スコッチ党にはたまらない!ウィスキーの聖地アイラ島の観光スポット7選

スコッチ党にはたまらない!ウィスキーの聖地アイラ島の観光スポット7選

アイラ島は、英国のスコットランド西岸の沖合にある小さな島です。日本では、観光地というよりスコッチ・ウィスキーの聖地として知られ、スコッチ好きにとっては憧れの場所。島にはウィスキー造りに欠かせないピート(泥炭)が堆積した湿地帯が多いため、昔から多くの蒸留所が建てられました。そこから生まれる、独特のフレーバーを持つ高級シングルモルトウィスキーは、今も世界中で愛飲されています。

アイラ島は日本の淡路島と同じくらいの面積ですが、人口はおよそ4千人。人の数より羊の数が多いと言われる場所ですが、手つかずの自然の魅力や野鳥の営巣地としても知られており、スコットランドで最も美しい島と言われています。

目次

スコッチ党にはたまらない!ウィスキーの聖地アイラ島の観光スポット7選

目次を閉じる

1.キラロウ教会とボウモアの街

出典: commons.wikimedia.org

アイラ島の行政上の中心とされるボウモア。そして、この町のランドマークと言えるのが、1769年に建てられたキラロウ教会です。教会としては珍しく、可愛らしい円筒形をしているため、「ラウンドチャーチ」とも呼ばれています。このユニークな丸い形状は、悪魔が潜む影を出来るだけ少なくしようとの理由からだとか。

ボウモアの街は、ハイランドの貴族キャンベル家によってキラロウ教会などと同時期に、計画的に建設されました。丘の上のキラロウ教会から海に向って下る広いメインストリートを軸に、碁盤の目状に造られた美しい街です。散策にはうってつけの気持ちの良い場所で、風向きによっては麦芽をスモークさせる薫風や、発酵による甘い香りが漂ってきます。のんびりとした島の風情共相まって、本島のスコットランドとはまた違った味わいを楽しめる観光スポットです。

2.ボウモア蒸留製造所

出典: ja.wikipedia.org

ボウモアと聞けば、ウィスキーファンならすぐに思い浮かべるシングルモルトブランド。ボウモア蒸留所の歴史は古く、1779年にアイラ島初の蒸留所として、ここボウモアの地で操業を開始したのがその始まり。以来約230年余、経営危機の時代も有りましたが、現在は日本のサントリー傘下で経営再建が図られ、根強い人気を持つアイラモルトの代表銘柄として今に至っています。

アイラ島を訪れる観光客の最大の目的は蒸留所巡りですが、中でもこのボウモア蒸留所はアクセスの良さから一番の人気。門構えも立派で、ビジターセンターも設けられています。10月~3月まで、日曜を除いて毎日ガイド付き見学ツアーが組まれており、麦芽の乾燥から樽詰めまで、ウィスキー作りの全工程の見学が可能(有料)です。

ちなみに、エリザベス女王がアイラ島で唯一見学した蒸留所なんですよ!

3.ラフロイグ蒸留製造所

出典: commons.wikimedia.org

ラフロイグの創業は1815年。ボウモアほど古くはありませんが、シングルモルトウィスキーとしては初めて英国王室御用達に認定されました。アイラモルトの中でも特にスモーキーな味わいで癖の強い銘柄ですが、チャールズ皇太子のお気に入りだとか。

ここには驚くべきことが一つ。広大な敷地を持つこの蒸留所ですが、誰もがこの敷地の一部の土地を自分のものに出来るのです!フレンズ・オブ・ラフロイグ(FOL)クラブと言う愛飲者の会員組織があり、ラフロイグの指定された製品を購入して会員になると、一区画の土地を生涯所有できるというこの制度。たった30cm四方の区画ですが、観光客は嬉々として自分の所有する区画に自国の旗(蒸留所には、かなりの種類の国旗が準備されている)を立てて、記念写真を撮影していくのです。

なんとも粋なこの制度、ウィスキー好きならずとも体験してみたくなりますね。

4. フィンラガン湖

出典: commons.wikimedia.org

フィンラガン湖は、アイラ島北部にある小さな湖で、湖畔には昔の城跡があります。静かな眺めの良い湖ですが、ここはスコットランドの歴史を語る上では非常に重要な場所。

14世紀から16世紀にかけて、アイラ島も含め、スコットランド西岸からアイルランド北岸一帯はマクドナルド一族によって支配されていました。一族の長は「島々の領主(Load of Isles)」と呼ばれ、大変な権勢を誇っていましたが、この一族の本拠地だったのが、アイラ島のフィンラガン湖なのです。

今は、アザミの花が咲く湖畔の草地にたくさんの羊が群れているのどかな場所ですが、蒸留所巡りの合間に散歩するには絶好の場所。ウォーキングコースが整備されているので、ビジターセンター(有料)を訪ねてスコットランドの往時に思いをはせてみるのも旅の一興ではないでしょうか。ちなみに、アザミの花はスコットランドの紋章にもなっているんですよ。

5. アイラ・エール醸造所

アイラ島はシングルモルトウィスキーの聖地と呼ばれ、小さな島内に8つの蒸留所がありますが、これ以外にもなんとビールの醸造所まであるんです!それが、アイラ・エール醸造所(Islay Asle Brewery)。何とイギリス人はお酒が好きな民族なんでしょう、と言う冗談はさておき(実はウィスキーの消費量では、日本は英国を上回るそうです)、アイラ・エール醸造所をご紹介しましょう。

場所は、アイラ島の中心ボウモアの街から北東に数km行った、ブリッジェンドと言う所。2004年に操業を開始した、比較的新しい醸造所です。入り口にはビジターセンターがあり、夏の間は観光客が絶えることはありません。島の多くの蒸留所のような、定期的な有料のガイドツアーは有りませんが、人数が集まれば、無料の見学ツアーが行われるようです。

6.ポートナヘイヴン

出典: commons.wikimedia.org

ボウモアの街の対岸に伸びる半島南端の港町ポートナヘイヴン。アイラ島は野鳥をはじめ、野生動物の生息地としても知られていますが、ここで見ることができるのは野生のアザラシです。

アイラ島最南端のここポートナヘイヴンは、観光地としての知名度こそ低いものの、手付かずの自然を味わえる場所。アイラ島のほか2つの島に囲まれた穏やかな入り江を眺めていると、聞こえてくるのは潮騒の音と声高い野生のアザラシの鳴き声。ゴマアザラシをはじめ、数種類のアザラシを見ることが出来ます。驚くのは、かなり近づいてもあまり警戒する様子が無い事。観光客がそれほど多くない為と思われますが、珍獣ファンにとっては、迫力ある写真を撮る絶好の観光スポットと言えるでしょう。

白壁の可愛らしい家々が立ち並ぶアイラ島の小さな街ポートナヘイヴン。ちなみに半島の付け根には、コアなスコッチ好きにはたまらないキルホーマンとブルイックラディの蒸留所がありますよ。

7.アードベッグ蒸留所とキルダルトンクロス

アイラ島の南端に近く、8つの蒸留所の一番南東側に位置するのが、ユニークな美しいボトルで知られるのアードベッグ蒸留所。もちろん、この蒸留所見学も観光名所として重要ですが、もう一つ見逃せないのが、アードベックのロゴにも描かれているキルダルトンクロス(キルダルトン十字架)です。この十字架はケルト十字と言われるもので、我々が良く目にするものとは違い、十字の交差する部分に円形のリングが組合された独特の形状を持つもの。これが、この蒸留所のすぐ近くにあるのです。

蒸留所の先の小道を少し行くと、古い教会跡地があり、ここの一画でキルダルトンクロスを見ることが出来ます。8世紀に造られたそうですが、ケルト十字架がここまで完全な状態で保存されているは珍しく、スコットランドでも一番のケルト十字と言われています。高さ2.65mの石造りの美しい十字架、アイラ島の観光には欠かせない見所の一つです。

◎まとめ

アイラ島の観光スポットをご紹介してまいりましたが、如何でしたでしょうか?ウィスキーファンなら一度は訪れてみたいこの島。メキシコ湾流の影響で比較的温暖な気候ですが、やっぱりお勧めの観光時期は夏。ビールの香り漂う蒸留所の見学ツアー以外にも、野生動物や歴史遺産など、見どころがいっぱいです。又、近海でとれる牡蠣にウィスキーを垂らす、アイラ島独特の食べ方も是非経験してみて下さい!ぜひ一度、観光に訪れてみてくださいね!

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

アイラ島でおすすめの記事

    アイラ島の記事はまだありません。

アイラ島のアクセスランキング