奇岩が生み出す不思議な風景!ベトナムが誇る自然世界遺産ハロン湾

奇岩が生み出す不思議な風景!ベトナムが誇る自然世界遺産ハロン湾

「ハロン湾」は、ベトナム北部の街であるハロンの南に位置する自然世界遺産です。その光景は美しく、数多くの奇岩や島が点在している世界でも珍しい場所となっていますよ。中国で有名な世界遺産「桂林」さながらの景色から「海の桂林」とも呼ばれ、自然の神秘を感じられる観光スポットとして世界中から観光客が訪れます。

ここでは多くの人を惹き付ける美しい世界遺産「ハロン湾」の魅力についてご紹介します。

目次

奇岩が生み出す不思議な風景!ベトナムが誇る自然世界遺産ハロン湾

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ハロン湾とは?

ハロン湾は、ベトナム北部にあるクアンニン省の省都であるハロンの南に広がる海です。

数々の奇岩は、海中に堆積した石灰岩が一度隆起し、長い年月をかけ、風や波の力で侵食されたもの。先に挙げた中国の桂林も同様、こういった経緯で生まれた景勝地は世界に複数ありますが、ハロン湾は後に再び海となり一部が海に沈んでしまっています。それゆえ世界遺産に登録されるような、あまり類を見ない景色の広がる湾となったのです。

ハロン湾

2,000~3,000ともいわれる島々や奇岩がそそそり立つ様子は、まさに絶景!クルーズ観光なら、時間や天候によって様々な景観を見せるハロン湾の魅力を満喫できます。

ハロン湾

「ハロン」は「龍が舞い降りる」という意味を持ちますが、その名の通りハロンには龍にまつわる伝説が残っています。

遠い昔、敵の大国が襲撃してきた時、龍の親子が口から炎を吹いて敵を攻撃して打ち破りました。その吹き出した炎の宝玉が海面に突き刺さって数多の奇岩や島となり、その後も長きに渡って外敵の侵入を防いだといわれています。

なんともロマンチックなお話ですよね。この裏話を知っていれば、よりハロン湾の景色を楽しめることでしょう。この浪漫あふれる伝説から、今もベトナムの安寧を祈る場所としてベトナム人に親しまれています。

ハロン湾へのアクセス

ハノイ ノイバイ国際空港

出典: Tycho (CC BY-SA 3.0)

ハロン湾へ行くためのアクセス方法を紹介します。

ハノイ・ノイバイ国際空港に到着後、ハノイ市街地のミーディングバスターミナルを目指しましょう。タクシーに乗る際の注意点は、トラブルを避けるため必ず空港のタクシー乗り場に並んでいる正規のタクシーに乗車すること。また、乗車したらメーターを作動させたか確認することも大切です。

トゥアンチャウ島 Tuan Chau Island

ハノイ市街地からハロン湾は150kmほど離れています。ミーディングバスターミナルからは、ハロン湾方面行きのバスが多く出ているので、チケット売り場でバイチャイバスターミナル行きのチケットを購入し、いざバスに乗り込みましょう。

バイチャイバスターミナルに到着したら、そこからまたバスを乗り継ぐか、タクシーを利用してトゥアンチャウ島の舟置き場に移動し、そこから船に乗ってハロン湾へ向かいます。

このように、乗り継ぎも多くハロン湾への道のりはなかなか大変なものになってきます。所要時間も4時間程度と長時間の移動で疲れてしまうので、できれば送迎や観光ガイドなどがセットになったツアーの利用をおすすめします。ツアー利用の方が効率的ですし、料金も安く済みますよ。
また当地の言語に不安のある方や日本語での解説を求めるのであれば、事前に日本の旅行代理店から申し込んでおくと良いでしょう。目的に合ったプランのツアーを見つけて、快適なハロン湾観光を楽しんでくださいね。

ハロン湾クルージング

ハロン湾クルーズ

ハロン湾といえば美しい奇岩や島々の眺めを楽しむことができるクルージングが定番です。日帰りのクルージングツアーもありますが、おすすめは1泊2日のクルージング。日帰りでも十分に楽しむことはできますが、時間の関係で定番コースしか回ることができません。

一方1泊2日コースでは日帰りでは回ることのできない奥の方のコースや、鍾乳洞まで見学できるので特別な体験をすることができますよ。また、朝から晩まで1日中ハロン湾に滞在できるため、夕暮れ時には夕陽が湾に沈んでいく美しい様子を、夜には満天の星空を、翌朝には朝日が昇る様子を、その時々の美しい景色を見ることができるのです。時間に余裕がある方は、ぜひ1泊2日のクルーズツアーを利用してみてください。

ハロン湾クルージング

クルーズ船で高給コース料理を食べられるプランや、プロの生演奏を聴くことができるプラン、ハノイ市内からVIP高級車での送迎が付いたプランなど、様々なプランがあるので自分に合ったクルーズプランを探してみてくださいね。

ハロン湾のおすすめポイント①:奇岩群

ハロン湾の奇岩群

ハロン湾の象徴ともなっているのが、約2000もの数にのぼる奇妙な形をした岩や島の数々です。大地の浮き沈みや波の浸食、激しい雨風などの自然によって作られた奇岩はどれひとつとして同じ形をしているものがなく、縦長い岩や平らな岩、丸っこい岩など様々な形があってずっと見ていても全く飽きません。

ハロン湾 香炉岩

特に有名なのは、ベトナム通貨の20万ドン札にもその姿が印刷されている「香炉岩」。

ハロン湾 闘鶏岩

2羽の鶏が向き合って闘っているように見える「闘鶏岩」は、多くの観光客から高い人気を得ているハロン湾のシンボル。その他にも数百の岩や島に名前が付けられていると言われています。

世界遺産指定地域の面積も広く、見所も多いので、宿泊するクルーズツアーであっても、奇岩の全てを1度で見ることは不可能です。またツアーによってクルーズのルートが変わり、さらには天候次第で同じ岩でも違う表情を見せることもあります。初めて訪れる方も、二度目以降の方も楽しめる「ハロン湾」観光となるでしょう。

ハロン湾のおすすめポイント②:ティートップ島

1962年、ホーチミン大統領と旧ソビエト連邦の宇宙飛行士のゲルマン・チトフ(Ghermann Titov)氏がこの島へ訪れたことがきっかけで、Titov氏の名前を少し文字って「TiTop」、「ティートップ島(Ti Top Island)」と呼ばれるようになりました。

ティートップ島は湾の真ん中に位置していて景色が良いため、展望台が設置されています。

ハロン湾 ティートップ島

一つ目のビューポイントまでは比較的簡単に登れるのですが、展望台頂上までは結構急な坂道になっており、ところどころにロープを使わないと登れない場所もあります。展望台に登る際は必ず歩きやすいスニーカーなどを履いてくださいね。

かなり過酷な勾配になっていますが、苦労して登った先には360度ハロン湾を見渡せる絶景が待っています!必ず登って良かったと思える景色ですので、ぜひ頑張って頂上まで登ってみてください。

ティートップ島は、綺麗な白い砂浜も有名です。日本と違って11月でも泳ぐことができるので、その時期に訪れる際には水着もお忘れなく。12月〜1月はかなり冷え込むので遊泳は厳しいですが、基本それ以外の時期なら遊泳できるでしょう。地元の人たちも、こちらのビーチでよく日光浴をしています。晴れている日なら絶好の日光浴日和になること間違いなしですよ。

ハロン湾のおすすめポイント③:鍾乳洞

広大な石灰岩の層が生み出したものは、奇岩だけではありません。ハロン湾内には、自然の浸食によって作られた鍾乳洞もあちらこちらに存在しています。

◆ティエンクン洞窟

ベトナム ティエンクン洞

ダウゴー島にある「ティエンクン洞窟」は、最もポピュラーな鍾乳洞。多くの日帰りツアーの中にも組み込まれるハロン湾の定番観光スポットです。

鍾乳洞の内部は美しくライトアップされており、幻想的な雰囲気!
様々な色のライトで照らされた鍾乳石は、写真スポットとしても人気です。

◆スンソット洞窟

ベトナム スンソット洞

ハロン湾には複数の鍾乳洞がありますが、こちらの「スンソット洞」が一番規模が大きく美しい洞窟とされています。スンソットとは「びっくり」「驚く」といった意味で、その名の通り洞窟の中に入るとその広さに「びっくり」させられることでしょう。

ただ広いだけでなく洞窟としての規模も立派で、イルミネーションによってライトアップされた姿は息をのむほどの絶景です。ぜひこの絶景を一目見て帰ってください。

ハロン湾のおすすめポイント④:水上の漁村

ハロン湾 水上の漁村(フローティングハウス)

古来からハロン湾には、水上に家を建てて暮らしている人々がいます。ツアーによっては、こうした水上生活者の集まった集落を見学させてもらうこともできます。

ハロン湾沿岸の町や村がたびたび外敵に狙われていた理由のひとつには、昔から豊かな海産物で発展していたから。現在でも漁業が主要な産業となっているこの地域で、人々の暮らしを目にすることによっていかに海の幸の恩恵を受けているかわかるでしょう。

日帰りツアーでは時間の都合上、こうした漁村には寄らないことが多いので、じっくりと見学したいのであれば、1泊以上のクルーズを行うツアーを申し込むのが確実です。

ハロン湾の注意事項

ハノイからハロン湾へ向かう途中の道は、舗装の状態が悪い場所が多く車内の揺れが大きくなることもあります。

ツアーを利用する場合は「どんなバスで移動するのか」という点も確認しておいた方が無難ですよ。また個人で路線バスを使って向かう場合、現地住民の生活路線のバスでもあるので、座れるとは限りません。心してむかいましょう。

◎ベトナムが誇る自然世界遺産ハロン湾まとめ

ベトナム北部の美しい景観がみられる世界自然遺産「ハロン湾」を紹介してきましたが、いかがでしたか?奇岩に鍾乳洞に水上の漁村に、見所がたくさんでしたね。

ハロン湾といえばやはり人気なのはクルージングツアーです。潮の香りと心地いい風を感じながら、奇岩の浮かぶ神秘的な海を間近で眺めることができるなんて、考えただけで贅沢で素敵な旅ではないでしょうか。特に1泊2日など宿泊を伴うクルージングツアーでは、ハロン湾の真ん中で停泊し夜を過ごすといったようなプランも多く、自然の遺産の真ん中で一夜を明けるという普通ならできない貴重な体験なんかもできたりします。たくさんのプランがあるので、自分に合ったプランを探して、ハロン湾観光を存分に楽しんでください。

ハノイ空港からは少し離れていますが、時間をかけて行くだけの価値はあります。日帰りでも十分に楽しめますが、時間に余裕があるのであれば、ぜひ宿泊クルーズでハロン湾の移りゆく景観をたっぷりと楽しんでみましょう。

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