名称:Toompea
住所:Lossi plats 1a, Tallinn
公式・関連サイトURL:https://www.riigikogu.ee/en/visit-us/toompea-castle/
エストニア、と聞いて世界地図のどこにあるかすぐ分かる人はなかなかいないかもしれません。でも、エストニアの首都タリンは中世の街並みをそのまま残したのような、まるでおとぎの国のようにかわいらしい街として有名な観光地なんですよ。
タリンは元々エストニア人の港町でしたが、デンマーク、ドイツ、ロシア、スウェーデン、ソ連に次々と支配された激動の地でもあります。強固な要塞都市であったことも幸いし、観光地となった今にいたるまで13世紀後半から15世紀にかけての繁栄の跡が残されているのはお見事です。
映画「魔女の宅急便」に登場する街のモデルの一つだともいわれているタリン。そんな素敵都市タリンの観光スポット10選をお届けいたします!
目次
とんがり屋根の塔と城砦に囲まれた中世の街、タリン観光スポット10選
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1.トームペアの展望台
タリンに観光に来たらまず、眺めのいい場所から街並みを一望してみたいですよね。それにはトームペアの丘の北側にある展望台がおススメです。
トームペアはかつてはタリンの権力の象徴として街の人達からは距離のある存在でした。今では観光スポットとして有名ですが、石灰岩の層でできていることから崩落の危機にあり補強作業が続けられているそうです。
高さ24mの丘からのタリン旧市街の眺めは最高ですよ。とんがり屋根をかぶったえんぴつみたいなかわいらしい塔や高さがあって鋭い塔など、旧市街の古くからの街並みに加え、所々緑があってとてもカラフルです。タリン観光でトームペアの展望台はぜひ外さないで行ってくださいね!
2.トームペア城
トームペアの丘にある、タリンのシンボルといってもいいトームペア城は元々はエストニア人の砦でした。それが13世紀前半に騎士団の城になり、その後は支配者が変わる度に増築、強化されていって、18世紀に今の姿になりました。北側の外壁と西側の外壁、3つの塔は中世の頃のまま残っているので、お城の裏から見ると元の姿が分かりやすいそうですよ。南側にある50.2mの巨大な塔はタリンの人達から愛称「のっぽのヘルマン」と呼ばれていて、常に国旗が掲揚されエストニアの象徴とされています。
トームペア城の観光は外からのみとなっていて、残念ですが内部の見学はできないのです。なぜかというと現在はこのトームペア城、国会議事堂なんです!外観だけでも一見の価値ありですよ!
トームペアの丘は古代の王カレフの墓と言われていて、トームペア城の南には泣き続ける妻リンダの像もあるので足を伸ばしてみて下さいね。
名称:Toompea loss
住所:Lossi plats 1a, Tallinn
公式・関連サイトURL:https://www.riigikogu.ee/en/visit-us/toompea-castle/
3.城壁
要塞都市タリンを観光していると、街を囲む壁と、とんがり屋根の塔をよく見かけます。まさにこの城壁がタリンの歴史の証人なんです!タリンを観光する時はぜひ城壁に注目してみて下さいね。
タリンに初めて城壁ができたのは13世紀前半、当時は木造でした。14世紀から16世紀にかけてどんどん城壁が増えていきますが、周りの堀や稜郭の一部もタリンの駅前に残っています。かつてあった約2.5kmの城壁のうち、今でも1.85kmが残っています。特に、旧市街東側のムーリヴァヘ通り、北側のラボラトリートウミ通り沿いの城壁は保存状態も良く必見の観光スポットです。へレマン塔にある入口からは城壁に登ることもできるので、城壁の上からタリンの街並みを眺めてみてはいかがでしょうか。タリンの駅前にある「塔の広場」からも城壁や塔を見渡すことができて、当時の人たちが懸命にタリンの町を守ったことがよく分かります。
名称:Linnamüür
住所:Gümnaasiumi 3, Tallinn
4.聖オレフ教会
タリンの街のどこからでも見える聖オレフ教会もタリンの観光名所です。塔の高さは124mで、タリンで一番高い建物ですが、始めに完成した時は159mで世界一の高さだったと言い伝えられているそうです。ただ、その高さのおかげで何度も雷に打たれて火事になってしまったそう。現在の姿になったのは1840年のことです。
冬以外は、高さ60mを超える展望台へ階段で登って行くことができます。体力的にはきついですが、登った後の眺めの良さは最高ですよ!タリンのどこからでも聖オレフ教会が見えるということは、展望台からはタリン全体が見えるということですね。これは観光には外せません!
ところで聖オレフ教会という名前は、この教会を作るのに尽力し、塔の上に十字架を取り付けようとした時に誤って転落死してしまった伝説の巨人の名前「オレフ」から取ったそうです。教会の外壁にはオレフの石像も残っているんですよ。
名称:Oleviste kirik
住所:Lai 50
公式・関連サイトURL:http://www.oleviste.ee/
5.聖ニコラス教会
タリンで中世の芸術に触れたかったら聖ニコラス(ニグリステ)教会は外せない観光スポットです。タリンの観光名物でもある、15世紀のベルント・ナトケ作「死のダンス」は必見です。縦1.6m、横7.5mのキャンバスに、法王、皇帝、皇女、枢機卿、国王が嫌そうな顔をして死神とダンスをしている様子が描かれています。絵の下にある、死神が語る皮肉に満ちた警句と相まって独特のゾッとする雰囲気を醸し出しています。
リューベックの職人、ヘルメン・ローデ作の主祭壇もぜひ見て下さい。豪華で圧巻な祭壇は二重の観音開きになっていて、普段は聖ニコラスと聖ヴィクトルの生涯を描いた面が見えるようになっていますが、実は最も内側の面に40人の聖人の像が彫られているそうです。こちらはめったに見られないので、観光の際にもし見られたら本当にラッキーですよ!
名称:Niguliste kirik
住所:Niguliste 3
公式・関連サイトURL:http://nigulistemuuseum.ekm.ee/niguliste-kirik/
6.精霊教会
タリンには観光名所となる豪華な教会がいくつかありますが、精霊教会は庶民のための素朴な教会。名前の由来は15世紀に作られた木製の祭壇に「精霊の降誕」が彫り込まれているから。素朴な教会ながらこの木製の祭壇があることで厳かな雰囲気が醸し出されています。
元々救貧院だったこともあり、精励教会はタリンの中でも貧しい人達のための祈りの場でした。そのため文字が読めない人向けの工夫がされているんですよ。桟敷に描かれている57枚の絵は、新旧聖書を絵で表した「貧者の聖書」と呼ばれています。
また、精霊教会の大時計はタリン初の公衆向けの大時計なんですよ。素朴ながら観光の見どころが多い精霊教会にぜひ行ってみてくださいね。
名称:Puhavaimu kirik
住所:Puhavaimu 2, Tallinn
公式・関連サイトURL:http://www.puhavaimu.ee/
7.アレクサンドル・ネフスキー大聖堂
タリンの観光スポットの中でもひときわ異彩を放つのが旧市街の西端にあるアレクサンドル・ネフスキー大聖堂。タリンの人たちにとってはちょっと微妙な、様々な感情を思い起こさせる観光地です。タリンがロシアの支配下にあった1901年に建てられたロシア正教の教会で、エストニアが独立した時には取り壊されそうになったとか。
ロシア正教の独特の丸い屋根をしたアレクサンドル・ネフスキー大聖堂は、建物の美しさやモザイク画で有名な観光スポット。実は日本も関係があるんですよ。教会の中に入るとすぐ右手の壁に、日露戦争で日本が撃沈したロシア艦隊に関するプレートが飾られています。
タリンの人口の40%はロシア人と言われていますので結構多いんですね。エストニアとロシアの複雑な歴史がタリンの観光名所からも見て取ることができます。
名称:Aleksander Nevski Kathedraal
住所:Lossi plats 10, Tallinn
公式・関連サイトURL:
8.旧市庁舎
旧市庁舎とその目の前に広がるラエコヤ広場はタリンのまさに中心地にある観光スポットです。北ヨーロッパに残る唯一のゴシック様式の旧市庁舎の中は見学可能です。夏期は塔に登ってタリンの町の景色を眺めることもできますよ。65mある塔のてっぺんからはタリンのシンボル、「トーマスおじいさん」の像が地元の人や観光客を見守っているので探してみてくださいね。
観光の見どころは旧市庁舎の2階にある「市民の間」と「議会の間」です。「市民の間」はハンザ同盟を表す青と黄、富と力を表す緑と赤の柱が美しい広間で、今でも格式の高いお客様をお迎えする時に政府が使っているそうです。壁にはソロモン王の伝説をテーマにしたタペストリーが飾られています。
かつてタリン市議会として使われた「議会の間」は装飾が見どころ。二つの長椅子の装飾テーマは「女性の誘惑に注意すること」。何を物語っているのか想像しながら観光してみては!?
名称:Raekoja plats
住所:Raekoja plats, tallinn
公式・関連サイトURL:hatwork.com/login.php?args=#!rid43455925
9.ふとっちょマルガレータ
タリンの人達から「ふとっちょマルガレータ」の愛称で親しまれている建物の正体はなんと砲塔。タリンにとって一番重要な出入り口であるスール・ランナ門を守っていたそうですよ。その大きさは直径24m、壁の厚さ4.7m。砲塔として利用しなくなった後は兵舎や監獄として使われたそう。現在は海洋博物館になって観光客を迎えています。
ところでその大きさから「ふとっちょ」までは分かりますが、どうして「マルガレータ」という女性の名前をわざわざ付けたのでしょうか?答えは、監獄として使っていた時に囚人の食事を作っていた大きめのおばさんの名前がマルガレータだったからだそうです!もちろん親しみを込めて「ふとっちょマルガレータ」と呼ばれているんですよ。タリンの人達は観光客をひきつけるネーミングがうまいんですね。
名称:Paks Margareeta
住所:Pikk tänav 70, Tallinn
公式・関連サイトURL:http://meremuuseum.ee/paks-margareeta/lahtiolekuajad/
10.エストニア野外博物館
中世の普通の人の暮らしがどんなものだったのか見てみたい方におススメの観光スポットがエストニア野外博物館です。タリン旧市街の西、ロッカ・アル・マーレ地域にある民族博物館で海辺の自然豊かな広大な土地にエストニア各地から木造の家が移築されて集まっています。
家は当時のまま、そのままのものを使っていて、家の中の家具や雑貨も再現されているので本当に人が住んでいるみたいに見えるんですよ。伝統的な農村文化を垣間見ることができて、当時の人達がどんな生活をしていたか想像するだけで楽しい観光スポットになっています。
フォークダンスのシーズンの週末にはカラフルな民族衣装で実演があり、これも見ものですよ。伝統料理が食べられるカフェもあるので、タリン旧市街から少し離れていますがぜひ行ってみて下さいね!
名称:Eesti Vabaõhumuuseum
住所:Vabaõhumuuseumi tee 12, Tallinn
公式・関連サイトURL:http://evm.ee/est/avaleht
◎まとめ
観光地としての知名度はまだこれからですが、知る人ぞ知るバルト三国の名観光地、タリンの観光スポット10選はいかがでしたか?タリンの人たちが街を大切に残してくれたおかげで観光客も楽しむことができる、そんな素敵な街です。冬のクリスマスマーケットも有名なので、1年中いつ観光に行っても楽しめそうですね。それにしても、タリンの人達のネーミングセンスには驚きます。今回ご紹介できなかった観光スポットにも愛称がついている所があるので、ぜひ探してみて下さいね。