フランス中央の火山岩の街、クレルモン=フェランのおすすめ観光スポット!

フランス中央の火山岩の街、クレルモン=フェランのおすすめ観光スポット!

フランス中部のオーベルニュ地方の中心都市クレルモン=フェラン。クレルモンとモンフェランという2つの町が合併して誕生した街であり、グルメガイドで有名なタイヤメーカー・ミシュランの本社があることでも有名です!クレルモン=フェランは周囲に中央山塊が広がり、今は休火山となっている山が点在しています。火山群によって湧き出る温泉や鉱泉も多く、日本でもよく知られるミネラルウォーターのボルヴィックやヴィシーの水は、クレルモン=フェランの近くから湧き出ているんですよ。水資源に恵まれていることから、観光客だけでなく湯治客も多く訪れる地方です。そんな地理的環境から、クレルモン=フェランの建物には黒い火山岩が多用されていて、街全体が黒みがかっているのも特徴です。それでは、見どころあふれるクレルモン=フェランのおすすめ観光スポットをご紹介します。

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フランス中央の火山岩の街、クレルモン=フェランのおすすめ観光スポット!

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1.被昇天聖母大聖堂(ノートルダム・ド・ラサンプション大聖堂)

クレルモンの街の中心、観光案内所のすぐそばにある被昇天聖母大聖堂は街のシンボル。14世紀に約100年かけて建てられたゴシック様式の大聖堂は、黒い火山岩で作られており、とても重厚な外観をしています。その重々しい印象とは対照的に、中に入ると色鮮やかなステンドグラスに目を奪われます。パリのノートルダム大聖堂のバラ窓や、サント・シャペルのステンドグラスにも負けない素晴らしいものなので、クレルモン=フェランを観光する際には必見ですよ。他にも立派なパイプオルガンや絵画など、見どころがいっぱいです。

空に突き抜けるように立っている2本の尖塔は、螺旋階段を登って上までいくことができ、クレルモン=フェランの街並みや中央山塊の山々のパノラマを楽しめます。時間に余裕があり、体力に自信がある方にはおすすめです。大聖堂の周りは旧市街となっていて、散策しているだけでも楽しいエリアですよ。

2.ノートルダム=デュ=ポール寺院

出典: シルヴァン / PIXTA(ピクスタ)

12世紀に建造されたロマネスク様式のノートルダム=デュ=ポール寺院は、ゴシック建築の被昇天聖母大聖堂と比べると色が若干明るく、シンプルな印象を受けます。サンティアゴ・デ・コンポステーラ街道の巡礼路沿いの歴史的建造物として、1998年にユネスコの世界遺産に登録されました。

2008年12月に全面修復を完了し、ロマネスク様式の特徴である繊細な彫刻やステンドグラスが、聖堂内部を鮮やかに彩っています。特に、彫刻の人物の表情の豊かさには驚かされますよ。地下祭室には、13世紀以降ずっと信仰の対象となってきた黒い聖母が祀られていて、こちらもぜひ見ておきたい作品です。

観光客ばかりでなく、礼拝にきているクレルモン=フェラン市民も多いので、観光の際は静かに見学しましょう。なお、観光ガイドツアーも行われていて、クレルモン=フェランの観光案内所で予約可能です。

3.ロジェ・キリオ美術館

出典: commons.wikimedia.org

かつてはクレルモン=フェラン美術館と呼ばれていたロジェ・キリオ美術館は、修道院だった建物を20世紀に現代建築として改修したものです。自然光が降り注ぐとても明るい6階建ての美術館には、中世から20世紀までのさまざまな美術品が所蔵されています。ドラクロワやローランサン、ブッフェなど、有名画家の作品も鑑賞することができますよ。ガイドツアーの他にテーマ別のアクティビティも開催されていて、クレルモン=フェランの観光案内所で予約が可能です。

ロジェ・キリオ美術館はモンフェラン地区にあるので、旧市街散策とあわせて観光すると良いでしょう

4.バルゴワン美術館

出典: commons.wikimedia.org

黒い建物が多いクレルモン=フェランの街を観光していると、白い外装のバルゴワン美術館がひときわ印象的に映ります。バルゴワン美術館は絨毯や衣服などの所蔵品を展示するテキスタイル部門と、旧石器時代からガロ・ローマ時代までの資料を展示する考古学部門の2つの部門から成っています。

テキスタイル部門は、中近東やアジアの絨毯や衣服のコレクションがメインとなっています。数ヶ月単位でテーマが変わる特別展では、テーマに合わせたアクティビティも行われているので、観光客だけでなくクレルモン=フェラン市民も足しげく美術館を訪れています。

考古学部門では、なかなか他では見られない青銅の宝飾品や食器など、貴重な資料が数多く展示されています。バルゴワン美術館は、クレルモン旧市街から少し南へ行った、自然科学博物館やルコック庭園のそばにありますよ。

5.アバンチュール・ミシュラン

出典: commons.wikimedia.org

フランス人にクレルモン=フェランと言うと、多くの人が「ミシュランの街」と答えるほど、タイヤメーカー・ミシュランはクレルモンフェランの顔。そんなミシュランについて楽しく学べる観光スポットが、アバンチュール・ミシュランです。

ここでは、ミシュランの会社やタイヤの歴史、技術や仕組みについての展示や解説を見ることができます。タイヤが使用されている自転車や車、オートバイ、飛行機などの実物とともにタイヤの変遷をたどれるだけでなく、運転ゲームもできるなど見どころいっぱいです。建物の入り口には、世界一大きいタイヤもありますよ。

またブティックでは、ミシュランガイドでもおなじみのミシュランマンのグッズや、世界の観光ガイドブックなど、見ていて楽しいものがたくさん。クレルモン=フェラン観光のお土産を見つけられること間違いなしです。

6.パスカルの道

出典: commons.wikimedia.org

クレルモン=フェランは、フランスを代表する哲学者パスカルの生誕地としても知られています。世界遺産ノートルダム・デゥ・ポール大聖堂そばのポール通りから被昇天聖母大聖堂へと向かう観光ルートに、パスカルの名がつけられたパスカルの道があります。石畳の静かなパスカルの道では、足元を見るとパスカルの顔が刻まれた銀色のメダルが埋め込まれています。他にも偉人のメダルが道に埋め込まれているので、クレルモン=フェラン観光では、どんなメダルがあるのか見比べながら散策すると、一層楽しくなりますよ。

なお、パスカルの道を上がった大聖堂のそばには、徴税官の子として生まれたパスカルの生家の跡を示すパネルがあります。クレルモン=フェラン観光の際はあらかじめパスカルについて学んでおくと、より興味深く観光できるでしょう。

7.ルコック庭園

出典: Gérard Colombat

クレルモン=フェラン市民の憩いの公園であるルコック庭園は、クレルモン旧市街の中心から少し南へ行ったところにあります。趣のある門をくぐると美しいイギリス式庭園が広がっていて、約2500種類の植物が園内を彩っています。動物の形に木が刈り込まれていたり、植物が絵画のように植えられていたり、噴水のある池でカモたちがのんびりと泳いでいたり・・・メリーゴーラウンドや子どもの遊び場、カフェと施設も充実しているので、全体的に黒い色に囲まれているイメージのクレルモン=フェラン観光で鮮やかな色の景色が恋しくなったら、ぜひ立ち寄ってもらいたいスポットです。

クレルモン=フェランのメインの観光スポットからは離れているため、ガイドブックなどではあまり紹介されていませんが、散策して楽しい庭園ですよ。

8.ボルヴィック情報センター

出典: commons.wikimedia.org

クレルモン=フェランから車で20分ほどの場所に、日本でもミネラルウォーターの名前としてよく知られているボルヴィックの村があり、村から少し離れたところにボルヴィック情報センターがあります。この情報センターでは、クレルモン=フェラン周辺の水質、ボルヴィックの水を育むオーベルニュ地方の山々、そして源泉からボトルに詰められるまでの過程について学ぶことができます。最後は、プレーン、フルーツ味、レモン味のボルヴィックとアイスティーを試飲できますよ!

試飲後は、ボルヴィックの源泉まで自然あふれる景色の中を楽しく散策しましょう。とても楽しく、そして美味しくボルヴィックの水について学ぶことができます。クレルモン=フェランへ観光に来たら、ぜひ足をのばして訪れたい観光スポットです。

なお、ボルヴィック情報センターは冬季は閉鎖されています。詳しい日程は、インターネットやクレルモン=フェランの観光案内所で事前にチェックすると良いでしょう。

9.ボルヴィックボトリング工場

出典: commons.wikimedia.org

ボルヴィック情報センターから少し下ったところに、ボルヴィックのボトリング工場があります。4月から10月の毎週火曜日、また夏休み期間の平日限定で、工場の見学ができます。6歳以下の子どもは入場不可、1週間以上前に事前予約が必要と入場の条件はかなり限られていますが、日程と条件が合えば、世界有数のミネラルウォーターのボトル詰めを観光客でも見学できます。

また、夏休み期間には工場の近くでさまざまなアクティビティが開催されます。緑の山が連なる景色の中をマウンテンバイクで駆け抜けたり、ハイキングをしたりと、豊かな緑に囲まれながら、クレルモン=フェラン市内の観光とはまた異なるひとときが過ごせるでしょう。

10.ピュイ・ド・ドーム

出典: summonedbyfells

クレルモン=フェランから車で約30分くらいのところにぽっこりと盛り上がっているピュイ・ド・ドーム。クレルモン=フェラン市内からも見えるこの山は、中央山塊の起伏に富んだ山並みを一望できる場所として、国内外から多くの観光客が訪れる展望スポットです。

山頂を1周する観光ハイキングコースが整備されているので、気軽に壮大な景色を楽しめます。ボルヴィックのラベルそのままの風景が目の前に広がりますよ。また頂上にはレストハウスもあるので、ハイキングのあとには大パノラマを楽しみながらお茶や食事をすることができます。

ピュイ・ド・ドームの頂上まで、クレルモン=フェランの駅前から直通のシャトルバスが運行されているほか、山腹から渦巻き状に上がっていく登山鉄道もあります。体力と時間に余裕があれば、螺旋状のハイキングコースを自分の足で登って、少しずつ変化する眺めを楽しむのもおすすめです。

11.ヴュルカニア

出典: Alpha du centaure

クレルモン=フェランの駅からバスで40分ほどのところに、2002年にオープンした火山のテーマパーク「ヴュルカニア」があります。大人も子どもも火山について楽しく深く学べる場所なので、クレルモン=フェラン観光で余裕があればおすすめしたいスポットです。

火山の形をした建物が出迎えてくれるこのテーマパークでは、4Dや巨大スクリーンの映画館、大迫力の乗り物などなど、さまざまな角度から火山をメインとした地球の営みについて学習できます。室内ばかりでなく、緑に囲まれた屋外を未来の乗り物のようなバスで巡ったり、気球に乗ってみたりと1日たっぷり楽しめます。またスーベニアショップも充実していて、自然科学や地学に関する本やおもちゃ、グッズがたくさんあり、お気に入りの観光土産を見つけられること間違いなしです。

冬季は閉鎖しているので、観光の際はクレルモンフェランの観光案内所やインターネットサイトなどで開園日程を事前にご確認ください。

12.ガラビ橋

出典: phb / PIXTA(ピクスタ)

ガラビ橋は、クレルモン=フェランから南へ直線で80㎞ほどの、トリュイエール川にかかる美しい赤いアーチ型の鉄橋です。この橋は、パリの観光名所エッフェル塔の設計者ギュスターヴ・エッフェルが設計した橋で、そう言われてみると、エッフェル塔の脚のアーチと形が似ているように感じられるでしょう。独立する前のエッフェルは鉄道設備の会社に勤めていて、美しさと機能性を合わせもつこの橋の成功が認められて、やがてエッフェル塔のアイデアへとつながっていきました。

全長564m・高さ124mの鉄道橋は1884年に完成し、その4年後に鉄道が開通しました。今も、クレルモン=フェランからベジエ行きの電車に乗れば、2時間15分ほどのところでこの橋を通過します。クレルモン=フェランからこの橋へわざわざ行くには少し遠いですが、クレルモン=フェラン観光からの移動の際に通過するようであれば、ぜひ気をつけて眺めてみてください。

13.ヴィシーのオー・ド・スルス

クレルモン=フェランから電車で30分ほど行ったところにある街ヴィシー。ナポレオン3世が湯治に訪れて以来、温泉の街として知られています。温泉街といっても、日本のように大きなお風呂がある宿がいっぱいあるわけではなく、スパのようなセンターでゆっくりするほかは、温泉水を飲んで公園を散歩するというスタイルです。

温泉水が湧き出ているのが、スルス公園の中にあるオー・ド・スルス。温室のような建物の中に入ると、硬度の異なる水を飲めるように蛇口が並んでいます。その場で飲むのはもちろんのこと、ペットボトルを持ってきて持ち帰ることが可能です。匂いがきつく、少し舌がしびれるような感覚もあるので、観光客には飲みにくいかもしれません。火山岩の街クレルモン=フェランへ来たなら、温泉観光もおすすめですよ。

14.ヴィシーのドーム浴場

出典: commons.wikimedia.org

温泉の町ヴィシーで、スパのように温泉水のプールやジャグジーなどに入って湯治する場所が、このドーム浴場です。クレルモン=フェランから電車で約30分のヴィシー駅で下車後、徒歩20分ほどで2つの塔が美しいドーム浴場に到着します。クレルモン=フェラン周辺の山歩きや観光に疲れたら、体を休めにヴィシーへ足を運んでみてはいかがでしょう。

ホテルも併設されているので、日帰りコースから1週間以上の滞在まで、ニーズに合った湯治プランを選ぶことができます。ヴィシーの温泉水を飲んで食事ができるレストランもあり、体の外と中から健康になることを目的とした施設です。また、温泉水を用いたマッサージなどもありますよ。

ちなみに、ヴィシーの温泉水を用いたスキンケア商品やキャンディーは、フランス全国で販売されている人気商品です。ヴィシー観光のお土産に、クレルモン=フェランのミシュラングッズとあわせて購入してみてください。

15.サン=ネクテール教会

出典: commons.wikimedia.org

クレルモン=フェランから車で約45分の場所に、チーズで有名なサン=ネクテールの村があります。この人口800人ほどの小さな村の中心に建っているのが、12世紀に建てられたサン=ネクテール教会。世界遺産のノートルダム・デュ・ポール大聖堂と同じロマネスク様式です。

外観はとてもこじんまりとした印象ですが、この教会で必見なのが、内部にある103の柱頭彫刻!その中の22点には鮮やかな色彩が施されていて、なかなか他では見ることができない素晴らしいものなんですよ。彫刻には人物や動植物が細かく描かれ、表情がのんびりしていて心休まります。また柱頭彫刻の他にも、聖母子像などの色鮮やかな像も見ることができます。

クレルモン=フェランからサン=ネクテール村までの交通機関の運行状況は、季節や曜日によって変わります。クレルモン=フェランの観光案内所であらかじめ交通手段を確認しておきましょう。

16.旧サントストルモワヌ修道院

出典: commons.wikimedia.org

オーヴェルニュ地方のロマネスク教会で最大といわれている旧サントストルモワヌ修道院が、クレルモンフェランから車で約30分のイソワール村にあります。11世紀から12世紀にかけて、エルサレムの方角を向いて建造されたこの修道院は、聖書の1シーンを描いた柱頭彫刻をはじめとして内部全体に鮮やかな色が残っています。

赤を基調とした色合いは、どことなく日本のお寺を彷彿とさせますよ。内部のカラフルさに、素朴で直線的なイメージのある一般的なロマネスク教会とは、ひとあじ違った印象をもつことでしょう。また壁画もすばらしく、なかでも「最後の審判」のインパクトは絶大で見ごたえがあります。

クレルモン=フェランからイソワール村までの交通は、サンネクテール村と同じく季節や曜日によって変わるので、観光の際はクレルモン=フェランの観光案内所で交通手段をご確認ください。

◎まとめ

クレルモン=フェランとその周辺の観光スポットをご紹介しました。緑あふれるオーベルニュ地方を満喫しようと多くの観光客が訪れる街、クレルモン=フェラン。ご紹介しきれなかった素晴らしい観光スポットがほかにもたくさんあります。ぜひミシュランのお膝元クレルモン=フェランを訪れてみてくださいね。

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