野生動物を保護するインドの世界遺産「マナス野生生物保護区」

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野生動物を保護するインドの世界遺産「マナス野生生物保護区」

北東インドの中心とも言える、インドの北東部に広がるアッサム州。西側にはバングラデシュ、北側にはブータン王国と隣接した場所にあります。モンスーンの時期には、大量の雨が降り、緑が生い茂る自然豊かなエリア。

アッサム州の中でも北部のブータンの国境にほど近い所に、世界遺産マナス野生生物保護区があります。トラやゾウの保護区としても知られているマナス野生生物保護区は、1982年12月に世界自然遺産に登録をされました。同じくインドの世界遺産カジランガ国立公園は、マナス野生生物保護区から東に200kmほどの場所にあり、周辺にはたくさんの野生動物が暮らしています。今回は、そんな世界遺産の魅力をご紹介します。

目次

野生動物を保護するインドの世界遺産「マナス野生生物保護区」

マナス野生生物保護区とは?

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マナス野生生物保護区の名前の由来は、アッサム州を流れる川の一つ、マナス川からきています。元々は、1928年に指定された、野生に生息する鳥類と哺乳類を対象とした鳥獣保護区でしたが、1973年にはマナストラ保護区が設定されました。20世紀半ばには総面積がさらに広がり、熊本市と同じぐらいの面積になり、1985年1にユネスコの世界遺産リストに登録されます。その5年後には、カヒタマ森林保護区、コキラバリ森林保護区、パンバリ森林保護区が加えられました。

しかし、1992年にユネスコは密漁の横行や、テロ活動を理由に、マナス野生生物保護区を危機にさらされている世界遺産(危機遺産登録)リストに加えます。2011年には、マナス野生生物保護区に深刻な被害を与えていた民族紛争が解決し、状態が回復しているということで、危機遺産登録から除外されました。

マナス野生生物保護区へのアクセス

日本からコルカタへの直行便はないため、インドのデリーから乗り継ぎになります。デリーから、アッサム州のグワーハーティー国際空港へは国内線で約2時間。そこから車で約3時間かかります。

マナス野生生物保護区おすすめポイント2

野生動物

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マナス野生生物保護区の一番の見どころは、やはり野生動物。インドサイやインドゾウ、スイギュウやコビトイノシシなどの哺乳類が50種類以上で、インドオオサイチョウやベンガルショウノガンなどの鳥類が約450種も生息しています。

またマナス野生生物保護区には、熱帯雨林や湿潤な草原、半常緑樹林が含まれているので、絶滅危惧種を含む野生動物が生息しやすく、見どころ満載。貴重な動物や植物を守るための世界遺産です。

アトラクション

出典: tikiri/shutterstock

マナス野生生物保護区では、人気のアトラクションとして保護区内の夜行性動物の探索をするナイトジープサファリがあります。また、ゾウの上に乗って周るエレファントライドやマナス川をボートで巡るアトラクションもあり、観光客に人気。ただナイトジープサファリを含めいずれも事前予約が必要です。

おすすめはエレファントライドで、ゾウの背中に設置されたイスに座り、ゆっくりとブータン国境近くのマタングリというところから約35kmを巡るもの。ジープでは、体験できないことや見られない景色があります。

◎まとめ

野生動物や環境の保護を目的とした世界遺産マナス野生生物保護区をご紹介しました。インドの特有のトラや大きなインドゾウ、そして可愛らしいカワウソやカラフルな鳥たちなどが多く生息しています。ただ2018年4月現在、マナス野生生物保護区は外務省の海外安全情報でレベル2に分類されているので、観光できない場合もあります。渡航される方は、外務省の海外安全情報を確認し、充分ご注意ください。

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