名称:エチミアジン大聖堂
住所:Vagharshapat, Armavir Province, Armenia
アルメニアの首都は?という質問に対して、エレバン!と即答できる人はなかなかいないと思います。アルメニア自体コーカサス三国の一角の小さな国であるので我々日本人はあまり馴染みがないかもしれません。
アルメニアは世界で1番最初にキリスト教を国教化した国とも言われていたり、アルメニアとトルコの間に位置するアララト山は、かの有名なノアの箱舟が行き着いた場所とされていたり、エデンの園があると言われたりと、非常に歴史のある国なのです。
今回はそんなアルメニアの全人口の3分の1が住む、首都のエレバンの観光スポットについて、ご案内いたします。
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アルメニアの歴史のある都市、エレバンのおすすめ観光スポット8選!
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1. エチミアジン大聖堂
エレバンから郊外に20kmほど行ったところにとても美しい教会があり、多くの人や観光客を魅了しています。2000年にはユネスコの世界遺産に登録されたこのエチミアジン大聖堂は、もともと7世紀に建設されたました。東ローマ帝国が力を失い始めた暗黒時代でもありますが、アルメニア王国はその独自性をこの教会の設計に表現したとされています。
非常に古くからある教会ではありますが、現在もなお、観光客だけでなく、地元の老若男女が礼拝に訪れます。内部は薄暗くなっており、礼拝に訪れた人たちが、お祈り用として使用するロウソクの明かりが並んでおり、とても幻想的な空間となっております。
周囲は公園になっており、若い男女グループがたむろしているので、もしかしたら日本人観光客に興味を持って話しかけてくるかもしれません。運が良ければ、気前よく教会を案内してくれることもあるでしょう。
2. マテナダラン
さまざまな観光スポットがエレバンには存在していますが、珍しいものでは古文書に特化した博物館あります。なんともマニアックな博物館だと思われるかもしれませんが、マテナダランと呼ばれるこの古文書博物館は、とても立派な建物でエレバン市内でも特に存在感を放っています。
内部にはキリスト教やアルメニア正教会に関連した各種の聖書・古文書が、多く展示してあります。聖書と言っても一般観光客が想像するようなものではなく、綺麗な装丁と美しいフォント、挿絵が施されているものもあり、それはまさに芸術です。
書かれている言語も多岐にわたっておりアルメニア語、ラテン語、ギリシャ語、ペルシャ語など様々な形の文字にも出会うことができるのです。
エレバン観光の際には絶対に行っていただきたいところです。
名称:マテナダラン
住所:53 Mashtots Avenue, Yerevan 0009
3. ツェツェルナカベルト(虐殺記念館)
忘れてはならない歴史があります。第1次世界大戦中、150万人のアルメニア人がオスマントルコ帝国に虐殺されました。アルメニアは、これはナチスドイツによるユダヤ人の虐殺以前の近代初の虐殺事件であると考えています。一方で、トルコの方はいまだにこの虐殺事件のことを否定しております。
ツェツェルナカベルトと呼ばれる虐殺記念館では、アルメニア側の主張としての、虐殺事件の概要を知ることができます。
屋上にあるオブジェには、耐えることのない炎が燃え続けており、犠牲者が追悼されているます。
エレバン観光の中でも非常に精神的な体力が求められる観光地になりますが、現代に残る負の遺産として向き合ってみてください。
名称:The Armenian Genocide Museum-Institute
住所:Tsitsernakaberd memorial complex RA, Armenia Yerevan 0028
4. カスカード
地元の若者に人気のスポット、カスカードに行ってみると、エレバンの少し違った一面を見ることができるでしょう。
カスカードは自由広場から歩いて15分程度のところにある、階段状の展望台です。カスカードとは滝という意味で、階段が滝のように見えることからその名が付いているのでしょう。天気が良ければ最上部からはエレバン市内を一望することができるほか、アララト山を望むことができます。近年は、エレバン市内のガスがひどくて綺麗に見えないことも多いですが、絶景の可能性を求めて階段を登ってみてください。
ここは若いカップルが集う場所でもあり、見てるこっちが恥ずかしくなりますが、いちゃつくカップルが嫌でも目に入る観光スポットにもなっています。
名称:カスカード
住所:Cascade Complex, Yerevan, Armenia
5. 共和国広場
エレバンの街の中心とも言える存在が、この共和国広場です。広場を囲うのは、時計台、郵便局、マリオットホテル、博物館などです。エレバン観光中に何度もここを通ることになると思いますが、その度に美しい建築にうっとりとすることができるでしょう。
また、もし時間があれば2回訪れるのもオススメ。日中には広い空間をさまざまな歴史的な石造りの建造物が取り囲み、石畳が日の光をまぶしく反射させます。夜には街灯の黄色い光がレンガの建造物を優しく照らし、ロマンティクな光景となります。
名称:Republic Square
住所:Republic Square Yerevan
6. セント・グレゴリー・ザ・イラミネーター大聖堂
エレバン大聖堂として知られるこの教会は、まずその出で立ちに度肝を抜かれます。外観はごつい体に、特徴的な屋根。建造自体はそれほど古いものではなく、アルメニアがキリスト教を国教として定めてから1700年を記念して、2001年に建設されました。
総面積3200m2の敷地は、いつも多くの人で賑わっており、観光として訪れる場合にも、教会の姿だけでなく、周りの出店なども含めて楽しませてくれることでしょう。
名称:Saint Gregory the Illuminator Cathedral, Yerevan
住所:Tigran Mets Avenue, Kentron, Yerevan, Armenia
7. ガルニ神殿
エレバンの郊外にある、パルテノン神殿を思わせる建造物がガルニ神殿です。
紀元前3世紀ごろから存在していた神殿であるとされていますが、現在の建物は1976年に再建されたもの。かつては、アルメニアの王の離宮として利用されていたようで、浴場跡が発見されるなど、ところどころでかつての繁栄を思わせるものが見つけられます。
それにしても古代ギリシャ、ヘレニズム建築の影響を受けたものが、ギリシャからはるかに離れた、ここエレバンで観光できるということに、面白さを感じずにはいられません。
名称:Garni Temple
住所:Garni Temple, Kotayk, Armenia
8. エレブニ要塞
エレバンという都市の名前の由来ともなっているエレブニ要塞は、紀元前8世紀ごろに古代ウラルトゥ国のアルギシュティ1世によって築かれました。それが今のエレバンの原型となり、それ以降3000年近い歴史がエレバンに刻まれているのです。
ここでは碑文・土器・装飾品などが発掘されており、隣接の博物館でそれらを見ることができます。丘の上にあるので、天気がよければアララト山を望めるでしょう。
エレバンという街のルーツへぜひ来てくださいね。
名称:Erebuni Fortress
住所:38 Էրեբունի փող., Yerevan 020
◎まとめ
さて、今回は8つのエレバンの観光地をご案内いたしました。いかがでしたでしょうか。
日本で暮らしているとエレバンに触れることは少ないかもしれません。
しかし馴染みのない都市であるからこその発見がたくさんあると思います。ぜひとも、思いきってエレバン観光を計画してみてください。