チベット文化の中心地ラサの観光地4選!チベット仏教にふれてみよう

チベット文化の中心地ラサの観光地4選!チベット仏教にふれてみよう

ラサは現在では中国の一部とされ、チベット自治区の首府の街となっています。しかし、古くからチベット文化圏の政治・文化・宗教の中心であり、都として栄えてきました。
ラサは海抜3700メートルほどのところにある都市。富士山の頂上よりも高い場所ですから、日本人にはなかなか想像がつかない場所でしょう。しかも、人口の8割以上を占めるチベット族は、伝統的なチベット仏教文化が色濃く継承しています。

チベットの文化の根底には、仏教にあるので日本人にも馴染みはあります。ただ、独特なチベット文化は、高山という風土と相まって、あらゆる面でユニークで刺激的。ぜひ多くの人に訪れてほしい街です。それでは、ラサの観光地をまずはラサへのアクセス方法からご紹介します!

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チベット文化の中心地ラサの観光地4選!チベット仏教にふれてみよう

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◆チベットの聖地にして中心の街、ラサへの行き方

出典: Andrew and Annemarie/flickr

チベット自治区は、アクセスの方法も限られていて、原則として以下の3つの方法しかありません。

1)成都からの飛行機
中国各地の主要な都市からラサ行きの飛行機に乗ることはできますが、ほとんどは四川省の省都である成都を経由します。日本からのアクセスはこの方法が一番簡単です。

2)西寧またはコルムドからのバスか列車
西寧もコルムドは、中国青海省の街。ここからラサ行きのバスと列車が出ています。どちらも一晩がかりの道のりです。西寧ゴルムドも日本からは非常に遠いので、このルートは時間に余裕がある人向け。ただし、チベットの大地をのんびり車窓から楽しむにはオススメのコース。

3)カドマンズからの飛行機
ネパールの首都カトマンズからも、ラサ行きの飛行機があります。ただ、日本から行くには、大きく遠回りすることになりますし、費用もかかります。これもネパール旅行と合わせてラサへ行く場合の方法で、時間に余裕がなければ難しいルートでしょう。

◆ラサの観光のベストシーズンはいつ?

出典: Dennis Jarvis/flickr

チベットは総じて標高3000メートル以上の地域ですので、年間を通じて昼と夜の寒暖の差は激しく、空気は乾燥しています。気温差に対応するのも大変ですし、寒いと感じても日焼けをしたりする、いつもと違う感覚に陥るでしょう。

ただ、ラサは大きな街であり、インフラや建物も整っていますので、冬でもさほど問題なく観光することができます。また、冬はチベットでは巡礼のシーズンといわれ、ポタラ宮やジョガンといった宗教的な中心地があるラサには、周辺から多くのチベット族の人たちが訪れますので、チベットらしさを味わえる絶好の季節でもあります。

夏は他の観光客で混雑している場合があるので、冬が狙い目です。もちろん、防寒対策はしっかりしたほうがいいでしょう。また、乾燥していて、喉を痛める可能性があるので、うがい薬などを用意しておくといいでしょう。

1.ポタラ宮

出典: Dennis Jarvis/flickr

ラサの一番の観光名所は、やはりポタラ宮でしょう。
ポタラ宮の「ポタラ」とは、観音菩薩の住まう場所という意味。観音菩薩の生まれ変わりとされるダライ・ラマの宮殿として建設されました。
17世紀、ダライ・ラマ5世のころに建立。チベット動乱により、ダライ・ラマ14世がインドへ亡命するまでの250年ほどの間、チベットの政治と宗教の中心でした。1994年には世界遺産に登録されました。

ラサの街を見下ろす丘の上に建っていて、街なかからでも、周囲の建物が途切れればポタラ宮が見えます。そのそびえ立つ様は荘厳そのもの。宮殿は東西370メートル、高さ110メートルに及び、内部は整備されていますが、順路がなければ絶対に迷うと思うほど広く入り組んでいます。

そして、内部の照明は伝統的なバターによる灯火だけの箇所も多く、その薄暗い中に極彩色の壁画や、日本のものとは違う色気すら感じる仏像が並び、否応なく崇高な心持ちにさせられる観光地です。さらに、夜にはライトアップされ、幻想的な光景を演出します。夜闇に照らし出された宮殿の美しさは格別です。

2.ジョガン(トゥルナン寺)

出典: bigheadmogi/flickr

ポタラ宮と並ぶラサの中心が、このジョガンです。寺院の名前はトゥルナン寺ですが、本堂のジョガンという名でよく呼ばれています。また、中国名は大昭寺です。

ジョカンの歴史は、ポタラ宮よりもずっと古く、7世紀に創建されました。チベット仏教で最も神聖な観光地とされるお寺です。金箔で装飾された建物も、中に安置されている仏像も絢爛豪華なのが、ジョカンの観光の魅力。日本の質素な仏教文化とチベット仏教の文化の違いを味わってください。

また実際に祈りの場所となっていることが、観光客である我々にもずっしりと伝わってくる、チベットの人たちの気持ちに満ちたお寺です。中に入ると、そこここで祈っている人がいます。回せばお経を唱えたのと同じ効果があるとされるマニ車が並んでいて、巡礼の人たちが熱心に回しています。仏教的な刺繍であるタンカを作っている人たちがいます。

日本人は仏教徒として親近感を持ってくれているのか、そういった真剣な祈りの場でも、彼らはとても友好的に接してくれます。邪魔にならない程度に、という節度を保つのは大切ですが、ぜひできるだけ近づいて、現地の人たちの信仰心も感じてみてください。

3.バルコル(八角街)

出典: 邢 福君/flickr

ジョガンの周りを囲う形で、巡礼の参道がつくられています。それがバルコルです。ジョガンに参拝する前に、巡礼者はバルコルを回ります。チベット仏教の伝統では、聖なるものには常に右肩を向けていなければならないので、巡礼者はみんな同じ方向に歩いていて、文字通り参道を回っているような景色になります。
チベット各地からやってきた巡礼の人たちは、地方地方の衣装を着ているので、眺めているだけでも飽きない観光スポットです。

ときどき五体投地をしながら参道を行く人も見られます。五体すなわち両手、両足、額を地面につけて祈り、立ち上がって祈り、また地面に伏せます。一度地面に伏せて立ち上がるたびに、自分の身長分も進めない。そんな歩みで自分の村から数百キロを、ここまで来る人もいるそうです。
また、バルコルの周囲にはびっしりとお土産物屋さんも並んでいます。聖と俗が入り混じって、それでもあくまで厳粛な空気感が感じられる、独特の観光地です。

4.セラ寺

出典: pan vanessa/flickr

ポタラ宮とジョガン、そしてバルコル、ラサの街の中心の3か所の次には、ぜひこのセラ寺に行ってみてください。
ここはチベット仏教の最高学府。多くのお坊さんがここで修行をしています。お寺も素晴らしいのですが、最も面白いのは中庭。たくさんの若いお坊さんたちが、二人一組になって、大きな声を出し、柏手を打ちながら、仏教問答をしています。

もちろん皆さんチベット語で話しているので、私たち一般的な観光客には理解できません。しかし、この問題に答えられるか!? という口調で質問するお坊さんと、それに答えるお坊さんの、真面目なのに楽しそうな雰囲気がこちらにも伝わってきます。微笑ましくもあり、引き込まれるような真剣さでもあり。問答が観光名所になるとは、とても珍しい観光地でしょう。

◎まとめ

ラサの観光スポットの魅力は伝わったでしょうか?また、チベットの観光情報も参考にしてくださいね。

ラサはチベットの政治と文化の中心地。チベット仏教の文化に触れるのには、ピッタリの観光エリアです。日本と同じ仏教でも、異なる信仰があることに、新しい発見や驚きがあるはず。チベット仏教について詳しくなくても、心が洗われる感覚になれるのが、ラサ観光の一番の魅力でしょう。

中国の西の大地に広がるラサ。厳しい自然環境とそこに住む人々が、長い時間をかけて独特の文化を育みました。ここでしか味わえない、スピリチュアルな観光を楽しんでください。

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