女子は必見!ベルギーの世界遺産・フランドル地方のベギン会修道院群

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女子は必見!ベルギーの世界遺産・フランドル地方のベギン会修道院群

「ベギン会」とは、中世ヨーロッパで誕生した女性たちの自立支援集団。男性が戦争で街を離れている間に、女性同士が集まって共同生活を開始したのが始まりで、フランドル地方独特の自治体として知られています。そんなベギン会専用住居「ベギンホフ」は、住居や礼拝堂、作業場、医療施設などを備えた複合施設となっており、木々に囲まれた静粛な場所に建てられているのが特徴です。今回は、世界遺産に登録された13ヶ所のベギンホフ(日本語訳:ベギン会修道院)のうち、おすすめの2ヶ所を中心にご紹介していきます。

目次

女子は必見!ベルギーの世界遺産・フランドル地方のベギン会修道院群

1.「フランドル地方のベギン会修道院」とは?

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そもそも「ベギン会」とは、女性の自立を支援する団体であって修道会ではありません。慎ましく質素な共同生活をしながらも、執筆や看護、教育などを行って収入を得ていたため、私有財産を持つ人や結婚をする人もいました。ベギンホフが「修道院」と訳されてしまう理由は、恐らく、最も有名なブルージュのベギンホフが1937年にベネディクト会に買い取られ、修道院として利用されているからでしょう。

かつてはフランドル地方各地に存在したベギンホフでしたが、現在残されているのは30ヶ所ほど。そのうちベギン会の特色を最も濃く残す13ヶ所が、1998年に世界遺産として登録されました。フランドル地方特有の自治体であることや、まるで小さな都市を形成するかのような建築計画が世界的に高く評価されています。

2.「フランドル地方のベギン会修道院」へのアクセス

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「フランドル地方のベギン会修道院」各箇所へは、ベルギーの首都ブリュッセルを起点として行くのがおすすめです。日本の成田からベルギーの首都ブリュッセルまでは、直行便でおよそ12時間。ブリュッセル国際空港から市内までは、エアポート急行列車(所要時間20分)とバス(所要時間40分)が運行しています。

ブリュッセルからブルージュまでは、特急列車IC(インターシティ)で約70分。ブルージュは「屋根のない美術館」と称されるほど美しい街ですので、ぜひこの機会に足を伸ばしてみましょう。ブルージュ駅からベギン会修道院までは、徒歩でおよそ15分です。リールやヘント、ルーヴェン、コルトレイクなどの他都市へも、ブリュッセルからICで行くことができます。

3.「フランドル地方のベギン会修道院」の見どころ

◆ブルージュのベギン会修道院

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「フランドル地方のベギン会修道院」の中で最も人気があるのが、ブルージュにあるベギンホフです。
オードリー・ヘップバーン主演の映画『尼僧物語』の撮影で使用され、注目を浴びるようになりました。このブルージュという街自体もまた、中世の建物が残る古都として世界遺産に登録されています。

1937年にベネディクト会に買い取られたこちらのベギンホフは、現在は修道院になっており、実際に修道女たちが生活している様子を見ることができます。中庭にはたくさんの木が植えられ、その木々の間から光が差し込む様子はとても美しいのだとか。春のスイセンが咲き乱れる景色も見逃せません。

ブルージュの建物はレンガ造りのものが多いため、白壁のベギンホフはブルージュの中でもちょっと特別な風景と言えるでしょう。まるで心が洗われるようなその姿は、神聖な場所であることを象徴しているかのようです。静寂の中でのんびり心を清める観光もたまには良いものですよ。

◆ルーヴェンのベギン会修道院

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ルーヴェンにあるベギンホフは、「ベギン会大修道院」と呼ばれるほど規模が大きなことで知られています。敷地内には川が流れ、教会や家、広場など備えられているほか、建物はレンガ造りの統一感のある美しい造りになっているのが特徴。石畳の道も厳かな雰囲気にぴったりとマッチしています。

過去には数百人もの女性が暮らしていた巨大ベギンホフでしたが、20世紀後半に最後の一人となった修道女が亡くなり、その後ルーヴェンカトリック大学の寮として生まれ変わりました。15世紀初頭に開校した歴史ある大学で学び、世界遺産の美しい建物に住めるなんて何とも贅沢ですよね。

4.「フランドル地方のベギン会修道院」見学の際の注意事項

世界遺産「フランドル地方のベギン会修道院」に属する13のベギンホフは地方都市にあるため、首都ブリュッセルに比べると比較的治安は良いといえます。しかし、国際列車が発着するブリュッセル北駅やその周辺はスリ多発地域ですので、持ち物の管理には充分注意しましょう。また、テロの心配もありますので、外務省のホームページ等をチェックしてから渡航してください。

◎まとめ

「フランドル地方のベギン会修道院」でおすすめのベギンホフをご紹介しましたが、いかがでしたか?
一見ただの修道院と思ってしまいがちですが、実はフランドル地方の歴史や文化を象徴する貴重な場所なのです。ベルギー観光というと、首都ブリュッセルや古都ブルージュばかりが注目を浴びがちですが、地方にも美しいスポットがたくさんありますよ。世界遺産に登録されている13のベギンホフを巡るついでに、ぜひ地方都市にも足を伸ばしてみましょう。

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