名称:エンゲルスベリの製鉄所(Engelsberg Ironworks)
住所:Aengelsbergsvaegen 5B, 737 90 Aengelsberg
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/556
エンゲルスバーリの製鉄所は、300年以上に渡ってスウェーデンの製鉄業を牽引してきた世界遺産です。ストックホルムから北西へ150km走ったエンゲルスバーリ村に位置し、かつて栄華を極めたエンゲルスベリの製鉄所は、森の中にひっそりと佇んでいます。今回はスウェーデンの基幹産業となっている、中世から現在の製鉄業の歴史を語る世界遺産「エンゲルスバーリの製鉄所」をご紹介したいと思います!
目次
スウェーデンの鉄鋼業の歴史を語る世界遺産!エンゲルスバーリの製鉄所
エンゲルスバーリの製鉄所とは?
エンゲルスバーリの製鉄所は、一時期は国内最大規模を誇った製鉄所です。エンゲルスバーリにあるバリスラーゲン鉱床地域は鉄の含有量が高く質の良い鉄鉱石の産地として有名で、「スウェーデンの大黒柱」と呼ばれていたほどの地域でした。この世界遺産のエンゲルスベリの製鉄所は、この地の貴族であり地方裁判所の判事でもあったラーション・イッレンヘークが、1681年に新しく増改築した施設です。
エンゲルスバーリの製鉄所が建てられたころは、鉄の需要がかなり伸びており、兼業農家が携わる小さな製鉄所では鉄の生産が間に合わなかったのです。棒鉄鍛造を皮切りに大砲など大型火器の需要が大幅に増えていました。300年にも亘りエンゲルスベリの製鉄所発展の一途をたどりました。しかし、時代の波に飲み込まれ1919年に閉鎖されています。スウェーデンの製鉄業を300年以上支えてきた歴史と当時の建築物の保存状態のよさから、「エンゲルスバーリの製鉄所」として1993年に世界遺産に登録されました。
エンゲルスベリの製鉄所へのアクセス
世界遺産のエンゲルスベリの製鉄所へのアクセス方法をご紹介します。日本からスウェーデンへの直行便はないので、ヨーロッパで乗り換えが必要です。乗り継ぎ時間にも寄りますが、ストックホルムまでは約12~15時間が目安です。フィンランド航空は、成田、名古屋、関西空港発があります。日本からヘルシンキまで約10時間。ヘルシンキからストックホルムまで約1時間です。
世界遺産のエンゲルスバーリの製鉄所に行くには、ストックホルム中央駅より、ファーゲシュタイ行きに乗り、ヴィステロースに乗り換えエンゲルスベリで下車。その後は約1.5km歩けば、世界遺産のエンゲルスベリの製鉄所に到着します。
エンゲルスバーリの製鉄所のおすすめポイント2
1.産業遺産の魅力
世界遺産のエンゲルスベリの製鉄所は、大規模改築された1681年頃に当時最先端とされた溶鉱炉や鍛冶工場、工場主の邸宅などがそのまま残されています。画期的に伸び続けた製鉄業は、1695年には135トンでしたが、1767年には264トンにまで伸びています。これによりこの地域に住んでいる人は経済的に豊かになりました。
この製鉄所は、水車を利用し最新の溶鉱炉を持っていました。ここに訪れると、その様子がみて取れます。ここで働く人たちの努力と技術力の高さで栄えたエンゲルスバーリの製鉄所周辺には50以上の建物も残されています。
2.ツアー参加でより深く世界遺産を堪能
世界遺産のエンゲルスベリの製鉄所は、ツアーで回ることができます。13世紀にはエンゲルスバーリ周辺に住む農民たちが原始的な溶鉱炉で農具などを生産していました。質の良い鉄鉱石が取れたことと、時代が鉄の武器を大量に使うようになったことにより画期的に発展しました。世界遺産のエンゲルスベリのツアーでは、あまり語られない詳しい情報まで正確に学べます。
当時最新鋭の溶鉱炉に鉄鉱石を入れてポンプで熱風を送り込む方法など、どのようにして製品化していたかも見学できます。実際に機械等を動かすので、「ギーギー」となる音や機械の動く姿に当時のパワーを感じることもできます。19世紀に新しくベッセマー法の登場で、他の製鉄所はつぶれていきました。しかし、1919年の工場閉鎖までエンゲルスバーリが栄えた功績を感じることもできます。世
◎まとめ
世界遺産「エンゲルスバーリの製鉄所」をご紹介しましたが、いかがでしたか?16世紀にスウェーデンで棒鋼の製造が本格化し、18世紀初頭には世界の鉄生産量の3分の1を生産するほど潤うようになりました。ぜひ、そんな歴史ある世界遺産を訪れる際にはこの記事を参考にしてくださいね!