古代ローマ時代の栄華を残す街！クロアチア、プーラの代表的な観光地6選

プーラは、クロアチア北西部のイストリア半島先端にあるアドリア海に面した港町です。古代ローマ時代に造られた建築物が数多く残っていることで有名な町で、毎年多くの観光客が訪れます。歩いて回れる範囲に遺跡などの観光スポットが点在しているので、プーラは徒歩で充分観光できる町なんですよ。また、海がとても美しく透明度が高いため、シュノーケリングやダイビングのツアーも人気です。さらに、シーフード料理も間違いないグルメな観光スポットでもあります。今回はそんなプーラの代表的な観光地を紹介します。クロアチアの中でも日本人が訪れることの少ない町なので、メジャーな都市に飽きた旅上級者におすすめですよ！

1. プーラ円形闘技場

プーラ円形闘技場は、1世紀ごろに建設されたローマ帝国時代の競技場で、プーラを代表する観光スポットです。楕円形で長辺は約133m・短辺約105mととても大きく、世界で6番目の規模と言われています。ローマ時代には、剣闘士同士や猛獣と戦わせる闘技場として使われ、2万人もの観客を収容できる場所だったんですよ。

保存状態が良く修復もされていて、とても見応えのある美しい状態が維持されています。現在でも約5千人を収容することができ、プーラ映画祭の会場として使用されたり、オペラやコンサートなどが行われたりと活用されています。古代ローマ時代の雰囲気を味わえる剣闘士のショーも行われていて、こちらは観光客に大人気！プーラ駅から旧市街に向かう途中にあり、プーラ観光の代名詞とも言える場所です。

2. セルギウスの凱旋門

プーラ円形闘技場から南にまっすぐ行った広場にあるのが、「黄金の門」とも呼ばれるセルギウスの凱旋門です。この門は、古代ローマ時代にプーラの有力者だったセルギウス家によって建てられました。コリント様式という建築手法が特徴的で、装飾や石の朽ちた様子が古代ローマの面影を感じさせる観光スポットのひとつ。

門の周りにはカラフルな可愛らしい建物が並び、門の歴史の古さが際立ちます。この門の先は旧市街になっていて、ショップやレストランなどが連なり、観光客で賑わうエリア。セルギウスの凱旋門は待ち合わせにとても便利なため、観光ツアーなどの集合場所としてもよく利用されています。この他にもプーラ旧市街には双子門などの古代ローマ時代の遺跡があるので、いろいろと併せて観光するのがおすすめです。

3. プーラ城（カステル要塞）

1630年に建てられたプーラ城は、4つの稜堡をもつことからカルテル要塞とも言われています。プーラ旧市街中央の丘の上にあり、プーラ観光の目玉ともいえるスポットです。

城内部は現在イストゥラ歴史博物館となっていて、プーラやクロアチアの歴史を学ぶことができます。実践重視の要塞のため建物は簡素ですが、サンプルとして置かれた大砲や城壁などに歴史を感じますね。観光客に人気があるのは円筒形の見張り台からの眺めで、円形闘技場や旧市街の街並みが360度見渡せますよ！

4. フランシスコ会修道院教会

プーラ旧市街にあるフランシスコ会修道院教会は、後期ロマネスクとゴシック建築が融合した美しい素朴な教会です。豪華な大聖堂などとは異なり、簡素ながら石造りの壁とオレンジの屋根が落ち着いた味のある建物はのんびりと観光したいスポット。ローマ時代の遺物がごろごろと残されているのも興味深いですよ。

教会の中も神聖な空気が漂い、シンプルで落ち着いた雰囲気です。中庭では手入れされた美しい緑をアーチ型の回廊が囲み、穏やかな気持ちにさせてくれます。プーラのなかでは比較的観光客が少ない場所なので、ゆっくりと観光が楽しめる教会です。プーラ観光でちょっと疲れたというときに訪れてみましょう。

5. アウグストゥス神殿

フォーラム広場に建つアウグストゥス神殿は、プーラを代表的する観光地のひとつです。この神殿は紀元2～14年にかけて、初代ローマ皇帝アウグストゥスのために建てらたもので、神殿らしい円柱が美しい建物です。現在は博物館として利用されており、プーラを訪れる観光客を優しく出迎えてくれます。

この神殿の隣にはプーラ市庁舎があるので、こちらも合わせて観光してみてください。この市庁舎は、1296年に建造されたヴェネチア共和国庁舎を利用したもので、典型的なゴシック建築となっています。隣の神殿と見比べると、歴史の違いが楽しめますよ。

アウグストゥス神殿のあるフォーラム広場は、こうした歴史的な建物で囲まれていて、プーラの中でもとても美しい観光スポットといえます。広場周辺にはオープンカフェなどもあるので、雰囲気を楽しみながらお茶をするのも優雅ですね。観光案内所もここにあるので、プーラ観光の情報収集にもぜひ立ち寄ってみてください。

6. ディルケーの成敗の床モザイク

「ディルケーの成敗の床モザイク」は、3世紀ごろに作成された細かなモザイク画で、プーラの価値ある遺跡のひとつです。プーラの他の観光スポットとは雰囲気の違う、繊細な装飾に目を奪われます。

このモザイクは第二次世界大戦での爆撃のあと、セント・マリア教会の近くの古い住居跡で見つかりました。現在は旧市街の裏路地の目立たない場所に移され、直射日光の当たらない涼しい場所で鉄格子がかけられ、とても大切にされています。看板なども出ておらず見つけにくい場所にあるので、観光案内所などであらかじめ尋ねておくと良いでしょう。プーラの観光ツアーにも必ず組み込まれている、見ごたえのある遺跡ですよ。

◎まとめ

クロアチアのプーラで観光をするのなら、保存状態の良い素晴らしいローマ遺跡の実物をぜひ見てください。旧市街の街並みも素敵で、ブラブラと観光するだけでも価値のある町です。またプーラでは、海水浴や森林浴なども楽しめますよ。プーラへは鉄道や飛行機の他、バスや航路で行くことも可能です。クロアチアの首都ザグレブからはバスで3時間。観光客の多い夏季はイタリアのベネチアから船も出ているのでチェックしてくださいね。

古代ローマ時代の栄華を残す街！クロアチア、プーラの代表的な観光地6選