名称:タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園
住所:Talamanca Range-La Amistad Reserves Panama
公式・関連サイトURL:http://www.mallaz.com/costa-rica/parque/amistad.php
中米の見どころはビーチだけではありません。カリブ海に面する「タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園」は広大な土地に様々な地形や気候が存在するコスタリカとパナマにまたがる世界遺産です。世界でも珍しい植物や動物を見ることができて、「幸せを呼ぶ幻の鳥」と呼ばれているケッツアールを見ることもできますよ。2ヶ国にまたがる世界遺産にはどのような魅力があるのでしょうか。
目次
タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群とラ・アミスター国立公園の魅力
タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園とは?
「タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園」とはコスタリカとパナマにまたぐ、総面積5,654平方kmにおよぶ広大な世界遺産です。タラマンカ地方にある中央アメリカ最大級のこの保護地域では、熱帯雨林や火山地帯、高原地帯など様々な気候や地形が入り混じっていることで世界有数の植物や動物を見ることができます。
優れた自然美や絶滅の恐れのある種の生息地があることが評されて1983年にはコスタリカのラ・アミスター保護区群、1990年にパナマのラ・アミスター国立公園が世界遺産に登録されました。パナマとコスタリカをまたぐこの一帯が、世界遺産に登録されるよりも前の1982年に生物圏保護区に指定されていたことが、後の世界遺産登録拡大に繋がっています。
アクセス方法
【パナマから入る場合】
パナマシティからバスまたは飛行機を利用してダビまで行き、そこからバスを利用してセロ・プンタまで移動します。セロ・プンタからラス・ヌベスまで再びバスを利用。ラス・ヌベス行きのバスは本数が少ないため、セロ・プンタからはタクシーの方が便利です。帰りのバスの本数も少ないので、あらかじめタクシーを手配しておきましょう。また、ダビからラス・ヌベスまでレンタカーを利用すると約1時間半で到着します。
【コスタリカから入る場合】
コスタリカの首都サンホセからバスを利用してサンヘラルド村まで移動します。サンヘラルド村からサン・ビトまで再びバスを利用。サン・ビトからラ・アミスター国立公園へは4WDのタクシーでもアクセスすることが可能です。また、サンホセからサン・ビトまでレンタカーを利用すると約5時間かかります。ツアーも出ているのでぜひ参加してみてください。
タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園のオススメポイント3
チリポ山があるタラマンカ山脈
世界遺産に登録されているタラマンカ山脈は、コスタリカとパナマの国境に位置する山脈です。大自然を満喫することができるタラマンカ山脈では、たくさんの木々や花々、清涼感を感じられる川やマイナスイオンを贅沢に浴びることができる滝、この一帯に生息している多種多様な生物たちに癒されます。タラマンカ山脈の最高峰はコスタリカ側にあるチリポ山です。
チリポ山に次いで2番目に高い山のセロ・デ・ラ・ムエルテ峰は、標高3451メートルなのでチリポ山に比べて登りやすいですよ。ジャングル地帯や高原などタラマンカ地方の様々な地形を観察することができる絶好のスポットもあります。タラマンカ山脈のカリブ海地域は人類未踏の場所も多く残っているので、もしかすると新種の生物などを発見できるかもしれません。
チリポ山
標高3,819mのチリポ山はタラマンカ山脈にあるコスタリカの最高峰です。毎年たくさんの人々が登山に挑戦しています。近くの村サンヘラルドで一泊、山小屋で二泊と少し時間はかかってしまいます。心配な方はガイドをお願いしたり、ポーターに荷物を持ってもらうこともできますよ。
コスタリカは細長い形をしているため、東西が狭く120kmほどしかありません。チリポ山の山頂からは太平洋とカリブ海の2つの海を一望することができ、コスタリカ全土も見渡すことができます。そしてご来光目当てにこの世界遺産を訪れる登山家も多いです。体力に自信の有る方はチリポ山に登り、頂上から世界遺産の絶景を眺めてみてはいかがでしょうか?
多種多様な生物の鑑賞
出典: Ondrej Prosicky/Shutterstock
この世界遺産には希少種や固有種をはじめ多種多様な生物が生息しています。「生きている宝石」と呼ばれている、光り輝くような美しいモルフォ蝶も多数生息しているので間近で見ることができるかもしれません。また、人間を怖がらないと言われているハチドリも近くで見ることができます。花の蜜を吸うために空中で止まったような動きを見せて、1分間に800回も羽を動かすことによって空中停止するそうです。
そして先住民から深く信仰されていたケッツアールも探してみてください。「幸せを呼ぶ幻の鳥」とも呼ばれ、鮮やかなグリーンに真っ赤な胸元が印象的です。タラマンカ地方を含む中央アメリカでも限られた山間部にしか生息していない貴重な鳥ですよ。もちろん植物も多く生育していて、約1500種の樹木や678種のシダや約1200種のランなど1万種以上の植物が生育しています。
注意事項
「タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園」は手付かずの自然が多く、整備されていない場所がたくさんあります。特に登山をする場合には持ち物に注意が必要です。レインウェアや防寒着、手袋や寝袋、ヘッドランプや食料、水は必須。特にパナマ側の公園は観光地化されていないため訪れるのも大変です。整備もされていないのでコスタリカ側から訪れることをおすすめします。
まとめ
「タラマンカ地方-ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園」はまさに熱帯雨林そのもの。生い茂る木をかき分けてぬかるんだ道を歩く探検や動物好きには探究心が刺激されるたまらない世界遺産です。日本には存在しない気候や地形、動物たちに少しのスリルとたくさんのワクワクを感じることができるでしょう。タマランカ地方に訪れる機会があったら一度足を運んでみてはいかがでしょうか?