北海道や北陸エリアから東北を旅行する際の移動プランとしておすすめなのが、フェリーの旅。ゆったりとした旅路が、日常の慌ただしさを忘れさせてくれるでしょう。また、東北エリアは車でのアクセスが必要な観光スポットが多いため、マイカーごと乗り入れられるフェリーが便利です。

東北発着のフェリー旅

東北の港 (大間港・青森港・八戸港・秋田港・宮古港)

東北エリアの中で、フェリー寄港地が最も多いのは青森県。函館とをつなぐ青森港や大間港、そして太平洋に面した都市にある八戸港の3港です。また日本海をフェリーで巡る航路の寄港地である秋田港。そして太平洋三陸側のルートを通って室蘭までつなぐフェリーの起点である宮古港です。日本海と太平洋の両側から東北へとアクセスが可能に。

東北の港 (大間港・青森港・八戸港・秋田港・宮古港)

大間港

大間港

東北のみならず本州最北端に位置し、マグロの一本釣りでよく知られる大間崎。晴天の日には対岸にある函館の街並みが望めます。ここから車で15分ほどの場所にある大間港フェリーターミナルは、本州と函館とを繋ぐ海の玄関口。下北半島に位置するこの港は、自然いっぱいの東北エリアを満喫できる場所です。鉄道の最寄り駅は、陸奥湾沿いをぐるりと巡る大湊線の下北駅。車で1時間以上かかるのでフェリーを降り立ったら、ぜひマイカーなどで巡りたいですね。もちろん大間に来たからにはマグロもぜひ味わいたいところです。下北半島の名所のひとつである恐山へは大間港フェリーターミナルから車で1時間15分ほど。東北の神秘を肌で感じられるスポットです。


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青森港

青森港

出典 : Wikipedia

函館と東北を結ぶ青森港。青函フェリーと津軽海峡フェリーの2航路が利用できるターミナルとして、多くの利用者でにぎわっています。この港のメリットは、何といってもそのアクセスの良さ。東北エリア主要都市のJR青森駅からは車で10分ほどです。北海道新幹線の新青森駅までは車で約9分。新青森駅からは市内を循環するシャトルバスの「ねぶたん号」が乗り入れています。さらに津軽海峡フェリーのターミナルには高速バスも発着。青森港の周辺にはアクティビティも充実しています。車で15分ほどの場所にあるエーファクトリーでは、地元のグルメがずらり。またフェリーターミナルから車で約10分ほどの青森ベイプロムナードは、八甲田丸やベイブリッジが美しく浮かび上がる、東北屈指の夜景スポットとして人気です。


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八戸港

八戸港

豪華絢爛な山車とお囃子で、東北の短い夏を彩る八戸三社大祭。歴史文化の宝庫ともいえる八戸市を訪れるなら、のんびりと海を渡るフェリーを選びたいですね。東北エリアの太平洋側港湾都市のひとつである八戸には、もちろんフェリーターミナルが存在します。アクセスは八戸ICから車で約20分、JR八戸駅からも車で20分ほど。元八戸駅からは車で15分とさらに便利です。八戸でぜひ訪れたいのが朝市。東北の新鮮な山海の幸をたっぷりと味わえる朝ご飯は、朝市の醍醐味です。まだ暗い早朝に到着することもあるフェリーでは、朝の時間を持て余してしまいがち。朝市が開催している日は、八戸到着後に直行したいところです。海岸に巨大な朝市が出現する館鼻岸壁へは港から車で10分ほど。「陸奥湊駅前朝市」の場所へは、フェリーターミナルから車で約15分です。


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秋田港

秋田港

東北エリアの日本海側にある秋田県の秋田市。市の西側に位置するフェリーターミナルが秋田港です。この港は福井から苫小牧までを31時間かけて航行する、新日本フェリー便寄港地のひとつ。秋田市は東北日本海側の最大都市ですから、高い利便性も魅力です。秋田ICからは車でおよそ15分。鉄道も程よい距離にあり、土崎駅からは車で約10分、秋田駅からは約20分で到着します。秋田港フェリーターミナル近くにはバス停もあるので、自家用車で移動しない人も安心。バス停と秋田駅を30分ほどで結ぶバスが利用できます。雪で作ったドームの「かまくら」を一年中楽しめる「横手市ふれあいセンターかまくら館」は、東北秋田ならではのアクティビティ。秋田自動車道経由でおよそ1時間15分ほどでアクセス可能です。


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宮古港

宮古港

東北の太平洋側約600kmにも及ぶ長大な海岸線「リアス式海岸」。この中の岩手県宮古市にあるフェリーターミナルは、室蘭港と宮古港を繋ぎます。ちなみに室蘭港から宮古港へと向かう便は、途中で八戸を経由。東北の港湾都市をめぐる船旅が楽しめます。港から鉄道へのアクセスは、宮古駅まで車で10分ほどと良好。駅からはシャトルバスも運行していますので、フェリーと電車の乗り継ぎに便利です。東北の主要都市へのアクセスは、太平洋側の仙台と日本海側の山形、ともに車で約4時間ほど見ておくとよいでしょう。宮古でおすすめの観光スポットは、三陸ジオパークの中心部にある浄土ヶ浜。切り立った白い流紋岩が密集する海岸は、まさに自然が作り出した芸術品です。フェリーターミナルからは車で15分と近いため、ドライブがてら訪れたいですね。


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各地方から東北へ

北海道 (函館港・函館港・苫小牧港・苫小牧港・室蘭港) から東北へ

東北と北海道とは今や青函トンネルで陸続きになってはいますが、フェリーでの船旅はのんびりとした格別なひと時が過ごせます。北海道とは津軽海峡を挟んだ青森港や大間港のほか、太平洋側には八戸港と三陸海岸沿いの宮古港が。日本海側には秋田港が位置しています。東北のいずれのフェリーターミナルも利便性の良好な立地にあるため、多彩な旅のプランを立てられますよ。


北海道 (函館港・函館港・苫小牧港・苫小牧港・室蘭港) から東北への格安フェリー

  1. A 函館港から大間港へ
  2. 函館港から大間港への格安フェリー

    出典 : Wikipedia

    北海道の南端にある函館と本州最北端の大間。津軽海峡を越え、2つの港をわずか約90分で渡る船の旅。東北と北海道を結ぶフェリーでは最短時間の路線です。運行するのは津軽海峡フェリー。自然の壮大さを感じさせる下北半島大間港の景色と、ロマンチックな北海道函館港の街並みを味わえるこのフェリー路線は「ノスタルジック航路」と名付けられています。運行する大函丸は、日本初の外洋フェリー。バリアフリーの船内には、少人数でくつろげるファミリールームも備わっています。函館港は数ある観光スポットやアクティビティにもアプローチしやすい場所。息を飲むような夜景が広がる函館山は港周辺のおすすめ観光スポット。山麓駅までは車で20分足らずですよ。函館山は昼間は市街を見渡すパノラマの景色が魅力的。晴れた日には対岸の大間崎が見えます。


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  3. B 函館港から青森港へ
  4. 函館港から青森港への格安フェリー

    歌謡曲の「津軽海峡冬景色」で歌われた青函連絡船。失われたこの風景の名残を、北海道の函館港と青森港を結ぶフェリーラインで感じることができるかもしれません。運行するのは青函フェリーと津軽海峡フェリーの2社。同じ「青森港」ではありますが、乗り場が異なりますので注意が必要です。青森港と函館港間の到着までの所要時間は、青函フェリーはおよそ4時間。津軽海峡フェリーはおよそ3時間40分です。函館港に着いたら味わいたいのが、北海道グルメ。車で約15分の函館朝市のどんぶり横丁市場には、採れたれての魚介類はもちろんのこと、果物や野菜などあらゆる食材が揃います。フェリーターミナルから車で15分の場所にある金森赤レンガ倉庫群には北海道らしいお土産品が充実。函館のご当地スイーツも堪能できます。


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  5. C 苫小牧港から八戸港へ
  6. 苫小牧港から八戸港への格安フェリー

    1973年から数十年に渡り、八戸港と北海道の苫小牧を結ぶ足として活躍してきた、シルバーフェリーの苫小牧航路。1日4便、約7時間15分の船旅です。苫小牧には西港と東港がありますが、八戸と苫小牧間のフェリーは苫小牧市入船町にある西港で発着します。苫小牧は北海道の他の都市とのアクセスが良好。札幌までは1時間ほど、登別には50分ほどで到着します。さらに北海道の空の玄関口である新千歳空港へは車で30分という近さ。また、苫小牧フェリーターミナルの建物近くにはバスターミナルがあるので、公共機関で移動をしたい人にも便利です。新苫小牧駅や新千歳空港のほか、札幌駅前からもバスが運航していますので利用したいですね。東北の太平洋側からフェリーで苫小牧にアクセスするのなら八戸港がベスト。


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  7. D 苫小牧港から秋田港へ
  8. 苫小牧港から秋田港への格安フェリー

    東北の主要都市のひとつである秋田と北海道の苫小牧を1日1便で約11時間かけて結ぶ、新日本海フェリーの航路。秋田発は火曜日から日曜日の朝で、苫小牧発は月曜日から土曜日の夜です。このフェリー路線は、2か所ある苫小牧港のうちの厚真町にある東港で発着。北海道の苫小牧から東北方面へは秋田と八戸行きのフェリーが出ていますので、港の場所をあらかじめチェックしておくと安心です。アクセスは苫小牧東港も良好な環境。厚真町ICから5分ほどの場所にあります。また、所要時間40分の直行シャトルバスが南千歳駅から運行しています。南千歳は、北海道の空の玄関口「新千歳空港」への利便性が良い場所。ショッピングや食事が楽しめる千歳アウトレットモールレラもあります。


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  9. E 室蘭港から宮古港へ
  10. 室蘭港から宮古港への格安フェリー

    出典 : Twitter

    東北と北海道を繋いでいるフェリー航路の中でも新しい路線で、宮古港と室蘭港を10時間から11時間かけて運行しています。宮古島発で室蘭着のルートは直通。一方で、室蘭から宮古へと向かうルートでは、途中八戸港へと寄港します。八戸と北海道を結ぶフェリーは苫小牧航路が設定されていますが、乗りきれない利用者が出ることも。そんな時に車で1時間30分ほどの距離にある室蘭を利用できるという利便性があります。北海道は広大ですから、この距離で振替ができるのは嬉しいですね。使用されている船は「シルバークイーン」。ホテルのようなツインルームの特等室や和室などをはじめ、フェリーでの時間をリラックスして過ごせる客室が充実しています。もちろんフェリーならではのオープンスペースも完備。


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  11. まとめ
  12. 旅客運賃 車両運賃 運航
    A 函館港→大間港 ¥1,810 ¥9,780 毎日 7:00~8:30、14:00~15:40
    B 函館港→青森港 ¥2,220 ¥10,500 毎日16便運航中
    C 苫小牧港→八戸港 ¥5,000 ¥2,000 毎日4便運航中
    D 苫小牧港→秋田港 ¥6,210 ¥16,790 月~土 19:30~翌7:35
    E 室蘭港→宮古港 ¥6,000 ¥20,000 毎日 20:50~7:55
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中部 (新潟港・敦賀港) から東北へ

内陸部の多い中部地方ですが、海沿いエリアの港からはフェリーで東北に行くことができます。東北地方でも日本海側にある秋田港と、新潟県の新潟港、そして福井県の敦賀港が結ばれています。3つの港は同じフェリールートの路線。それぞれの港を往復したり、他の港を訪れやすい環境です。また敦賀港は中部地方の中でも京都などの近畿エリアと近いため、港から足を延ばして観光に出かけるのも良いですね。


中部 (新潟港・敦賀港) から東北への格安フェリー

  1. A 新潟港から秋田港へ
  2. 新潟港から秋田港への格安フェリー

    出典 : Twitter

    中部エリアから東北へとフェリーで旅をするルートのひとつに、新潟港と秋田港を結ぶ航路があります。新日本海フェリーが運航する、所要時間6時間30分ほどの船旅です。タイムスケジュールは中部の新潟港を深夜に出発し、東北の秋田に翌早朝に到着するというもの。秋田発のフェリー便は朝出発で、新潟へと到着するのは午後になります。このルートは敦賀と苫小牧を繋ぐ長距離航路で、新潟と秋田はその寄港地。新潟港からは、県内の離島である佐渡島へのカーフェリーも出航しています。秋田からフェリーを乗り継いで中部エリアを周る旅はいかがですか?新潟港は新潟駅から車で約15分。駅前からターミナルへの連絡バスも出ていますので、公共機関を利用したい人にもおすすめです。


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  3. B 敦賀港から秋田港へ
  4. 敦賀港から秋田港への格安フェリー

    出典 : Wikipedia

    中部エリアの中でも日本海に面した福井県敦賀港と、東北の大都市秋田港を渡すフェリー航路。これは敦賀港と北海道の苫小牧東港とを31時間で結ぶラインで、秋田港はその寄港地のひとつです。中部の敦賀発で秋田着の所要時間は20時間足らず。秋田発敦賀着には約21時間かかります。フェリー航路始発と終点の敦賀港は、車でも電車でも利用しやすい立地。敦賀駅からは車で10分ほどのアクセスです。秋田を経由して中部と北海道の海を長時間かけて移動するこの路線は、使用するフェリー船舶も豪華です。吹き抜けのエントランスに受付カウンターが設置されていて、さながらラグジュアリーな客船のよう。客室もリビングやテラスがついたスイートルームやバストイレ付きのデラックスルームなどがあり、優雅な船旅を演出してくれます。


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  5. まとめ
  6. 旅客運賃 車両運賃 運航
    A 新潟港→秋田港 ¥4,310 ¥30,000 月~土 23:04~翌7:35
    B 敦賀港→秋田港 ¥4,310 ¥7,190 日曜日 8:35~翌5:30
    東北から中部へ お帰りのフェリーはこちら

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