美術館のようなロシアの世界遺産!フェラポントフ修道院の建造物群

画像出典:Olga1969 (CC BY-SA 4.0)

美術館のようなロシアの世界遺産!フェラポントフ修道院の建造物群

ロシアの北西部ブォログダ州にあるフェラポントフ修道院は、オネガ湖とルイビンスク湖に囲まれた森林が多く喉かな場所です。ヴォログダ州にある都市の大半が1000年以上もの歴史があり、文化遺産に指定された遺跡が190以上もあります。

フェラポントフ修道院がある地域は、農業が盛んで酪農分野では特産品としてバターが有名。昔からこうした農業や酪農で暮らしてきた人々が多く、伝統でもある手工芸品の極めた技を持つ職人が多いことでも知られています。そんなブォログダ州にあるフェラポントフ修道院についてご紹介します。

目次

美術館のようなロシアの世界遺産!フェラポントフ修道院の建造物群

フェラポントフ修道院とは

出典: Usadboved (CC BY-SA 4.0)

自然豊かな丘の上に建つ修道院は、聖人であったフェラポントフと親友であったぺロゼルスキーによって建設されました。フェラポントフは、1447年に修道院長にもなった人物で、彼の死後もロシア公国のイヴァン3世がこの修道院を守り続けます。

ポーランドによる大動乱の時代には、修道院が攻撃されましたが、1641年頃からロシアが回復し始めるとこの修道院でも3つの聖堂とベル堂が建てられました。フェラポントフ修道院にある聖堂群は、保存状態がとても良好で修道院に関わった聖人たちの伝説も伝えられています。現在はこの修道院は閉鎖されていますが、博物館として使われヴォログダの伝統文化が展示されています。

フェラポントフ修道院へのアクセス

日本からロシアのサンクトペテルブルクまでは、モスクワのシェレメーチエヴォ国際空港で乗り継ぎ、サンクトペテルブルクのプルコヴォ空港まで行きます。そこからは、アクセスが難しいため、ツアーでの参加をおすすめします。

フェラポントフ修道院のおすすめポイント2

生神女誕生聖堂

出典: Victor Lauer/shutterstock

フェラポントフ修道院にある生神女誕生聖堂は、生神女マリアの誕生を祝うと共にマリアの実の父母であるヨアキムとアンナもここに記録されています。聖母マリアの実父母の経歴などを語る聖堂はあまり例がない為、この生神女誕生聖堂は聖母マリアが生まれたその母からの歴史をも重視している事がわかります。

しかしこの聖母マリアを巡っては昔、教会の総主教であったネストリオスがマリアは聖人であるもののキリスト神の母ではない等と主張したことからエフェソス、キリスト教の公式な会議にまで持ち込まれました。431年、ネストリオスの主張は却下され後に国外追放となったのです。こうしたことからここフェラポントフ修道院にある生神女誕生聖堂は、大聖堂や修道院としてキリスト神の母マリアを祀る重要な建造物となっています。

ミラのニコラオス

出典: Arcobalena/shutterstock

生神女誕生聖堂にあるフレスコ画には、聖ニコラオスの歴史が描かれています。聖ニコラオスは、キリスト教の主教、神学者でロ-マ帝国リキュアのミラで大主教の努めを果たし聖人としての概念を持った人物。クリスマスでおなじみのサンタクロ-スは、彼の人物像からきています。

聖ニコラオスは、ロシア帝国のバタラという小さな村で育ちました。叔父の影響で幼い時から教会に従事し、神に祈りを捧げる毎日を送ります。大主教になったニコラオスは、貧しい家族の家に夜中ひっそりと訪れ窓から幾度となく大金を置いてその家族を貧困から救ったと伝えられています。

貧困の子供たちには食物を与え、無実の罪に追われ処刑寸前の人を救ったり、潜伏した船から落ちて死んだ水夫を生き返らせたとして、神の力をもつ聖人とも言われました。聖人ニコラオスの伝説は、フェラポントフ修道院の生神女誕生聖堂のフレスコ画に描かれています。

◎まとめ

ブォログダ州ののんびりした村にある世界遺産、フェラポントフ修道院の建造物群についてご紹介しました。現在では、修道院としての役目は果たしていませんが、美しいフレスコ画は必見です。ぜひ、世界遺産フェラポントフ修道院の建造物群を巡ってみてくださいね。

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