ザンビア - ンドラ（ヌードラ）について

ンドラ（ヌードラ）は、アフリカ大陸にあるザンビア共和国で三番目に人口が多い都市です。ザンビアは、コンゴ民主共和国、ジンバブエ、アンゴラなど８つの国に接する内陸国。国の南隣にあるジンバブエとの国境に流れるザンベジ川には世界三大瀑布の一つと称され、世界的に有名な「ヴィクトリアの滝」があります。ヴィクトリアの滝の近くにある「カリバダム（カリバ湖）」は、ダムによって誕生した人造湖として世界最大の湖です。このダムでの水力発電は、国内の電力を支えており、２０１２年の発電量のうち９９％を占めるほど。
ザンビアは高地にあるため、国土の大部分が温帯夏雨気候で年間を通して温暖になります。乾季は５月から８月であり風が強く晴れることが多いです。１２月から４月は雨季で本曇りになることが多いです。国土南端部は降水量が少なくステップ気候となっており、また西部や東部の一部はサバナ気候となっています。
ンドラ（ヌードラ）は、コンゴ共和国との国境から１０km離れた場所にあり、国の中部に位置しています。カッパーベルト州の州都で、州の工業、商業、行政、流通の中核都市です。カッパーベルト州は国の貿易収入の７〜８割を占める銅の産地で、国の経済を支える重要な場所です。もともと役所や交易所のある町として始まったことが、今日における行政管理と流通の中心地としての基礎となっています。
ンドラ（ヌードラ）には空港があり、そこからは首都ルサカへの国内線のほかヨハネスブルグやダルエスサラームへの国際線が就航しているのです。国に２つある鉄道のうちの1つであるザンビア国鉄のほか様々な貨物線が通っている上、道路の整備が進んでおり旅客と貨物の輸送が行われます。
また、ンドラ（ヌードラ）は、かつてアラブ人による奴隷交易の中心地でした。そのため１９世紀のアラブ人奴隷商人が、奴隷の競りを行った場所とされるイチジクの木「奴隷の木」があり、観光スポットになっています。関連してコッパーベルト博物館では、ンドラ（ヌードラ）の昔の暮らしや歴史を知ることができます。
ンドラ（ヌードラ）の他にも魅力的な都市があるのです。南部州の都市である「リヴィングストン」は、ヴィクトリアの滝のザンビア側の玄関口として知られます。玄関口というだけあって、市中心部から約５kmの所にリヴィングストン空港があったり、中心部から２キロ以内に鉄道のリヴィングストン駅があったりと交通の便が発達しています。都市名の由来になっているデイヴィッド・リヴィングストンは、ヨーロッパ人として初めてローデシア（現在のザンビア・ジンバブエ両国）一帯を探検した人物です。市内には彼の記念碑と彼の資料を集めた博物館が存在します。また、リヴィングストンには国内で２番目に小さい国立公園「モシ・オア・トゥニャ国立公園」があります。この国立公園では、希少なシロサイを見られる可能性があることに加え、２人乗り小型ヘリフライトやラフティング、サンセットクルーズなどのアクティビティも揃っているのです。
国内で最も規模の大きな大学である「ザンビア大学」がある首都「ルサカ」は、人間と自然が共生していることがよく分かる都市です。「ローワー・ザンベッチ国立公園」では、ゾウやカバなどアフリカの動物の群れが見られます。近くにあるザンベジ川では、ボートやカヌーでサファリを体感することができます。動物だけでなく植物も自然が残っており、「ムンダ・ワンガ」という植物園では、１０００種以上の植物を観察可能です。ルサカ聖十字大聖堂は、石造りの外壁や壁に埋め込まれたステンドグラスなど近代建築の名作として注目を集めています。
ザンビアは、アフリカの動物が多数生息し大自然が残っている地域であり、国立公園が約２０箇所存在します。カフエ国立公園は、ザンビア最大にして世界第２位の規模を持つ場所です。国内に生息する動物の約８割の種が存在し、国内に生息する鳥類の半分以上を観察することができます。サウスルアングワ国立公園は、ルサカから飛行機で１時間の場所にある、国内で２番目の規模を誇ります。ウォッチングサファリの発祥地で、象の生息数は他の国立公園よりも非常に多い施設です。
ザンビアは自然と人間の共生を体感できるのが魅力です。広く自然が残され希少な動物や生物を見ることができる一方で、奴隷文化や土地を開発した歴史が残り、現代でも脈々と文化が続いている国だと言えます。