巨大で美しいヒンドゥー教芸術が魅力のエレファンタ石窟群!

画像出典:Ricardo Martins (CC BY 2.0)

巨大で美しいヒンドゥー教芸術が魅力のエレファンタ石窟群!

エローラ石窟群、アジャンター石窟群と共にインド3大石窟と呼ばれている「エレファンタ石窟群」。発見当初に多くの遺跡が破壊されてしまいましたが、世界遺産だけあって寺院や石像のスケールの大きさは圧巻。たくさんの観光客が足を運ぶ人気観光スポットです。この記事では世界遺産、エレファンタ石窟群の魅力や見どころをお届けしていきます。

目次

巨大で美しいヒンドゥー教芸術が魅力のエレファンタ石窟群!

エレファンタ石窟群とは?

出典: saiko3p

エレファンタ石窟群は6世紀から8世紀にかけて造られた石窟群です。場所はインド西部のエレファンタ島にあります。この島はかつて「ガーラープリ島」と呼ばれ、16世紀にポルトガル人がゾウの石像を発見して以来、エレファンタ島と呼ばれることになりました。

エレファンタ石窟群にはヒンドゥー教の神・シヴァ神が深く関連しています。シヴァ神はブラフマー、ヴィシュヌと共にヒンドゥー教の中心となる神の一人。パールヴァティーという女神をパートナーにもち、破壊と再生を司ると言われています。

同じシヴァ神でも踊る時は、「ナタラジャ」という名前に変わったりするのがヒンドゥー教の興味深いところ。エレファンタ石窟群には数多くの石像があって、それぞれに名前が付いています。シヴァ神をはじめとするヒンドゥー教の神々について下調べしておくと、より一層理解が深まるでしょう。

エレファンタ石窟群へのアクセス

エレファンタ石窟群があるエレファンタ島へは、近隣の街ムンバイからアクセスすることができます。ムンバイまでは成田からの直行便や、インド各地の空港から国内線を利用しましょう。

ムンバイに着いたら電車を利用して「チャーチゲート」か「CST」駅へ向かいます。CST駅も世界遺産に登録されているので必見ですよ。どちらの駅からでも、フェリー乗り場の「インド門」まで歩いて20分から30分で到着します。タクシーなら約10分。インド門からエレファンタ石窟群までは約1時間です。

フェリーはエコノミータイプとラグジュアリータイプの2種類。島へ行く便は朝9時から14時くらいまで。島から帰る便は12時から17時半くらいまでありますが、営業日時と同様に再確認をしてくださいね。

エレファンタ石窟群のおすすめポイント

ミニトレイン

出典: Balajijagadesh (CC BY-SA 3.0)

エレファンタ石窟群は丘の上にあるため、エレファンタ島に到着すると多くの観光客は徒歩で丘の上まで登ることになります。徒歩でもいいですが、ミニトレインを利用する方法もおすすめです。ミニトレインで海の風景を楽しんだあとは、さらに100段ほどある石段を登ります。有料ですがカゴに乗せてもらうことも可能ですよ。参道にはお土産店がたくさんあるのでぜひ立ち寄ってみてくださいね。

破壊と創造の神の顔

出典: saiko3p

エレファンタ石窟群には7つの寺院があって、最も保存状態が良いものは最初に目にする第1窟です。メインホールを中心に東西に分かれていて、高い天井を支える30本の柱が見ることができます。窟内の広さと柱の巨大さは迫力満点です。

第1窟にはエレファンタ石窟群が世界遺産として選ばれた要因となる重要な遺跡があります。それが一番奥にある高さ5.7mにも及ぶ「シヴァ神の三面上半身像」。ヒンドゥー教美術の中で高く評価されている石像です。顔を3面にすることでシヴァ神の性質を表現しています。

ヒンドゥー教ではすべてのものは破壊と創造を繰り返すのみと考えられているため、左向きの顔は「破壊の神バイラヴァ」、右向きの顔は「創造の神ヴァマデヴァ」を表現。すべてのものは源をたどれば皆同じという意味で、アルダナリスヴァラという名で表現されているシヴァ神の石像も見ることもできます。

石彫刻で見るシヴァ神の物語

出典: Ashwin Kumar (CC BY-SA 2.0)

エレファンタ石窟群おすすめの見どころは、シヴァ神の石像です。たくさんの観衆を背景に踊るシヴァ神や、蓮の花の上で修行するシヴァ神など様々な姿をしたシヴァ神の石像を見ることができます。悪魔退治をするシヴァ神の顔は、眉間にしわが寄って牙が出ていますよ。パールヴァティーと結婚する時の穏やかな表情と比べてみるとなかなか面白いです。

また、シヴァ神だけではなくガネーシャやブラフマー、ビシュヌ神やインドラ神などの石像もあります。エレファンタ石窟群からはヒンドゥー教の様々な教えや考え方が伝わってくるので興味深いです。さらに、エレファンタ美術館では石像群についての詳しい説明が展示されています。さらに理解を深めたい方はセットで訪れてみるといいでしょう。

◎まとめ

エレファンタ石窟群は週に6日間しか見学できないので、事前にスケジュールを確認しましょう。入場料の他に、写真やビデオ撮影をする場合は追加料金が発生します。1年を通して営業していますが、観光に行くなら季節の良い11月から2月がおすすめです。2月にはダンスや音楽が楽しめるエレファンタ・フェスティバルが開催されていますよ。

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