名称:ミラマーレ城 / Castello di Miramare
住所:Viale Miramare, 34151, Trieste, Italy
公式・関連サイトURL:https://miramare.cultura.gov.it/en/
イタリア北東部に位置するトリエステは、アドリア海に面した坂の多い港町。スロベニアとの国境に接し、街には歴史的な建築物が多く残っています。
第一次世界大戦まで長らくオーストリア=ハンガリー帝国の統治下にあった歴史から、その影響が色濃く見られます。特に、かつて多くの文化人に愛された歴史的なカフェが街の魅力となっているので、トリエステの観光プランにカフェ巡りも加えるのがおすすめ。今回は、そんな魅力あふれるトリエステの観光スポットをご紹介します。
目次
イタリア北東部「トリエステ」の観光スポット11選|歴史と文化が薫る港町
1.ミラマーレ城
トリエステ中心部から北西へ8kmほどの海岸沿いに建つのが、ミラマーレ城です。トリエステ市街からは少し離れていますが、人気の観光スポットとして常に多くの観光客で賑わっています。
19世紀に建てられたこの城は、その白く美しい外観から「白亜の城」とも呼ばれています。広大な庭園や温室も見事。また、城の内装は赤を基調とした重厚かつ豪華な造りで、こちらも見応え十分です。
2.イタリア統一広場
イタリア統一広場は、トリエステ中央駅から海沿いに徒歩10分ほどの場所にある人気の観光スポット。年末のカウントダウンをはじめ、トリエステの主要なイベントの多くがこの広場で行われます。
トリエステで最大のこの広場は、周囲を市庁舎や州庁舎、旧ロイド・トリエスティーノ宮殿といった壮麗な歴史的建造物に囲まれています。細かな装飾が施された建物群は美しく、特に州庁舎の黄金の装飾は、陽光を浴びて輝き、格別の素晴らしさ。また、市庁舎正面のバルコニーは、かつてムッソリーニが演説を行った場所として知られ、今もそのまま残されています。
夜になると建物がライトアップされ、広場に規則正しく並ぶ車止めには青い光が灯り、美しい光景を作り出します。特に夏の夜には、ライトアップされた美しい夜景を楽しむ地元の人々で賑わいます。
名称:イタリア統一広場 / Unity of Italy Square
住所:Piazza dell'Unita d'Italia, 34121, Trieste, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.tuttotrieste.net/varie/unita/unita.htm
3.サン・ジュスト大聖堂
サン・ジュスト大聖堂は、横に建つサン・ジュスト城とともにトリエステを代表する観光スポット。トリエステのシンボル的な存在で、外見は石造り建物で、中にはモザイクの装飾が施されており、一見の価値があります。
大聖堂は、ロマネスク様式の2つの聖堂が合体したもので、正面にはバラの形をした窓がはめ込まれています。内部の天井には、フレスコ画が描かれており、鮮明に残っていて見応え十分。さらに床のモザイクとマッチし、厳かな雰囲気を作り出しています。また、城の内部や広場からはトリエステ市内が一望でき、絶景を楽しめます。
名称:サン・ジュスト聖堂 / Cattedrale di San Giusto Martire
住所:Piazza della Cattedrale 3, 34121, Trieste, Italy
公式・関連サイトURL:https://www.sangiustomartire.it/
4.カナル・グランデ
トリエステ中央駅から徒歩10分ほどのところにある運河がカナル・グランデです。近くには教会や寺院などの観光スポットも多く、訪れやすい人気のスポット。運河沿いにはレストランやショップ、カフェが立ち並び、多くの観光客を魅了しています。
トリエステはカフェ文化の歴史が古く、有名エスプレッソメーカーのilly(イリー)の本社もトリエステにあるなど、カフェの街としても知られています。疲れた時は、地元の美味しいカフェで一息つくのもおすすめです。また、夜になると周囲の建物がライトアップされ、運河沿いの街路灯の暖かい色の光とともに水面に映る景色がとてもロマンチック!昼と夜で違う景色を楽しむのもいいですね。
名称:カナル・グランデ / Canale Grande
住所:Piazza Sant'Antonio Nuovo, 34122 Trieste, Italy
公式・関連サイトURL:https://www.discover-trieste.it/code/15350/Canal-Grande
5.ローマ劇場
ローマ劇場は、サン・ジュスト城のある丘の麓にある古代遺跡です。トリエステの歴史を感じられるスポットになっているため、ぜひサン・ジュスト城と併せて訪れみてください。
劇場としては小規模ですが、半円形の石段や舞台、柱などが残っており、ローマ時代の面影が残ります。特に観客が座る石段は、綺麗な状態を保っており、見ごたえ抜群。散歩がてら、観光するのにぴったりです。夜にはライトアップされ、幻想的な雰囲気も楽しめます。
名称:ローマ劇場 / Teatro Romano
住所:Via del Teatro Romano, 34121 Trieste, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.turismofvg.it/Siti-Archeologici/Teatro-Romano
6.自然史博物館
出典: Di Tiesse - Opera propria, CC0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=35562771
自然史博物館では、類人猿からの人類の化石や水陸生物の剥製や骨格標本、虫の標本などが展示されています。
注目すべきは、イタリアで最大の完全体の恐竜の化石アントニオ。クジラやゾウなどの巨大動物の標本もあるので、恐竜の大きさがより実感できます。小さな子どもにも理解できるよう、わかりやすい展示が特徴です。親子で楽しめるスポットとしておすすめです。
名称:自然史博物館 / Civic Museum of Natural History
住所:Via dei Tominz, 4, 34139 Trieste, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.museostorianaturaletrieste.it/
7.リジエラ・ディ・サン・サッバ
リジエラ・ディ・サン・サッバは、ナチスの占領時代に使われていた強制収容所で、現在は博物館となっています。
収容所は、もともと精米所として建てられましたが、ナチス軍によって強制収容所として機能した後、難民収容施設として使用されました。その後修復が行われ、現在ではナチスの行った悲惨な行為を後世に伝えています。施設はあまり手が加えられておらず、当時の姿がリアルに伝わる場所です。
名称:リジエラ・ディ・サン・サッバ / Risiera di San Sabba
住所:Via Giovanni Palatucci 5 | Ingresso Gratuito, 34148, Trieste, Italy
公式・関連サイトURL:https://risierasansabba.it/
8.ヴェルディ劇場
ヴェルディ劇場は、オーストリア統治下の1801年に創設されてから現在まで、トリエステの文化イベントの中心となっています。ヴェルディ劇場は、とても有名な観光スポットとして知られており、イタリア国内はもちろんのことイタリア国外からもたくさんの観光客が訪れます。現在でも、オペラやバレエ、室内楽や交響楽のリサイタルも上映されているので、ぜひ素晴らしい劇場で素晴らしい公演を体験してみてはいかがでしょうか。
また、ヴェルディ劇場の見どころは公演だけではありません。公演前後には、ぜひ劇場の建物や室内装飾をじっくりと鑑賞してください。建物の正面を見れば、ペディメントのある窓や付柱、柱頭などの細かな装飾が印象的で、上演ホールのシャンデリアや天井のフレスコ画、豪華に飾られたボックス席など、内装も息をのむ美しさ。そのほかにも、上品なロビーや大理石の壁、金箔の装飾なども注目してみてくださいね!
名称:ヴェルディ劇場 / Teatro Verdi Trieste
住所:Riva Tre Novembre, 1, 34121, Trieste, Italia
公式・関連サイトURL:https://www.teatroverdi-trieste.com/it/
9.至聖三者聖スピリドン・セルビア正教会聖堂
至聖三者聖スピリドン・セルビア正教会聖堂は、先ほど紹介したカナル・グランデのすぐ近くにあります。青い屋根と黄金の壁画といった特徴的な外観を持つセルビア正教会で、カトリックの教会とは雰囲気が異なります。外観も美しいですが、内部も圧巻。高い天井には夜空のような青色の中に星が描かれ、それを縁取るように金を基調とした装飾や絵画が施されています。金の装飾はカトリックの教会では、あまり使用しないので、この点にも注目です。
トリエステは、オーストリア=ハンガリー帝国に統治されていた時代に、西欧と中欧との文化交流の地点であることから、宗教の自由が認められていました。その名残で、様々な宗教施設が現存しています。こういった歴史的背景から、トリエステは他のイタリアの都市とは違った雰囲気の街となり、観光客にはその多様性が魅力となっています。他の教会と建物や絵画などを見比べながら、観光してみても楽しめますよ。
名称:至聖三者聖スピリドン・セルビア正教会聖堂 / Tempio serbo-ortodosso della Santissima Trinità e di San Spiridione
住所:Via Spiridione, 9, 34122 Trieste, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.comunitaserba.org/
10.ジガンテ鍾乳洞
ジガンテ鍾乳洞は、トリエステ中心部からバスで30分ほどのところにある巨大な地下鍾乳洞。1995年に、世界最大の観光洞窟としてギネス登録されたことでも知られています。
洞窟内の最も広い空間は、長さ約170m、幅約76m、高さ約98m!バチカンのサン・ピエトロ大聖堂がそのまま入るほどの大きさです。100mほど地下にあるため、気温は常に10度ほどしかありません。約1時間のガイド付きのツアーで内部を観光できますが、夏でも羽織るものを持参してお出かけくださいね。
名称:ジガンテ鍾乳洞 / Grotta Gigante
住所:Borgo Grotta Gigante, 42 / A, 34010 Sgonico, Italy
公式・関連サイトURL:https://www.grottagigante.it/
11.アクイレイアの遺跡地域と総主教聖堂バシリカ
アクイレイアは、トリエステから列車で約1時間のところにある町です。その遺跡地域と総主教聖堂バジリカが1998年に世界遺産に登録されました。
総主教聖堂バジリカとは、総主教聖堂の大聖堂のことで、中世からこの地方で地位を保っていたアクイレイア総大司教が建てたのが起源。バジリカの床下から発見された、床一面に施された4世紀のモザイクは、壮大な中にも面白さがあり、ぜひ観光してもらいたい場所です。
このモザイクは、落ち着いた色彩で、海を渡る人とともに、魚やタコなどの海の生物がたくさん描かれています。教会や大聖堂にある絵は、時に難しく、知識のない人にとっては退屈に感じることもありますが、このモザイクは、楽しませてくれますよ。また聖堂以外にも、遺跡や考古学博物館があるので必見。トリエステからは少し離れていますが、観光に加えたいスポットです。
名称:アクイレイアの遺跡地域と総主教聖堂バシリカ / Archaeological Area and the Patriarchal Basilica of Aquileia
住所:33051 Aquileia Italy
公式・関連サイトURL:https://whc.unesco.org/en/list/825/
◎日本からトリエステへのアクセス
イタリア北東部のトリエステは、オーストリア文化の薫り漂う街並みやカフェ、ミラマーレ城、イタリア統一広場などが魅力の港町。
日本からの直行便はなく、ヨーロッパ主要都市で乗り継ぎ、トリエステ空港(TRS)へ向かうか、便の多いヴェネツィア空港(VCE)から鉄道/バス(約1.5~2時間)でアクセスするのが一般的です。少し時間はかかりますが、他都市とは違う独特の雰囲気を味わえる、訪れる価値のある街です。ぜひ、次の旅行先の候補として検討してみてはいかがでしょうか。
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