名称:頤和園
住所:北京市海淀区新建宮門路19号1
公式・関連サイトURL:http://www.summerpalace-china.com/ywy/index.html
北京といえば万里の長城と頤和園と言われているほど、頤和園は世界的に有名な庭園です。
1750年に清朝皇帝の乾隆帝が母の還暦を祝うために建造しました。1860年のアヘン戦争で一度破壊されましたが、清朝末期の西太后によって再建され現在に至ります。そんな頤和園は1998年に世界文化遺産として登録されました。
本記事では頤和園の魅力について紹介していきます!ぜひ中国観光の参考にしてみてください。
目次
【世界遺産】頤和園とは?|乾隆帝の想いが詰まった中国屈指の名園!
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頤和園とは?
清朝の乾隆15年(1750年)に造られ、北京中心部から西北に10㎞ほど離れた郊外にある頤和園。中国で最も完全に保護されている皇室の庭園と言われ、世界でも有数の名園です。総面積は290ha。その広さは東京ドームに換算すると62個分に相当します。庭園は万寿山と昆明湖を中心として造られ、昆明湖は総面積の四分の三ほどの面積です。湖面に映る建物や樹木の佇まいの美しさが趣深い景観を創り出しています。
園内は3エリア。皇帝が政務を行った仁寿殿を中心としたエリア、皇帝や皇后が生活していた玉瀾堂や楽寿堂を中心とするエリア、万寿山と昆明湖を中心とした風景遊覧のエリアに分かれています。万寿山の下、昆明湖のほとりには全長728mという長廊があって、三つの各エリアを繋いでいるのが特徴です。
アクセス
日本から北京へは飛行機で約3時間半。直行便が運航しているので便利です。頤和園は故宮から北西へ直線距離で14キロのところにあります。北京市内から頤和園まではタクシーで約20分。地下鉄を利用する場合は4号線に乗って「北宮門」で下車してください。
頤和園のおすすめポイント① 仏香閣
仏香閣は万寿山の中腹に立つ八角三層の美しい塔です。約20mの基壇の上にそびえる高さ36.5mの塔は壮大で優美。まさに頤和園のシンボルに相応しい佇まいです。
仏香閣は乾隆帝が母の健康と長寿を祈願して建立しました。塔の荘厳さとスケールの大きさを見ると、母への愛の深さが伝わってくるでしょう。仏香閣は1860年のアヘン戦争によって一度焼失されましたが、清朝末期に西太后によって再建されました。
湖畔から仏香閣へ行く階段を上って基壇上部へ進むと、頤和園の全景を見渡せる絶景が待っています。乾隆帝は自らの足でここを訪れ、その絶景を見渡していたそうです。また、現在の塔の内部には高さ5mの千手観音菩薩像が安置されていますよ。
頤和園のおすすめポイント② 長廊
万寿山の下、昆明湖の北岸に沿って全長728mの長廊があります。この長廊は「乾隆帝の散歩道」としても有名ですが、乾隆帝の政治理念ともいえるものを感じ取ることもできる場所です。
728mという長い回廊の梁には花鳥画や風景画、歴史画など1400枚もの絵が描かれています。その多くは2000年に渡る漢民族の歴史や文化を描いたもの。そこには私たちがよく知っている「西遊記」や「三国志」がテーマになったものもあります。
乾隆帝はかつて人口1パーセントにも満たない満州族出身でした。人口の大半を占める漢民族やその他の民族を統治するため、自分たち満州族の文化で統一するのではなく、このようなところにも漢民族の文化を取り入れていました。この長廊にはそういった乾隆帝の賢明さが表れています。当時の乾隆帝に思いを馳せながら、ぜひこの長廊を散歩してみてはいかがでしょうか?
頤和園のおすすめポイント③ 蘇州街
頤和園の中で乾隆帝が最も愛したのが、万寿山の北側に位置する蘇州街です。蘇州の街を頤和園の中に再現しています。乾隆帝が江南地方に行幸した際、蘇州の美しい風景を気に入ったことがきっかけに建造されました。
街並みは東西300メートルに渡り、60以上の商店が軒を連ねています。その中には雑貨店や質屋、骨董品店や薬屋、茶楼などがあって、蘇州の街の華やかさを見事に再現しました。乾隆帝はこの商店街で、店員に扮した女官や宦官を相手に買い物を楽しんでいたそうです。自分の愛する風景を壮大なスケールで再現した乾隆帝。皇帝でしか実現できない理想郷がここにあります。
まとめ
北京の世界遺産・頤和園の魅力について紹介しました。中国を代表する観光スポットでもある頤和園。北京に訪れた際はぜひ、乾隆帝の想いがたくさん詰まったこの名園の魅力を体感してみてください。北京中心部からの交通アクセスも便利ですよ。