シチリア島最西端の街トラーパニ！塩田、遺跡、ビーチなど観光地をご紹介！

シチリア島西部に位置する都市、トラーパニ。アフリカにも近く、アフリカの伝統料理であるクスクスがどのレストランでも食べることができるほど、アフリカ文化とイタリア文化が入り混じっています。トラーパニの代名詞と言えるほど有名なのが塩田で、代表的な観光地になっています。ここで取られる塩は、イタリア中でも高く評価されていて貴重ですので、お土産には最適です。その他にも、ワインや昔ながらの石造りの街並みを残した山岳村、復活祭など、有名で人気のある観光要素が盛りだくさん！そんなトラーパニの観光地を10ヶ所ご紹介します。シチリアの旅の参考にしてみてくださいね。

1.Museo delle Saline

シチリア料理に欠かせない食材と言ったら、オリーブオイル、ビネガー、そして塩です。シチリアの新鮮なシーフード料理は、これらの調味料が味の決め手になります。

トラーパニからマルサラという街にかけて広がる塩田では、シチリア名産の塩が作られています。トラーパニ市街地から南西に8kmほどの湾に面した場所に、Museo delle Salineという塩田と塩の博物館があり、トラーパニの代表的な観光名所となっています。

ここでは、塩田の作業や収穫した塩の山の様子を見ることができます。また、博物館では昔からの塩の製法の説明や道具の展示が行われており、レストランも併設。レストランでは、この塩田の塩を使ったシチリア料理を食べることができ、観光客にとても人気です。

トラーパニの塩は、ミネラルが豊富で料理を美味しくしてくれます。観光に来た際は、お土産に買ってみましょう！

2.エリチェ

トラーパニ市街地の背後にそびえる山にある、山岳の村エリチェ。海抜700mほどにあり、歴史ある石造りの街並みが残る必見の観光スポットです。

トラーパニからバスで行くこともできますが、ケーブルカーで行くのがおすすめ。ケーブルカーからは、海と空、トラーパニの町が見え、観光客にもとても人気です。 15分ほどのケーブルカーの旅は、エリチェへの期待が高まる楽しい時間になりますよ！

エリチェに着いたらぶらぶらと散策してみましょう。村内には教会や城、博物館などがありますが、いちばんの見どころはエリチェの中で最も高い位置にある古城です。崩れかかった古城は、長い歴史を感じさせます。天気が良ければ、エリチェの岩山と街並み、山の下に広がる塩田を眺めることができますよ。

3.サンロレンツォ大聖堂

トラーパニのメインストリートであるコルソ・ヴィットリア・エマヌエーレ通りにある、重要な大聖堂がサンロレンツォ教会です。ショップやレストランなどで賑わっているこの通りは、トラーパニ観光で必ず訪れる繁華街。その通りの中でも一際目立っている建物で、観光客も多く訪れます。

この大聖堂は4世紀に建設され、17世紀に建て直された歴史ある建築物で、その際バロック様式に変更されたもの。細かな彫刻は、見ていて飽きることがありません。内部には、高い天井からに伸びた柱が規則正しく並び、その天井にはパステルカラーをベースとした美しいフレスコ画が描かれています。圧倒されてしまいそうなほど神聖な雰囲気が漂っています。

また、絵画も多数展示されており、ヴァン・ダイクの｢十字架に架けられたキリスト」など重要な作品も見ることができます。小規模な聖堂ながらも心が洗われるような場所ですので、ぜひ観光してみてください。

4.イエズス会寄宿舎教会

サンロレンツォ教会と同じコルソ・ヴィットリーオ・エマヌエーレ通りにあるイエズス会寄宿舎教会も、トラーパニ有数の観光地として有名です。

シチリアは世界遺産「ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々」に指定されているように、バロック様式の建築が多い島。この世界遺産には、トラーパニは含まれていませんが、トラーパニにもたくさんのバロック建築が見られます。この教会もその一つ。外壁にもたくさんの人間や動物などの装飾が施されています。

ここは、1705年に完成したイエスズ会の教会で、教会内部は修復されていないところも多々ありますが、全体的に淡いピンクの色合いで、壁の装飾やフレスコ画、シャンデリアが見事です。教会の隣には、元イエスズ会の学校があり現在も高校として使用されています。

5.カンティーナフローリオ

トラーパニの隣町であるマルサラは、シチリアの代表的な甘口のデザートワイン、マルサラワインの産地として有名です。そのマルサラにあるカンティーナフローリオは、マルサラで最大のワイナリー。833年に創業し、現在では人気の観光地となっています。カンティーナとは、イタリア語でワイナリーを意味します。

フローリオでは、ワイナリー見学や試飲が可能。直営売店での種類豊富なワインを購入することもでき、観光客に人気です。シチリアでは、西部は白ワイン、東部は赤ワインを作るのに適しています。西部に位置するトラーパニでは、海からの風によりミネラル豊富な土壌でブドウが育つのです。そのブドウから造られた白ワインは、とてもフルーティーな味わいですよ。

このワイナリーでは、白、赤、ロゼと多種のワインがありますが、ぜひ白ワインを試してみましょう！ワイン好きにはたまらない観光スポットです。

6.Grotte Mangiapane

トラーパニ市街から車で30分ほど北東に行ったところにあるGrotte Mangiapaneという洞窟。内部は、数百年前からのシチリアの生活や仕事を知ることができる博物館になっています。トラーパニから足をのばす価値のある観光スポットですよ！

この博物館は、赤褐色の乾燥した大地が広がる場所にあり、巨大な岩山の切れ目のような場所に作られています。この洞窟の中には、周辺の岩を利用して建てられていた当時の家があり、ここが展示スペースとなっています。

この洞窟博物館の近くにあるオリエンタタ・モンテ・コファノ自然保護区とあわせて観光するのがおすすめ。とても美しいビーチのある公園ですよ！

7.プルガトリオ教会

トラーパニ旧市街の裏通りにあるプルガトリオ教会は、ミステリがある教会として有名な観光スポットになっています。

宗教劇を意味するミステリですが、ここでは、キリストの最後の1日を20シーンに分けて表現している彫刻を指します。観光客の目当てはこの彫刻で、これは17～18世紀にかけてトラーパニの彫刻家たちが作成したもの。キリストの裁判や張り付けなどの様子が、表情も豊かに鮮やかな色彩で表現されており、見応えがあります。

春の復活祭前の金曜日には、その20シーンのミステリが20台の神輿として担がれ、トラーパニの街を24時間練り歩きます。キリストが死んだと言われている金曜日の14時にこのプルガトリオ教会を出発し、翌日14:00にまたこの教会に戻って行進は終了します。そして翌日の日曜日にキリストが復活するお祝いを行います。

この復活祭を見るために、毎年多くの観光客が訪れ、街は活気づきます。

8.リニーの塔

トラーパニは、シチリアで最も西にある町ですが、その中でも最西端がこのリニーの塔です。トラーパニの中心部からは歩いて1時間弱ほどかかりますが、旧市街のメイン通りであるコルソ・ヴィットリーオ・エマヌエーレ通りを進むとたどりつくことができます。トラーパニ市街の街を観光しつつ、リニーの塔に行ってみてください。

ここは1671年に建てられ、当時は見張り塔として敵の侵入を監視していました。北、南、西の3方面が海に面しており、海からの侵略が多かった街なんですよ。塔の上には、巻貝の彫刻が施されており、可愛らしいです。

塔の奥からは、アフリカとの間に広がるティレニア海が見渡せて爽快です。なんと行ってもここでの観光のポイントは、最西端から見るトラーパニの海岸沿いの景色。この塔までの橋や海岸沿いが湾曲しているため、とても美しい海辺の景色を見ることができますよ！

9.アヌンツィアータ聖所

トラーパニでは他のイタリアの都市に比べて、マドンナ（マリア様）に対する信仰心が高く、絶大な人気を誇っています。トラーパニでは、8月16日は「マドンナの日」。マリア様をお祝いするために、マリア様を神輿として担ぎ街を練り歩きます。そして17日の日付が変わる0時ちょうどに港で花火が上がります。

このマリア様が収められているのがアヌンツィアータ聖所で、トラーパニの中心地から東に歩いて30分ほどの場所にあります。少し中心地から離れているものの人気の観光スポット。大理石で作られたキリストを抱いたマリア様の像前には、観光客の長蛇の列ができています。その像は、表情が優しく、キリスト教徒でなくとも癒される雰囲気を持っています。ぜひ見て欲しい観光スポットです！

10.ジンガロ自然公園

トラーパニから北へ50Kmほどのジンガロ自然公園。トレッキングや海水浴が楽しめる広大な観光スポットとなっています。ここへは、公共交通機関がありませんので、トラーパニからは車で行きましょう。

この公園には遊歩道があるので、ぜひトレッキングしていきましょう。美しい海、岩山、サボテンなどシチリアの自然を見ることができる、とても清々しい散歩コースですよ。この公園に近くには、イタリアの最も美しいビーチに選ばれたこともあるサン・ビート・ロ・カーポというビーチリゾートもあります。美しいビーチにたどり着くまで約7km。そのビーチの透明度は非常に高く、エメラルドグリーンの海が本当に美しいのです。

公園近郊の街からは、このビーチにボートで行くツアーも出ており、海側から公園を観光することもできます。トラーパニから距離がありますが、この美しさは見逃せませんよ！

◎まとめ

シチリア島のトラーパニのおすすめ観光地を10ヶ所ご紹介しました。トラーパニは、アフリカに近い場所にあるためアフリカ文化が流入している地域で、イタリア本土とは異なる建築物や食文化などに触れることができます。またこの街には、塩田やワインを始め、山岳の村エリチェなど見どころが満載です。ぜひ、トラーパニ観光で素敵な思い出を作ってくださいね。

シチリア島最西端の街トラーパニ！塩田、遺跡、ビーチなど観光地をご紹介！