、風と水に削られたといわれています。

またタランパジャ国立公園内では、動物に遭遇する可能性も高いですよ。リャマや、リャマにちょっと似ているグアナコ、キツネ、ウサギなどが見られます。グアナコは普通に歩いているので、写真にもおさめやすいでしょう。鳥類ではコンドルが見られ、赤い岩壁を背景に飛ぶ姿は、絵になる光景。さらに先住民が残した岩絵もあるので、ぜひ見てみてくださいね。

◎まとめ

世界遺産イスチグアラスト/タランパジャ自然公園群への入り口となる街「サン・ファン」。アルゼンチンでは、メンドーサの次にワインで有名なところです。世界遺産観光と併せて、ワイナリー観光にも参加してみてはいかがでしょうか。

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