中国大陸を望む台湾・金門で見逃せないオススメ観光スポット!

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中国大陸を望む台湾・金門で見逃せないオススメ観光スポット!

中国本土の厦門(アモイ)からわずか数キロの場所にある台湾の孤島、金門。肉眼ではっきりと中国が見えるほどの近距離にあります。目覚ましい発展を遂げ、都市部などでは戦争があったことなど想像がつかないほど近代化している台湾にあって、金門は近代戦争の史跡などを歴史的資料として、また観光資源として保存している興味深い観光地なんです。そして富を得た華僑たちによってもたらされた流麗な建築物など、戦争史跡以外にも見どころ盛りだくさん。そんな中国との戦争の最前線であった金門島で、激動の台湾の歴史を肌で感じて少し雰囲気の違った台湾を見てみませんか?

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中国大陸を望む台湾・金門で見逃せないオススメ観光スポット!

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1. 翟山坑道

出典: commons.wikimedia.org

金門は1958年に中国の人民解放軍が侵攻し、金門砲戦が起こった島です。島内には当時の戦況などを知ることができる場所が多数残っています。その中でもオススメの観光スポットは古崗湖の東南方にある翟山の翟山坑道。海から長い地下道が続き、小型船だと約42艙も収容できるように作られているんですよ。もともとは戦争時に大陸からの砲爆激に備えて作られたトンネルだったそうです。

壁にはこのトンネルを掘るときに犠牲となった人の名前が記された板が埋め込まれています。戦争中に手掘りでこれだけの規模のトンネルを堅い花崗岩の岩盤を削ってつくりあげる、という当時の過酷な状況と台湾の人々の苦労が偲ばれます。金門に残っている6つのトンネルの中で最大。現在トンネル内は美しくライトアップされ、流れる綺麗な水も観賞できます。金門を訪れるならぜひ見てほしい観光スポットです!

2. 風獅爺

出典: 芳蘭 徐芳蘭/flickr

観光は、その土地の文化や風土を見たり感じるのも醍醐味のひとつですよね。「風獅爺(フーシーイエ)」は金門の人々の信仰の象徴としていたるところに建てられている集落の守護神。愛嬌のあるルックスで金門のマスコット的な存在としても人気があります。一見すると沖縄のシーサーに少し似ていますが、様々な色でカラフルに彩られ、サイズも大きなものからとても小さいものまでバリエーションが豊富なんですよ。

もともと金門島は強い季節風が吹く場所にあり、田畑に影響が出る強風を沈めてほしいという願いから風獅爺は置かれたといわれています。また邪気を払うという魔除けの意味も含まれているため、街のいろいろな場所で見ることができます。赤いマントを覆った風獅爺やカラフルなものなど様々な表情の風獅爺を見てまわるのも金門観光ならでは。金門の文化を肌で感じられる個性的な観光資源ですね。

3. 馬山觀測站

金門の中で最も中国に近い場所にあり戦時中、中国本土の動静をここから監視しつつ宣伝活動をすることを目的として使用されていた施設です。「還我河山(私たちの山や河を返せ)」と書かれた石碑もあり、当時の緊迫した状況が肌で感じられます。馬山から海岸線をみると、中国本土から海を渡ってこちらにこられないように作られた防護柵「軌條砦」の名残を見ることができます。ちなみに砂浜にはかつて地雷が埋まっていた場所もあり、危険地帯には地雷注意の看板が出ています。撤去作業はほぼ完了しているはずですが、念のためご注意くださいね。

また先ほどの石碑のすぐ近くが地下坑道になっており、現在は望遠鏡も置かれた観光スポットになっていています。対岸の中国の様子がはっきりと見えるのでぜひ見に行ってみてくださいね!

4. 得月樓・僑鄉文化展示館

金門において華僑文化の歴史を知るのにオススメな観光スポット「得月樓・僑鄉文化展示館」。華僑の富豪・黃輝煌がインドネシアより戻ってきて建てた塔で、洋風と中華風をミックスした個性的な建築様式が楽しめる観光スポットです。もともとは強盗防止の見張り台としての役割を担っていました。3棟の建物内は、東南アジアに渡り富を築いた華僑と呼ばれた人々の食べ物や文化についての資料館があります。海外に渡って現地人と結婚するなどしてその土地に根付いていく過程や、帰国後に彼らが金門にもたらした様々な外国文化などが紹介されています。

美しい建築とともに興味深い華僑の文化についても知ることができる、金門で観光するならぜひオススメしたい場所ですよ。

5. 金門民俗文化村

この観光スポットはそのむかし、金門出身の王氏が18棟の福建式の住宅を建てて村になったのがはじまり。現在住人はほとんど移住してしまいましたが、この特色のある文化を維持するために国家が資金を出し、金門文化村として再建しました。18棟の古厝(昔ながらの住居)が碁盤の目に綺麗にならんでおり、壁のいたることろに見事な動物の彫刻がされています。ある建物の一つから正面ホールに向かって巨大な石が突き出していますが、これは実は龍の尻尾で、後代が偉大になれるようにと守っている石。このことからも金門の人々が風水の思想をとても大切にしていることがうかがえますね。

遥か昔の街並みそのままの姿は見ごたえ抜群!まるでタイムマシンに乗って過去へ観光に来てしまったかのような体験ができるでしょう。

6. 慈湖落日觀海平台

美しい景色が楽しめるのも金門観光の魅力です。磁湖は共産党軍の上陸に備えて人口的に作られた塩水湖で、海水から作られていることから魚やエビが獲れる釣りの場所としても人気となっています。環境の良さからか約200種類の野鳥を見ることもできるため、近年はバードウオッチングやサイクリングの名所にもなっているんですよ。また近辺の空気も澄んでいることから美しい夕日が見られることや、天体観測に適した観光スポットとしても評判。天気の良い日には磁湖の展望から小金門島や中国本土の厦門(アモイ)も見ることができ、街並みや歴史遺産観光以外でも金門の素晴らしさを肌で感じられる観光地です!

7. 清金門鎮總兵署

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観光するなら外せない清金門鎮總兵署はもともと警察所兼裁判所で、牢屋も兼ねていた建物でした。建物内には歴史的な資料に清の時代の兵士の蝋人形などが飾られていて、地下には当時の牢屋が再現されています。館内には綺麗なトイレがあり、観光中地味にうれしいポイント!中庭にはカジュマルの木が植えられている大きな庭があり、静かな時間を過ごすこともできますよ。

中国語のみになりますが夜間にスタッフの無料ガイドツアーもあります。ツアーは19時半から約2時間かけて清金門鎮總兵署と周辺の名所を9か所ほど案内してくれるので、夜の金門観光まで楽しむことができますよ。無料のガイドツアーに関しては予約や申し込みなどの面倒な手続きも必要なし。気軽に参加できるのでぜひ参加してみてくださいね。

8. 莒光楼

金門の観光パンフレットにも必ず登場するほど金門で有名な定番観光スポットです。1963年に建設された中華風の宮殿風建造物で、建物の名前となっている莒光も台湾建国の父といわれる蒋介石が唱えた言葉に由来しています。この建物の外観は宮殿風となっていますが、金門砲戦で戦死した兵士の功績をたたえるために作られた建物。3階建ての建物内には金門の歴史・文化・自然・特産等や金門の民俗信仰などの資料が展示されています。

建物前には金門砲戦で使用された大砲が2門展示されています。広い庭園に囲まれているので昼も静かで素敵な場所ですが、観光するなら特にオススメしたいのが夜。青緑色にライトアップされた建物は幻想的でロマンチックですので一見の価値ありです!

9. 金水國民小學

出典: Devan Hsu/flickr

「金水國民小學」は東南アジアに渡った金門出身の華僑たちが資金を出し合い、1930年に作った小学校です。現在は小学校の建物をそのまま使い、東南アジアの華僑や中国福建省、台湾に居住する漢民族の一派「閩南(びんなん)」の人々を紹介する博物館として多くの人が観光に訪れます。また当時の宿舎や炊事場がそのまま残っており、昔の様子を知ることができる貴重な観光ポイントでもあります。展示を見ると、当時の学校は先生たちの生活の場であったことも垣間見え興味深いですよ。

この建物の外観はまるでアラジンと魔法のランプを思い出させるような独特な姿をしており、左右対称の美しい姿は一見の価値あり。金門の歴史の一部だけではなく、台湾全土に暮らす「閩南(びんなん)」の人々についても勉強できるというオススメの観光スポットですよ。

10. 太湖游憩区

1967年に作られた金門で最大の人造湖「太湖」。太湖游憩区はその太湖を中心とした45ヘクタールにも及ぶ公園です。太湖は面積36ヘクタール114トンの貯水量があり、その水は付近の住民の生活用水や農耕用にも使用されているとのこと。湖の中には3つの島があり観光の合間に一休みするのにピッタリな休憩所もありますよ。

公園内には観光にオススメの金門の歴史に重要な意義をもつ八二三史館があります。八二三史館は1958年8月23日に中国が金門に侵攻しようとして始まった金門砲戦(八二三砲戦)の博物館として1988年に作られたもので、当時実際に使用された戦車や砲弾などが展示されています。戦車などには実際に乗って写真が撮影できますよ。そのほか当時町で使われていた生活用品などの展示もあり、なかなか見ることのできない興味深い資料がたくさんです。また近くには美術館もあり、いろいろな体験ができる観光スポットへぜひ行ってみてくださいね。

11.古寧頭戦史館

古寧頭戦史館は台湾独立の父とよばれる蒋介石総統が、中国人民解放軍との戦いを指揮した古戦場跡に建てられました。古寧頭での戦没者を哀悼するために建立された建物です。金門島は中国本土の人民解放軍との戦争の最前線で、発端である1958年の金門砲戦の起こった場所です。現在の静かでのどかな雰囲気の金門とはかけ離れた状態で、戦車に乗った軍隊が道を行き交い、度重なる戦闘で多くの民間人も犠牲になりました。

戦史館内には蒋介石が指導している絵画や当時の爆破の様子などが、軍人の戦利品や写真とともに展示されています。アジアの歴史が好きな人はもちろん、当時の様子や文化等を知ることができる興味深い観光スポットといえるでしょう。金門観光をするならぜひ訪れてほしい場所です。

◎まとめ

台湾で最も中国に近い島「金門」のオススメ観光スポットはいかがでしたか?金門はその場所柄から古くから海外との交流も盛んで、華僑の文化が花開き、国境を争う戦争の最前線ともなった歴史深い島です。中国本土の厦門(アモイ)からわずか数キロの距離で、厦門との間を就航するフェリーが30分おきに出ています。観光で金門からさらに足を伸ばして、中国本土に行くという観光旅行もありですよ。

金門島を観光でまわるときの注意ポイントとしては、タクシーは中国語しか通じません。なので、無料のレンタルバイクを借りてまわるのもオススメですよ。歴史スポットと綺麗な風景はもちろん、観光中にのどかであたたかい地元の人々との交流も同じくらい魅力的。ぜひ金門を観光しに訪れてみてくださいね。

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