名称:キンデルダイク-エルスハウトの風車群
住所:Molenkade Nederwaard 1, 2961 AT Kinderdijk
公式・関連サイトURL:http://www.holland.com/jp/tourism/interests/world-heritage-sites/mills-of-kinderdijk-jp.htm
オランダのシンボルの一つといえば風車。穀物を曳いて粉にするという使い方以外に国土の約4分の1が水面より低いオランダでは、風車は水を排出して水害を防ぐという重要な役割を担っていました。オランダに住む人々の安全と経済の発展を長きに渡り支えてきた風車はかつて国内のあちこちに見られ、キンデルダイクの町にも最盛期は約1000基もの風車が並んでました。その後電気の登場で風車の役割は少なくなり、その数も一気に減少。しかしキンデルダイクの町には現在も国内で19基もの風車が並んで大切に管理・保存されており、その希少性から1997年「キンデルダイク-エルスハウトの風車群」として世界遺産登録されました。観光名所としても知られるキンデルダイクの風車。風車で挽いた粉を使ってつくったパンなどを販売する売店や観光客向けの博物館、風車守の住居など様々な形で活用されています。オランダの原風景を楽しめる、世界遺産であるキンデルダイク-エルスハウトの風車群の見どころをご紹介しましょう。
目次
美しい風景の中で遊べる!世界遺産「キンデルダイク-エルスハウトの風車群」
キンデルダイク-エルスハウトの風車群とは?
キンデルダイクの静かな川の両側に並ぶ19基の風車。その時が止まったかのような美しい風景の世界遺産を一目見ようと、世界各地から観光客が訪れます。風車が稼働している様子を見たければ、7月と8月の祝祭日に行くのがオススメ。ちなみに10月から3月までの寒い季節は閉鎖されていますが、川が凍り付いて天然のスケートリンクが出現するので、それを目当てに訪れる人もいるんですよ。
海抜の低いオランダらしく彼方まで見渡せる平野にあるキンデルダイク。1740年代に建設された当初の雰囲気を今に伝える世界遺産です。風車美術館に行けば、その機能や歴史、風車守の生活などを詳しく知ることができますよ。キンデルダイクに訪れる観光客の中には、この風景の良い世界遺産の周りでピクニックを楽しもうとお弁当を持ってくる人達も。のどかな風景を楽しんでくださいね。
キンデルダイク-エルスハウトの風車群へのアクセス
世界遺産キンデルダイク-エルスハウトの風車群は、ロッテルダムの南東約25キロ程の位置にあります。ロッテルダム中央駅から電車に乗ってRotterdam Lombardijien駅まで行きます。駅前からバスに乗って、次はKinderdijk Molenkade駅で下車すれば世界遺産はすぐそこです。またはロッテルダム中央駅からZuidplein駅まで地下鉄で行き、バスで世界遺産キンデルダイクまで行く方法もありますよ。
さらにロッテルダムのドルドレヒト(Dordrecht)から、オランダ最大の公共交通ネットワークである水上バス「ウォーターバス」を使えば約35分で到着することができますよ。
キンデルダイク-エルスハウトの風車群のおすすめポイント
風車小屋の美術館
現在では利用されなくなり消えていった風車たちも、オランダの治水技術の歴史を伝える貴重な資料として世界遺産キンデルダイクでは今でも愛されています。
そんな風車の歴史や様々なことがらを、実物を見ながら学べるのがネダーワール風車美術館(Museummolen Nederwaard)。風車の中は最後の風車守の家族が暮らしていた、1950年当時のインテリアが残されています。「ベッドステッド」と呼ばれる壁の中に収納されているようなベッドなど、少ないスペースを活用し工夫された興味深いものも多いですよ。風車には階段が付いていて最上階からはキンデルダイクの美しい絶景が見られますので、ぜひ登ってみてくださいね。
もう一つの人気観光地、ブロックワー風車美術館(Museummolen Blokweer)は教育用の施設。予約をすればガイドさんが世界遺産の風車についてたっぷりと教えてくれる、専門的なワークショップに参加できます。風車の作り方から動く仕組み、維持の方法そして風車守の仕事内容やこの仕事につくための方法まで。風車の設計図や部品も間近で見られますよ。
様々なアクティビティ
世界遺産キンデルダイクの風車群の周りには、沢山の楽しみ方があります。ビジターセンターにはぜひお立ち寄りください。休憩場所として使うことはもちろん、かつて使われていた蒸気式ポンプの機械室の探索や風車について映画で学んだり、お土産購入やエリア内の観光情報も知ることができますよ。
美しい風車の風景を川の上から眺めてみたいのなら、クルージングがオススメ。船は屋根がないクルージングタイプと、屋根付きのホッパータイプがあります。川から観光スポットを回ってくれまよす。「世界遺産キンデルダイクチケットオフィス」でクルージングのチケットを購入できます。
ほかには世界遺産の風車群やキンデルダイク地域の草原や魅力的な村を通るサイクリングコースも魅力的。ただし現地で自転車レンタルはないので、持参する必要があります。自転車がなければハイキングもオススメですよ。キンデルダイクの自然はもちろん近隣のAlblasserwaardの泥炭地帯は、国内で最も美しいハイキングコースともいわれる名所なんです。
◎まとめ
かつてはオランダの人々の生活を支え、まさにオランダの象徴であった風車。文明の発達によって姿はなかなか見られなくなってしまいました。しかし世界遺産「キンデルダイク-エルスハウトの風車群」ではオランダ人の心の原風景ともいえる風景を風車とともに感じることができますよ。オランダを訪れるのなら、ぜひ世界遺産「キンデルダイク-エルスハウトの風車群」を尋ねてみてくださいね。