ベトナム - ビンについて

ビンは、ベトナム北部ゲアン省の都市で、同省の省都です。サービス業が都市経済の中心的な役割を果たしており、全労働人口の約55％がサービス業に従事しています。次いで、工業、農業、林業、漁業の順です。国内北部と南部を結ぶ交通の要衝となっており、南シナ海に面する港を有しています。
ビンは、かつては古城をはじめとする数々の歴史的な建造物を有する地域でした。しかし、戦争の被害を度々受けており、1950年代にはフランスの植民地支配と戦う中で街の大部分を破壊されました。さらに、ベトナム戦争時にはアメリカ合衆国による空爆の甚大な被害を受けました。そのため現在の街に歴史的な建造物はほとんど残っていません。復興の際にはソビエト連邦や東ドイツから強い影響を受けており、街は広い通りとコンクリート製のアパート区画によって構成される印象的な町並みとなっています。また、ビンとその周辺地域は反乱や革命活動の重要な拠点となってきました。19世紀から20世紀初頭には、街はフランスの植民地支配に対抗するレジスタンスの重要な拠点であり、加えて数々の革命運動家が周辺で生まれています。特に有名なのは、ベトナム建国の父であるホーチミンで、ホーチミンの生家は観光名所となっています。
ビンは熱帯モンスーン気候に属しています。8月10月は雨季で、特に9月10月はスコールのような大雨に見舞われることが多いです。また、雨季の時期の中でも非常に蒸し暑くなるのが特徴です。また、9月11月頃は台風シーズンとなり、この時期の旅行には注意が必要です。12月7月は乾季となり、特に6月は気温が非常に高く、さらに降雨も少ないです。日中に外出して観光をする場合は、暑さ対策と日焼け対策を心がけてください。
・アクセス
ホーチミンのタンソンニャット国際空港から、ビン国際空港までの所要時間は1時間50分です。ハノイのノイバイ国際空港からの所要時間は1時間未満です。ホーチミンから鉄道を利用した場合は、4時間程度で、ハノイからだと5時間半かかります。安価で済ませたい場合はハノイからバスでの移動もできます。所要時間は6時間です。
・ホンソン寺
ホンソン寺院はベトナム戦後、共産主義者による粛清を免れた数少ない大規模寺院の一つです。毎年8月20日には寺院で祭りが行われます。
・ゲティン・ソビエト博物館
市中心街にあるゲティン・ソビエト博物館は、1930年にゲアン省とハティン省の農民、労働者、知識階級が立ち上がった運動に関することを中心に展示している博物館です。ベトナム共産党は、この闘いを30年に結成されたベトナム共産党の指導による、フランス植民地政府および地主たちに対する初めての蜂起闘争としています。9月には旧来の統治機構は麻痺しました。蜂起側により新たなソビエト式統治機構が整備され、官吏や地主の処罰、農地分配、地主階級が所有する米の再配分、識字教育などが行われましたが、フランス植民地政府とフエ政府の攻撃によって、翌31年には崩壊してしまいました。
この蜂起運動はゲティン・ソビエト（X Vit Ngh Tnh）あるいはゲティン蜂起と呼ばれています。「ゲティン」とは、ゲアン省とハティン省のこと、「ソビエト」とは農民コミュニティのことです。
・ホー・チ・ミンの生家
市内中心部から15km離れたところに、ベトナム建国の父であるホーチミンの故郷キムリェン村があります。生家にはホーチミン主席の幼いころにまつわる、多くの品々が保存されています。ホーチミンの道徳や品格を見習うことができ、また、ゲアン省の独特な文化を理解できる貴重な施設です。
・Pu Mat National Park
Pu Mat National Parkは、国内で最も希少で貴重な動植物を保有する公園の1つです見たことのないような不思議な植物や大きな木を見ることができます。また、Khe Kem滝やMo Butat滝、マングローブの森など見どころがたくさんあります。ゲアン省で美しい観光地の一つとして人気です。
・ホテル・宿泊施設
空港から市内中心部まではタクシーで20分程度です。市内中心部にホテルが集まっています。また、ビンから東に17km離れた場所にあるクアロービーチは近年美しい砂浜と景色を持ち、ベトナム中部のビーチリゾートとして注目されています。海沿いのホテルで美しい海を眺めながらゆっくり過ごすのも良いかもしれません。