名称:トロイの古代遺跡
住所:Truva, Canakkale
公式・関連サイトURL:https://whc.unesco.org/en/list/849/
ギリシャ神話に登場する「トロイの木馬」のエピソードは、長い間あくまで伝説で事実ではないと考えられてきました。しかしドイツ人実業家のシュリーマンはこれを事実だと確信。私財をなげうって1870年から3年をかけて発掘作業を行い、見事に遺跡を掘り当てたのです。
古代のロマンを感じることができる世界遺産、トロイの古代遺跡へいってみませんか。
目次
【トルコ世界遺産】トロイの古代遺跡|トロイの木馬伝説の舞台!
トロイの古代遺跡とは?
ギリシャ神話の中では強大な都市であったトロイ。王妃ヘレネをめぐり、ギリシャとの間で10年にも及ぶ戦争が起こります。そんな長期にわたる戦争は、ギリシャの秘策「トロイの木馬」によって終結しました。贈り物として用意した巨大な木馬の内部に兵士が隠れ、トロイの城内から奇襲をかけるという大胆不敵な作戦が見事成功。トロイは一夜にして滅んだ、というのが伝えられている話です。
18世紀になり考古学の専門家でもないドイツの実業家シュリーマンが、この伝説は事実だと信じて私財を投じて発掘を行いました。そして最終的に遺跡を発見したというエピソードはそれ自体が物語のようですね。
その後行われた考古学者による詳細な発掘と検証作業により、トロイ遺跡には紀元前3000年ごろにはじまり紀元前350~400年ごろまで、9層にもわたって様々な時代の都市の遺構が積み重なっていたことがわかりました。
しかし考古学の知識のなかったシュリーマン、そうとは知らずやみくもに遺跡を掘ってしまいます。そのためギリシャ神話に詠われているトロイ戦争があったであろう時代の遺構は、大部分が損なわれてしまいました。結果残念なことに神話に登場するトロイが実際にこの場所だったかの確信は未だ得られていないのです。
現在も慎重な発掘作業が行われているトロイ。これからさらなる発見があるかもしれない、ロマンあふれる世界遺産ですね。
トロイの古代遺跡へのアクセス
世界遺産・トロイの古代遺跡へのアクセスは、イスタンブールからならまず港町ゲリボルに向かいます。そしてゲリボルからフェリーで対岸へ渡り、そこから車かバスで世界遺産トロイの古代遺跡近郊の街チャナッカレへ。
チャナッカレからは、タクシーで世界遺産トロイの古代遺跡へアクセスしましょう。
トロイの古代遺跡のおすすめポイント①:トロイの木馬
トルコの世界遺産トロイの古代遺跡へ訪れたのなら、まず目に飛び込んでくるのが「トロイの木馬」。遺跡の入口に置かれた巨大なトロイの木馬は、神話に基づいて作られた精巧なレプリカなんです。
伝説にあるように中に入ることも可能。家族連れでの観光なら子どもたちも楽しめますね。中には窓と座れる場所があるくらいで他に何もなく、これといって景色が良いわけでもないですが、古代ギリシャの戦士気分が味わえるスポットですよ。
また木馬の近くには、トロイの遺跡とトロイの木馬伝説について知れる展示室もあるので、そちらも合わせて訪れてみてくださいね。
トロイの古代遺跡のおすすめポイント②:9層に積み重なる遺跡
世界遺産トロイの古代遺跡は、9層に積み重なっています。かつてここにあった大都市トロイは戦争や火災・地震といった災害によって幾度も壊滅し、その瓦礫の上に新しい街を築いてきたということが調査の結果わかりました。
というわけで街の遺跡も9つの時代にわたり重なり合っており、その時代によっての特徴も垣間見ることができるんです。中でもギリシャ神話で詠われた時代と推測される第6市の東の塔とそれに続く城壁跡は、伝説のトロイの姿を想像させてくれます。また第2市は、世界遺産トロイの古代遺跡を発掘したシュリーマンが発見した財宝「プリアモスの財宝」の発見場所といわれています。
◎【トルコ世界遺産】トロイの古代遺跡まとめ
トルコの世界遺産トロイの古代遺跡についてご紹介しました。トロイの木馬伝説の舞台、歴史のロマンを感じられる世界遺産ですね。発見者であるシュリーマンのトロイ発掘に対する熱い情熱も垣間見ることができ、考古学に興味がある方なら大満足できるスポットだといえますよ。ぜひ世界遺産トロイの古代遺跡を訪れてみてくださいね。