名称:ピルギ村/Pyrgi Town
住所:Pyrgi,
公式・関連サイトURL:https://www.chios.gr/en/pyrgi-en
エーゲ海東部にぽっかりと浮かぶ島「キオス島」。とても個性的な村が集まっていて、それぞれが観光スポットとして注目を集めています。「キオス島」の名前を世に知らしめたといわれるルーブル美術館所蔵のドラクロワによる絵画「キオス島の虐殺」。ギリシャ独立までの過酷な歴史の渦中にこのキオス島もあったことを物語っていますが、今ではそんな過去を微塵も感じさせない、のどかで実り豊かな美しい島となりました。
1年を通して温暖で過ごしやすく、少し歩けばリンゴやイチジクなど色とりどりの果実を並べたお店がたくさん。観光客にはオレンジがよく売れるんだとか。古くから交易の島として栄えたこともあり、独特の文化が根強く残る島なんです。黄金の島、神の島、そんな異名を持つ魅力に溢れたエーゲ海に浮かぶ島、キオス島の観光名所に迫ります!
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魅力だらけのギリシャ・キオス島に迫る!イチオシ観光スポット8選
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1.ピルギ村
近年観光客の注目を集めているピルギ村、別名「マスティック・ヴィレッジ」。キオス島南部の山間部に位置し、幻の植物「マスティハ」を育てるために作られたと言われています。マスティハとは「神の涙」と呼ばれる、キオス島でもこの地方でしか育たない植物の樹液のこと。殺菌作用があるとして、古くからキオスの人々の生活必需品として利用されています。マスティハの生息地域は非常に限定されているため、ピルギの村は何度も略奪の危機に晒されました。そんな貴重な植物が狙われないようにと、村全体を石壁で囲ったのが要塞の村の始まりと言われています。
そんなピルギ村のもう一つの魅力は、美しいキオスの伝統模様クシスタ。これを一目見ようとキオス島へ上陸する観光客が今も後を絶ちません。村一面を覆う漆喰の壁には様々な装飾が施され、その種類は数万にも上るとか。その独特の幾何学模様はとても魅力的で、ぜひ観光で訪れてほしいスポットになっています。
2.メスタ村
キオス島で最も人気のある観光地の一つメスタ村。村の中は細長い路地が入り組んでまさに迷路!いざ村へ入ろうとすると入口はどこへやら。じつは村への入口は6つだけなんです。外壁には村の入口を示す壁画が描かれていますので、それを辿りながら散策をはじめるアトラクションのような観光のスタート!いやおうにも期待感を盛り上げてくれますね。
そんなメスタ村の特徴と言えば、石造りの建物。はるか昔の海賊が海を荒らしていた時代、キオス島も例外なくその標的にされました。中でも海賊に狙われることが多かったメスタ村は、強固な石壁と入り組んだ路地を作ることによって村を守ってきたのです。村のランドマークといえる中心に建つキオス島で最大の教会、タクシアルヘス教会。内部の装飾はもちろんのこと、壁やドア、床に至るまで色のコントラストが何とも美しく、観光客を一瞬で魅了してしまうのにも頷けます。キオス島を訪れたならメスタ村をぜひ観光してみてくださいね。
名称:メスタ村/Mesta Town
住所:Mesta, Chios
公式・関連サイトURL:https://www.chios.gr/en/mesta-en
3.オリビ村
キオス市街地から南西に約30km、メスタとピルギの間に位置し2つの文化が融合した村、オリビ。クシスタの装飾が美しく、こちらも他の村に負けず劣らず観光客に大人気です。外部からの襲撃を逃れるため家々の外壁は結合し、村の外からは中の様子が一切窺えないという個性的な姿をしています。周りに海はなくキオス島には珍しい谷の集落ですが、村への入り口は1つだけ。戦争という歴史がこんな静かで美しいキオス島にも、少なからず影響を与えたことが目に見えて伝わってきますね。
中心には聖パラスケヴィ教会とタクシアルホン教会が建ち並び、オリビに暮らす人々の信仰深さを感じることができます。村から少し南下した場所にある「オリビの洞窟」も観光客に大人気。1億5000万年前から形成を続けているという鍾乳石はとても幻想的で美しく必見ですよ。自然のまま大切に保存されている洞窟、入場料を払って観光ガイドと一緒に回って下さいね。
名称:オリビ村/Olympi Town
住所:Olympi, Chios,
公式・関連サイトURL:http://www.greeka.com/eastern_aegean/chios/chios-villages/chios-olympi.htm
4.ネア・モニ修道院
ギリシャの3大修道院の1つともいわれる素晴らしい修道院がここキオス島のネア・モニ修道院。11世紀に設立され、今なお残るビザンティン建築とモザイク画が非常に美しく、キオス島の観光地の中でも特に人気の観光スポットです。特に壁や天井を覆うモザイクは、表情や指先の細部までとても繊細に描かれており、当時の人々の神に対する思いが目に浮かぶよう。そんなキオス島ネア・モニ修道院は、1990年アテネのダフニ修道院、ヘリコン山のオシオス・ルカス修道院と共に、ユネスコ世界遺産として登録されました。
曲がりくねった坂道の先にあるネア・モニ修道院。その道のりは少し大変ですが、辿り着いた先にある感動は観光客を魅了して止みません。それまでの苦労なんて忘れて、ネア・モニ修道院の美しさに息を呑むことでしょう。途中にはキオス島を見渡すビューポイントもありますので、景色を楽しみながら修道院を目指して下さいね。
名称:Nea Moni Monastery
住所:Karyes, 82100, Chios
公式・関連サイトURL:http://www.gtp.gr/LocPage.asp?id=7972
5.マヴラヴォリアビーチ
キオス島のビーチの自慢は、なんといってもその透明度!海底まで見透かすことのできるマヴラヴォリアの海は、まるでクリスタルのように美しいといわれ夏になると多くのキオス島民と観光客で賑わいます。その美しさをさらに引き立てるのが、ビーチに敷き詰められた黒石。波にもまれ研磨された滑らかな丸い小石なので、足の裏が痛くなる心配もありません。
マヴラヴォリアビーチは元々、古代ギリシャ時代の火山噴火の末にできたと言われています。その時代からほとんど変わっていないような風景のなか海水浴を楽しめるのもキオス島観光の醍醐味。自然のままの姿ゆえ、キオス島のビーチは観光化されておらず日本のビーチのようにタオル・パラソル・ビーチチェアなどの用具が借りられる施設は皆無です。最低限レジャーシートとタオルは準備して行くのがオススメ。思いっきり遊んだあとは、真水の出るシャワーがあるのでご安心を!
名称:マヴラヴォリアビーチ/Mavra Volia Beach
住所:Mavra Volia, Chios
公式・関連サイトURL:http://www.gtp.gr/LocPage.asp?id=72669
6.キオス島マスティハ博物館
幻の植物「マスティハ」について、もっと詳しく知りたい方はぜひここへ!2016年6にキオス島南部のマスティホホリア村にオープンしたばかりですが、すでにたくさんの観光客が訪れる観光スポットとなっています。広い館内には、まさに秘密がいっぱい。マスティハの栽培方法を再現した常設展示からその歴史、さらには歯磨き粉や石鹸など現代の生活用品への活用法まで網羅されています。
これまで門外不出、極秘に栽培されていたマスティハの秘密に迫れるということで、観光客だけでなく一般のキオス島民も注目している施設です。キオス島の中でもあまりスポットライトを浴びることのなかったマスティホホリア村ですが、これからは欠かせない観光スポットになりそうですね!
名称:キオス島マスティハ博物館/The Chios Mastic Museum
住所:Locality of Rachi (Tepeki), in the Pyrgio region of the Municipality of Chios.
公式・関連サイトURL:http://www.piop.gr/en/diktuo-mouseiwn/Mouseio-Mastixas/to-mouseio.aspx
7.アナヴァトス村
天空の砦ともよばれるアナヴァトス。キオス島の中心部に位置しながら南北を崖で囲まれた断崖絶壁の村で、ギリシャ語で「難攻不落」と名付けられたのにも頷けますね。何度海賊に襲われても立ち上がったといわれる住人たち。しかしギリシャ独立戦争の渦中、トルコ人に捕らえられることを恐れた住民と避難民たちは崖から身を投げたといわれています。一度は再建も検討されましたが、1881年の地震でキオス島中心部は甚大な被害を受け現在もほぼ廃墟となっています。
しかし、アナヴァトス村は今では最も美しいビューポイントとして、観光客に人気です。歴史深い街並みを散策しながら頂上付近まで登っていけば、他では観られないキオスの景色に感動すること間違いなし!現在住人はたった数人しかいませんが、夏の間は観光客も多く、街にはカフェテリアも開きます。時が止まったままの村と絶景を観光しにぜひ訪ねてみて下さいね。
名称:アナヴァトス村/Anavatos Town
住所:Omiroupolis, 821 00, Greece
公式・関連サイトURL:https://www.chios.gr/en/anavatos-en
8.キオス城
キオス村の中心に突如現れる要塞。まるで敵の襲来を絶対に許さない!と言っているような立派な石壁を持つかつてのキオス島のシンボル、キオス城。その強面な外観に圧倒されつつ一歩中へ入るとびっくり!観光客に大人気の1つの村のようになっているんです。
広場があり、カフェテリアがあり、土産物屋があり…そう数えながら見上げれば、世間話をしながら洗濯を干している陽気なおばさんたちの笑い声が聞こえたり。まるで突然別の世界に飛び込んでしまったかのような感覚で、大人でもワクワクしてしまいそう。見どころの多いキオス城ですが、必見なのは奥の方にあるアートギャラリー。公衆浴場だった施設がギャラリーとして公開されて、古代ギリシャの建物と現代アートの融合が素晴らしいと観光客に人気です。さすが元要塞だけありキオス城内はまるで迷路のように入り組んでいます。南側メインゲートに観光案内マップが置いてありますので、まずはそれで確認してから散策することをオススメします。
名称:キオス城/The Chios Castle
住所:North of the Chios city center,Chios,Greece
公式・関連サイトURL:https://www.chios.gr/en/chios-castle
◎まとめ
ギリシャの魅力的な島、キオス島についてお伝えしました。島の素敵もさることながら、エーゲ海の美しさはやはり一見の価値あり。キオス島から観るクリスタルクリアな海はきっと心に残る旅の思い出になることでしょう。日本からの観光ツアーはなかなかないキオス島ですが、ギリシャはピレウスから、トルコからだとチェシメからフェリーでアクセスできるので、日帰り旅行にもオススメですよ。
激動の歴史から生まれた個性的な文化の残る島、今にもおとぎ話が始まりそうな不思議な島へ、ぜひ観光で訪れてみてくださいね。