名称：シルクロード：長安－天山回廊の交易路網
住所：中華人民共和国 陝西省 西安市
公式・関連サイトURL：http://whc.unesco.org/en/list/1442/
ユーラシア大陸のヨーロッパと東アジアを結ぶシルクロード。中国の主な輸出品の絹が通る道から名付けられたシルクロードが、2014年に「シルクロード：長安－天山回廊の交易路網」として世界遺産登録されました。
本記事では登録された中国エリアについて注目して紹介します。見どころいっぱいの、ロマンあふれる世界遺産について以下で覗いてみましょう。
目次
【世界遺産】シルクロード：長安－天山回廊の交易路網とは？
「シルクロード：長安－天山回廊の交易路網」とは？
「シルクロード：長安－天山回廊の交易路網」は、中国、カザフスタン、キルギスの3カ国に渡る総延長約8700キロメートルに及ぶ交易路網です。シルクロードのはじまりは紀元前2世紀までさかのぼります。この歴史ある道を中国などの東アジアからはシルクや陶磁器、香辛料などが輸出されていました。
ユーラシア大陸を横断するシルクロードの中でも世界遺産に登録されたのは、中国、カザフスタン、キルギスに渡る部分です。あまりにも重要な歴史的遺産が多く、複数の国に渡っていたため登録が遅れたという経緯があります。
この世界遺産には中国22件、カザフスタン8件、キルギス3件の合計33件の構成遺産です。シルクロードの交易や交通の拠点となったエリアや通り、シルクロード発展の関わった城や仏教伝搬に関わった寺院などが含まれています。中国で特に登録が多い地域は陝西省や河南省、新疆ウイグル自治区です。
シルクロード：長安－天山回廊の交易路網へのアクセス
世界遺産「シルクロード：長安－天山回廊の交易路網」の出発地は西安市長安区です。日本からは成田空港から西安まで行き、そこから移動して長安区に向かいます。
成田空港から西安咸陽国際空港までは、直行便で約5時間半のフライト。西安咸陽国際空港から長安区までは空港バスで約1時間です。
「シルクロード：長安－天山回廊」のおすすめポイント
中原地区
中原地区は西安市や漢中市などが含まれている地区です。ここには紀元前2世紀から10世紀の皇帝の城や宮殿など権力を象徴する建造物、仏教の発展に関わった寺院などがあります。唐長安城大明宮や隋唐洛陽城定鼎門、大雁塔など有名な建造物は西安市に集結。現在は再建され博物館などとして利用しています。
その中でも大雁塔は必見です。大雁塔は唐の時代の僧侶がインドから持ち帰った仏像などの保管場所として建てた塔のこと。7段の構造になっていて、現在も7階まで登ることが可能です。7階からは西安市を眺望することができますよ。この塔も西安市にあって、小雁塔や興教寺塔も登録されています。人気観光スポットでもあるのでぜひ訪れてみてください。
新疆ウイグル自治区
中国西端に位置する新疆ウイグル自治区は、もともとイスラム教徒が住んでいたため中国とは異なる文化的遺産がたくさんあります。先ほど紹介した中原地区とはまったく違う雰囲気です。古来は遊牧民が暮らしていたので、その遊牧民たちが作った都市や仏教伝搬にまつわる遺跡が数多く残されています。都市遺跡は北庭故城、高昌故城、交河故城の3件。乾燥した大地に同化するようにそびえる姿は壮大です。
仏教伝搬に関しては、キジル石窟と呼ばれている仏教石窟寺院の遺跡群が有名。新疆ウイグル自治区で最大の石窟です。高さ50メートルほどから山裾にかけて岩窟が彫られています。古城も岩窟も、自然をそのまま活かして作られているので圧巻。先ほど紹介した中原地区と新疆ウイグル自治区で登録されている建造物の文化が違うことから、シルクロードの壮大さが伝わってきます。
◎まとめ
世界遺産「シルクロード：長安－天山回廊の交易路網」の中国エリアについて紹介しました。歴史の重みを感じる壮大な遺産は見ごたえ抜群です。
登録されたエリアは広いので、訪れる際は前もってスポットを決めておくといいでしょう。訪れたらぜひ歴史や文化を感じてみてください。
