城壁に囲まれたスロバキアの世界遺産！バルデヨフ市街保護区の魅力

スロバキアの北東部にあるバルデヨフは、古くから温泉地として知られている町。ポーランドとの国境からほど近い場所にあり、14世紀に建築された城壁に囲まれた要塞都市の旧市街が2000年に世界遺産に登録されています。

バルデヨフ市街保護区は、中世の雰囲気がそのまま残る要塞都市の美しい街。また温泉療養地のバルデヨフには、別荘地もあり長期滞在する人も多く、スロバキアの人々から親しまれています。そんな魅力的な世界遺産のバルデヨフ市街保護区をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

バルデヨフ市街保護区とは？

スロバキアの世界遺産の一つ「バルデヨフ市街保護区」は、城壁と砦に囲まれた中世の雰囲気を残す旧市街が登録されています。バルデヨフの町はスロバキアの北東部のプレショフ県にあり、ポーランドの国境まで車で30分ほどの場所。現在のバルデヨフは人口3万5千人弱という小さな町ですが、1241年の文献にバルデヨフの記載があり、歴史深い町として知られています。

14～15世紀に創建された城壁と砦が残る要塞都市で、バルデヨフは古くからハンガリーや、ポーランドを結ぶ交易の要所として栄えてきました。14世紀には自由都市として繁栄、15世紀から16世紀には最盛期を迎えます。また、スロバキアで初となる公設図書館などが設立されたりと繁栄していましたが、16世紀以降は疫病や戦乱などにより衰退。しかし1950年には都市環境保全地域に指定され、小規模な町ながら完全でよい状態で保存されている町として、2000年に世界遺産に登録されました。

バルデヨフ市街保護区へのアクセス

世界遺産のバルデヨフ市街保護区へは鉄道、バスで行くことができます。スロバキアの都市プレショフからバルデヨフは45㎞程度。鉄道で行く場合は、プレショフ駅からバルデヨフ駅まで1時間程で、平日は2時間に1本、休日は2～4時間に1本しか運行されないので注意が必要です。

またスロバキア東部の中心地であるコシツェから、バルデヨフへはバスがあります。所要時間は約1時間半から2時間で、一日に15便程度。世界遺産のバルデヨフに限りませんが、スロバキア国内では休日は鉄道やバスは減便になることが多いので、休日に公共交通を利用される方は調べてみてくださいね。

バルデヨフ市街保護区のおすすめスポット2

旧市街

世界遺産バルデヨフ市街保護区の見どころといえば、中世の雰囲気を残す旧市街は外せません。旧市街の中心となるラドニツネー広場には、中央に1505年に創られた旧市庁舎が堂々と建っています。何度か改築されたため一階はゴシック様式、二階はルネッサンス様式を用いた建物となっており、現在は博物館として使用されています。

また、旧市庁舎の北側には大きな聖エギーディウス大聖堂があり、13世紀の修道院が基盤となっているのでステンドグラスが美しいですよ。さらに塔に上ることもでき、塔の上からは世界遺産のバルデヨフの町や、城壁などを眺められるのでおすすめ。バルデヨフは小さな町なのでのんびりした雰囲気を味わえ、穴場と言える世界遺産です。

バルデヨフ温泉

バルデヨフは、昔から温泉療養地として知られている町。温泉療養地は世界遺産ではありませんが、バルデヨフ市街保護区に訪れたら、ぜひ足を運んでほしいのがバルデヨフ温泉。

バルデヨフの温泉地は19世紀初頭、各国の王も訪れる社交場でした。山麓に位置するこの温泉郷は、スロバキアで最も有名な温泉郷。世界遺産の旧市街からは約6kmの所に位置し、飲泉が主の温泉です。日本では温泉というとお湯に浸かるイメージですが、スロバキアをはじめ周辺諸国では温泉と言えば飲泉が多いですよ。

また温泉地全体が公園として整備されており、緑豊かなので散歩も気持ちがいい場所。ホテルなどの宿泊施設は数か所あり、近くの住民はペットボトル持参で汲みに来ています。歴史ある温泉地で地元の人たちと一緒に飲泉してみるのもいい思い出になりますよ。

◎まとめ

世界遺産バルデヨフ市街保護区のおすすめをご紹介しました。中世の雰囲気をほぼ完全な姿で残すバルデヨフの世界遺産は、タイムスリップしたような雰囲気を味わえます。また観光客がそれほど多くないので、美しい景観を独り占めできる穴場の世界遺産。温泉があるバルデヨフは、親しみやすい町なので、スロバキアを訪れる際にはぜひ足を運んでみてくださいね。

城壁に囲まれたスロバキアの世界遺産！バルデヨフ市街保護区の魅力