ジンバブエ第二の都市ブラワヨのおすすめ観光スポット4選！

ジンバブエの南西部にある、同国第二の都市ブラワヨ。もともとは少数民族ンデベレ族が多く住む場所でしたが、植民地支配を目論むイギリスによる住民の虐殺があり、ンデベレ語で「虐殺の地」を意味するブラワヨと呼ばれるようになりました。

現在では、農工業が盛んなジンバブエの中心都市であり、隣国からの鉄道や道路が集まる交通の要衝でもあります。ブラワヨ観光の前にそうした過去の歴史も知っておくと、植民地支配の中心的人物セシル・ローズをはじめとする白人入植者の墓があったりするなど、ブラワヨの旅に思うところがぐっと深くなることでしょう。

それでは、ブラワヨ周辺のお勧め観光スポットをご紹介します。

1.マトボ国立公園

ブラワヨの南35kmに位置するマトボ国立公園は、花崗岩の丘と渓谷によって生み出された景勝地。1万3000年前にサン人の残した岩絵群があることから、世界文化遺産にも登録されています。マトボとはンデベレ語で「はげ頭」という意味で、その通りに見える丸みを帯びた岩があちこちに転がる奇妙な景色が広がっています。

マトボの丘は古来より精霊の住まう聖地と見なされていて、今日でもここで数々の宗教儀式が行われています。世界遺産にもかかわらず観光客はさほど多くないので、じっくり景色に入り込めますよ。ブラワヨからアクセスするには、レンタカーを借りるか、タクシー運転手と交渉したり旅行会社のツアーを申し込む方法もあります。ただし、事前にしっかり値段を交渉して、追加料金の有無などを確認しておくようにましょう。

ちなみに、あの驚異的なハイパーインフレを起こしたジンバブエドル札にも、巨石の上に巨石が乗ったマトボの風景が描かれているんですよ。また、前出のセシル・ローズの墓が、マトボ国立公園の中央近くにあります。

2.ジンバブエ自然史博物館

ブラワヨの中央公園の一画に建つジンバブエ自然史博物館は、南部アフリカで最高の博物館とも称され、とても広く、展示物もバラエティに富んでいます。英語での説明文も実に詳細で、館全体のメンテナンスも行き届いており、質の高い博物館といえるでしょう。

説明文を読まなくても、リアルな動物の剥製や恐竜の化石、ブラワヨ周辺に住む昆虫や植物の標本など、さまざまなサンプルが展示されていてとても迫力がありますよ。常設展のほか、企画展もさかんに開かれているので、観光のしがいのある施設ですよ。

3.ブラワヨ鉄道博物館

ブラワヨ鉄道博物館は、ジンバブエがローデシアとして植民地支配を受けていた頃から各地を走っていた蒸気機関の車両や、往時の切符売り場に駅舎などを保存している観光スポットです。レトロ感たっぷりな機関車が屋外にいくつも展示されていて、鉄道がもっとも重要な輸送機関であったブラワヨらしい雰囲気が漂っています。

なかには、アフリカ植民地支配の象徴とも言えるセシル・ローズが使用していた豪華車両も！ローズがアフリカに鉄道網を拡大させて行った背景などを知ることができ、鉄道ファンでなくてもブラワヨの歴史に触れられる観光スポットです。普段めったに目にすることのないような車両も少なくないので、小さなお子様も喜ぶこと間違いなしですよ。

4.カミ遺跡群

ブラワヨ市の西の外れにあるカミ遺跡群も、世界遺産に登録されているブラワヨを代表する観光スポット。15世紀にこの地で興ったトルワ王国の首都遺跡で、同じジンバブエ国内にあるグレート・ジンバブエ遺跡よりは規模は小さいものの、それよりも進んだ建造様式であることが見て取れます。

カミ遺跡は、「群」と付くようにいくつかの遺跡に分散しています。遺跡群内の道は入り組んでいて、ブラワヨのタクシーの運転手などでもきちんと把握していないこともよくあります。ですので、観光に際しては現地の旅行会社のツアーに参加するのが無難かもしれません。ツアーによっては、カミ遺跡群内で自炊したり、キャンプしたりするオプションもありますよ。世界遺産で寝泊りするというのも、面白い体験かもしれませんね。

◎まとめ

イギリスの植民地政策に深くかかわってきたブラワヨ。そのため、自然遺産から植民地化以前の文化を感じられる観光スポット、そして近代アフリカの歴史を物語るスポットまで、ブラワヨにはさまざまな見どころがあります。

マトポの丘が黒人にも、植民地支配した白人にも聖地と見なされていることからも人類には普遍の何かがやはりあるのかもしれないですね。

ジンバブエ第二の都市ブラワヨのおすすめ観光スポット4選！