太古は野母商船が運航する旅客フェリー。福岡の博多港と長崎の福江港の間を長時間かけて往復するため、ダイヤは1日1便です。博多港と福江港を含めて6つの港に入港する船旅は、片道が約8時間半。航行中は生月大橋と若松大橋の下を通り抜けるなど、ダイナミックな五島列島の絶景を楽しめますよ。夜11時45分に博多港を出港し、福江港に到着するのは朝8時15分。出港時は真っ暗ですが夜明け頃には島々の間を通り抜けるため、海から見える五島列島の情緒ある風景を堪能できるでしょう。太古の旅客定員は350名。客室は様々なタイプがあり、お一人でも団体でも利用できます。客室を指定したい方にはインターネットでの事前予約がおすすめ。車での乗船も可能なので、ご家族やお仲間で五島列島へのドライブ旅行を計画してはいかがでしょうか。
太古は、最大350名の旅客を乗せて博多港と福江港の間をほぼ毎日往復している大きなフェリーです。白い船体に引かれた青と赤のラインが印象的。明るい時間帯なら、ターミナルビルと太古を結ぶボーディングブリッジを歩く際に、美しい船体を確認できるでしょう。太古は車両積載量も多く、普通乗用車なら55台まで乗船可能。2014年まで就航していた3代目太古より大型化し、乗用車の積載数が11台増えたためドライブ旅行の方などより多くの方が利用できるようになりました。マイカーやレンタカーで旅をするなら、太古に乗って五島列島へのドライブ旅行もおすすめです。
太古は快適な船旅を追求し、設備には様々な工夫が施されています。船旅では船酔いが懸念されますが、太古はフィンスタビライザーという船体の横揺れを少なくする装置を搭載。こちらの装置は、船の揺れを感じ取って自動的に作動し、船体の揺れや傾きを最小限に抑えてくれます。また、乗客の寝心地にも配慮して、スタンダード以外の客室には寝具にトゥルースリーパーを採用。さらにスイートの客室には高級ホテルで使用されるシモンズのベッドにトゥルースリーパーを敷いて高級感と快適性を両立しています。2014年に就航した4代目の太古からバリアフリー化し、エレベーターも設備。どなたでも快適に過ごせるように配慮が行き届いたフェリーです。
2014年に就航した4代目太古の船内は、シップ・オブ・ザ・イヤー2014で賞を受賞するほどの洗練されたデザインと機能的な設備が好評です。2階のデッキから乗船してまず目に入るのが、シティホテルのように美しく整備された船内通路。各個室には大きなテレビが設置され、2段ベッドのグリーン寝台にも各ベッド一つずつ小さなテレビが設置されるなど、快適に過ごせる工夫が満載です。1階の案内所など、乗客全員が利用する施設は白と木目を基調としたシックで豪華なデザインで統一。ソファーがたくさん並べられているリラックスルームはお一人でもご家族でも快適に過ごせるでしょう。
太古に乗船すると、まず2階のプロムナードと呼ばれる廊下を通ります。突き当りにはスタッフの方がいるカウンターがあり、乗船後すぐに予約した客室の場所の案内を受けることができます。プロムナードの窓際にはソファーが並べられ、外の景色を眺めながらくつろぎのひと時を味わえますよ。
2階の船首部分には展望ラウンジがあります。お茶やビールの販売機が設置され、太古の前方と右側の絶景を一望できる素敵な場所。朝7時から夜23時半まで利用できるので、長崎の海に昇る朝日や日本三大夜景のひとつの長崎市の夜景もバッチリ眺めることができますよ。
中央の階段を下りると右側に案内所があります。スタッフの方が乗客の様々な要望に対応。乗船したらこの案内所で鍵を受け取り部屋へ向かいましょう。
案内所の右隣にある売店では、洗面用具や五島列島の名産品を販売しています。五島各地の教会巡りは人気の観光コース。立ち寄る教会でスタンプを押せる手帳が付いているパンフレット一式も太古の売店で購入できますよ。
案内所と売店の裏には24時間利用できる自販機コーナーがあります。チャーハンや唐揚げの他、カップラーメンが販売されており、その場でお湯を注いで食べることも。カウンター式のイートスペースが設置され、電子レンジと給湯器が自由に使えて便利です。
自販機コーナーの正面には後方ラウンジ。ソファーやテーブルがたくさん並び、24時間利用できます。日中は大きな窓から光が差す明るい場所。食事や休憩が出来るくつろぎ空間です。
階段を下りてすぐ左側にゲームコーナーが見えます。24時間開放され、乗客は誰でも利用可能。数台置いてあるスロットゲームが楽しめますよ。
1階の自販機コーナーや後方ラウンジの奥にはペットルームが設備されています。有料でゲージの貸し出しは可能ですが、乗船客が持参するゲージで預けるのが原則。スペースが小さいため、乗船が可能か事前に問い合わせて確認しましょう。
太古には車いすの方やお年寄りが利用しやすい多機能トイレが設備されています。場所は1階売店の向かい側。2階からエレベーターで降りると正面にありますよ。
太古の1階には男性用と女性用のシャワールームがあります。階段を下りて左へ進むと男性用。階段を下りて売店の前を通りエレベーターの方へ進めば女性用が設備されています。
1階のスタンダード席を抜けて船首側へ行くと、ソファーが置かれたリラックスルームがあります。正面の大きな窓からはキラキラ光る大海原が見えるため心が癒されます。また、日によって日差しが眩しすぎる場合はカーテンを乗客が自由に開閉可能。2台置かれたマッサージチェアで旅の疲れをほぐしましょう。
リラックスルームの隣にあるのは、子供たちが自由に遊べるキッズルーム。船首部分にあり前方の窓からは広大な海を眺めることも出来ます。遊具は多くありませんが、お子様連れの乗客が快適に過ごせるよう設備されたサービスですね。
太古は、1階と2階どちらにも船体の中央にトイレを設置しています。どの客室からも遠くないよう配慮された設置場所。全てのトイレにウォシュレットが完備され常に清潔に保たれています。
2014年に就航した4代目の太古から全設備バリアフリー化し、エレベーターが設備されました。2階から1階へ降りるとエレベーターの正面に多目的トイレ。車いすの方が移動しやすいよう工夫されています。
太古には1階と2階に喫煙コーナーが設けられています。1階はゲームルームの隣で2階は男性用トイレから出て右側。中には椅子が設置され、窓からの眺めも良く快適ですよ。
下り線で福江港に到着する直前に朝食をとるのも良いですね。自販機コーナーでは焼きおにぎりやホットドックなど温かい軽食を販売。給湯器が自由に使えるのでインスタントのスープを持参しても良いでしょう。
福江港を出港するのが朝10時10分なので、太古の船内で昼食の時間を迎えます。自販機コーナーではカップヌードルなどの軽食を販売。しっかり昼食を取りたい方は福江港にある売店でお弁当や名物の鯖寿司を購入して持ち込むのもおすすめですよ。
太古の上り線は博多港に夕方5時50分に到着。下り線は博多港から夜23時45分に出航するため博多港国際ターミナル内など船外で夕食を取ることになるでしょう。太古では深夜0時まではアルコール類を販売。自販機コーナーでおつまみを買うのも良いですね。
野母商船 博多埠頭第二ターミナルは、年間で約115万人が利用している博多港にあるフェリーターミナル。ここから、五島へ向かう船が出航しています。路線バス乗り場が近く、乗船時間までは食事やお風呂を楽しめるベイサイドプレイス博多がすぐ隣にありとても便利。また、深夜便の発着があるため夜遅くまで営業しているのも特徴の一つ。野母商船 博多埠頭第二ターミナルを利用して、フェリー旅行を満喫してみてはいかがですか。
住所 | 福岡県福岡市博多区築港本町220 |
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電話番号 | 0570-010-510 |
特徴 |
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野母商船 宇久平ターミナルは、2階建てのシンプルで機能的なフェリーターミナル。駐車場からターミナルまでの連絡通路に屋根がついているため、雨の日でも手荷物が濡れる心配をせずに済みます。早朝から朝ににかけては無料の仮眠室をご利用可能。枕や毛布もご自由に使うことができます。ご利用にあたって仮眠室の予約は不要ですが、満室の場合使用できないこともあるので注意が必要です。野母商船 宇久平ターミナルを利用して、フェリー旅行を満喫してみてはいかがですか。
住所 | 長崎県北松浦郡宇久町平郷2435-2 |
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電話番号 | 0959-57-3535 |
特徴 |
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太古では有料の貸し毛布サービスを実施しています。料金は毛布1枚で100円。案内所付近にある毛布貸出ロッカーに入っている毛布を乗客自身が取り出すシステムです。ロッカーを開けるときには通常のコインロッカーのように100円を投入。クリーニングされた清潔な毛布を借りることが出来ますよ。2階の指定客室には備え付けの毛布がありますが、1階のスタンダード席にはありません。必要な方はぜひ貸し毛布サービスを利用して下さいね。
太古では無料で使えるWiFi環境が整っています。乗船したらスマートフォンやiPadでパスワードを設定。あとは家や街中の場合と同様に操作すればインターネットに接続できます。WiFiに対応していればノートパソコンも利用可能。観光でもビジネスでも移動手段に太古を利用すれば、約8時間半の船旅の最中もLINEやSNS更新が出来ますよ。2階の指定客室や展望ラウンジなど、ゆったりくつろげる空間にはコンセントも設置されています。スマートフォンを充電しながら操作したり寝ている間に充電すれば電池切れの心配もありませんね。
2014年に4代目が就航した時、太古はバリアフリー対応のフェリーに生まれ変わりました。エレベーターを設置して案内所に車椅子を用意。船内の移動用と乗船時に利用できるとして主にお年寄りの乗客に喜ばれています。1階にある多機能トイレはかなり広く、車椅子で入っても窮屈に感じないでしょう。急病などの事態に備えて非常ボタンも設備。正面にエレベーターがあり2階の客室へも移動しやすい設計です。船内の通路には手すりを設置して点字を標記。パブリックスペースに車椅子のスペースをたくさん設けるなど、バリアフリーへの対応を充実させています。