ポルトガルの香りが強く残る町、インドの世界遺産ゴアの教会群と修道院群

画像出典:Ian D. Keating

ポルトガルの香りが強く残る町、インドの世界遺産ゴアの教会群と修道院群

アラビア海に面するインドで最も小さい州であるゴア。かつてイスラム王朝に支配されていたこの土地はポルトガルによって占拠され、16世紀からポルトガル領となります。ゴアの港はアジアの貿易とキリスト教の布教にとって重要な場所。ポルトガル人たちは攻め入った際に破壊した町や老朽化した建物を、ポルトガルの首都リスボンを模して作り変えました。

今なお残る建物はその美しさや歴史的背景から、1986年にゴアの教会群と修道院群として世界遺産へ登録されています。観光業で栄えているゴアは世界遺産だけでなく、美しいビーチも人気スポット。さらに60年代、ヒッピーの3大聖地のうちの1つだったんですよ。そんなインドのゴアにある世界遺産、ゴアの教会群と修道院群を紹介します。

目次

ポルトガルの香りが強く残る町、インドの世界遺産ゴアの教会群と修道院群

ゴアの教会群と修道院群とは?

出典: branstonoriginal

ゴアの教会群と修道院群はインドの中心都市のひとつ、ムンバイの南に位置しています。この世界遺産はオールドゴアと呼ばれる州の北にあり、キリスト教の教会や修道院などが残ります。

ポルトガルが作り上げたゴアの町並みは「東方一の貴婦人」との異名も付くほど美しかったといいます。キリスト教への改宗を強行し、元々あったヒンドゥーの寺院を壊し、ゴアはインドらしくない風景へと変貌。しかし欧州の植民地の奪い合いや疫病などによって徐々に衰退してしまいました。オールドゴアは放棄され、20万人ほどいた人口は1500人まで減ってしまっていたといわれています。

ゴアの教会群と修道院群で見られる世界遺産には、現在も美しく残るものから廃墟となってしまっているものまで、10ほど登録されています。日本に縁がある教会もあるので、ゆっくりと見て回るのがおすすめです。

◎アクセス

飛行機利用の場合

日本からゴアまでの直行便はないので成田空港からムンバイへ向かい、ムンバイで乗り換えてゴアのダボリム空港へ向かいます。


バス利用の場合

ムンバイ、パナジ間 所要時間約16時間
パナジ、オールドゴア間 所要時間約30分

おすすめポイント①:ボム・ジェズ・バシリカ聖堂

出典: Shweta Krishnan

ボム・ジェズ・バシリカ聖堂はインドにおけるゴシック建築の中で最も良いものとされています。良きイエスという意味をもつこの教会は美しく装飾され、豪奢な内観には目を見張ります。現在でも教会として使用され、インドのクリスチャンたちにとっては神聖な場所です。

この世界遺産には、フランシスコ・ザビエルの遺体が安置されています。フランシスコ・ザビエルは日本に初めてキリスト教をもたらした人物として知られていますよね。不思議な事にフランシスコ・ザビエルの遺体は腐敗せず、死後50年以上経った後に右腕を切り落としたところ血が滴ったといわれています。日本人にとっても縁があるこの世界遺産は、ぜひ足を運んで欲しい場所の1つ。フランシスコ・ザビエルの遺体は10年に1度だけ一般公開され、次は2014年の予定です。

おすすめポイント②:セ・カテドラル大聖堂

出典: commons.wikimedia.org

オールドゴアで最大の教会であるセ・カテドラル大聖堂。ポルトガルがゴアを制服した52年後に着工され、1619年に建立されました。大聖堂の内部には8つの小聖堂があります。入り口にセ・カテドラル大聖堂のシンボルである黄金の鐘があり、毎日午後12時半に美しい音をオールドゴアの町に響き渡らせているんですよ。

ルネサンス期のトスカーナ様式を用いて、今もなおミサが執り行われる由緒ただしき教会です。ゴアには100を越えるキリスト教建造物がありますが、中でも歴史が深く人気があるのがこのセ・カテドラル大聖堂です。

◎まとめ

世界遺産であるオールドゴアの町には、他にも数々の教会や修道院があります。となり町のパナジにもゴア最古の美しい教会があるんですよ。観光におすすめのシーズンは11月から3月ごろまでで、この時期は比較的雨も少なくすごしやすい季節です。ヒンドゥー国家であるインドでこれだけの教会群を見ることはなかなかできません。リゾート地としても有名なゴアで、バカンスに世界遺産巡りはいかがですか?

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